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百合の軌跡 ー全身網タイツのくのいち少女ー

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百合の軌跡
  第1話 少女たちの出会い

 
前書き
世界観
ゲームのRPGに近いファンタジー世界
レベルやステータス、パラメータなどは存在しないが…魔法にスキルがこの世界には存在し、職業や転職まであり…職業によっては特有な力を発揮できるものもある。
喋る武器や神聖な武具、セットで効果を発揮する防具などが世界には存在する。


キャラクター

シオン
16歳
168cm
Bカップ
美しい黒髪ロング
瞳の色:薄い緑
性格:毒舌で強気…?
使用武器:刀と小太刀

服装
戦闘時:漆黒のくのいちの衣装・その下にぴっちりと身体にフィットした全身網タイツ
寝る時や普段:浴衣や着物



スノウ
18歳
172cm
Dカップ
美しい金髪ロング
瞳の色:水色
性格:好奇心旺盛…?
使用武器:メイス

服装:僧兵用の白の法衣
寝るときや普段:ベビードールやネグリジェ、いろいろ 

 
フェアリー:別名、妖精の街
現在の場所:妖精の市場


スノウ「うん、見当たらないわね……♪」

冒険者やギルドによるバザー中の市場をぐるりと回り、手の中の『くのいちの腕輪』が他に出品されていないことを確認した私。


スノウ「『くのいち』シリーズ、未強化の腕輪あるよーっ!!」


大声で、私は何度か繰り返す。
くのいちはスキル『感覚強化』があるから、二・三度叫べば聴こえるだろう。

しばらく待つが、通りすぎていく人ばかり……。

☆☆☆☆

スノウから少し離れた場所に、その少女はいた。

シオン「まったく、人が多すぎね……。」

私はあるアイテムを探してバザーへ来ていたのだが、何人もの人が市場に入り乱れてるため、正直うんざりしていた。
私は人が多いとこは苦手…でもソロで活動している私にとっては装備を整えることは重要で。
強い武器に防具を揃えれば自分を強くしてくれて、そして安心させてくれる…そのため、私は自身の戦力強化は怠らないようにしている。

私が探している『くのいちの腕輪』が出品されているかもしれないので、私は人混みのなかを進んで行く…するとバザーの中間辺りまで進んだ時、『感覚強化』している私の耳に女性の声が届き。

シオン「……今、くのいちシリーズって言ったわね。」

シオン「ねえ…『くのいちの腕輪』ってあるのかしら?」

声がした方へ足を進めると、女性の私でも少しドキッとしてしまう金髪の美しい女性の店の前までやってきて。

☆☆☆☆

スノウ「『くのいちの腕輪』? ん、あるよぉ~♪」

シオン「……ふふっ、そう…♪」

私の前に現れたのは『くのいち』シリーズフルセット……に、一点足りないクールな感じの黒髪の女性で。
私が腕輪を見せてあげると、彼女はくすりと可愛らしく小さく微笑んでいて。


スノウ「へぇ……貴女、随分頑張ってるみたいねぇ…♪」

スノウ「そうねぇ……100万Gでどう?」

私は少し考える素振りを見せてから、彼女に腕輪の値段を伝える。

シオン「はぁ? 私そんなに持ってないし、さすがにそれは高いんじゃないのかしら?」

値段を聞いた彼女は、表情ひとつ変えずに私へとそう言ってきて。


スノウ「ふふっ…高いかしら? でもそんなことないわよ…。
セット防具の効果の高さは知ってるでしょう?」

シオン「僧兵シリーズのセット…。」

私は立ち上がり、自分の全身を包む『僧兵』シリーズを彼女に見せつける。
白を基調にした法衣に胸当てと腕甲、そしてすね当てが銀色に輝く。
ちょっと旧式だが、セット効果の優秀さで長く使い続けることができた装備品だ。

私のシリーズ装備のオーラーに圧倒されたのか、彼女は言葉を失ってしまう。


スノウ「それに、これを手に入れるの結構苦労したの。
シリーズ防具自体あまり出回らないし、揃ってるのと揃ってないのじゃ戦闘能力が大きく変わってくるのよ?
戦力にならない、そんなことになったら貴方…パートナーに愛想つかされちゃうかもよ?」

私は愛用の小振りなメイスをぶらぶらと振りながら、ちょっと意地悪に彼女へ微笑み。

☆☆☆☆

シオン「っ……そんなことより、その装備を譲って頂戴。
私に出来ることならなんでもしてあげるわ、それでどうかしら?」

金髪の彼女のパートナーという言葉に、私は少し動揺してしまう…なぜなら私にはパートナーはいなく、いつも私の戦闘スタイルのせいで離れていってしまうからだ。
この世界には私を守ってくれる味方はいなく、自分自身のことは自分自身で守っていくことしか術がない…人に関わって傷つけられるのなら、温もりなんていならいとも思っていて。

そんな私は自信を守る強い装備を整えることが出来ないことに恐怖し、彼女に交換条件を提案してなんとか売ってもらおうとしていて。

☆☆☆☆

強気でクールに振舞っていた彼女が少し怯んだことを私は見逃さなかった。

この世界では、二人一組で行動するのが一般的だ。
もちろんソロで活動する冒険者や四人でパーティーを組んだりすることもあるし、大人数での討伐依頼などがギルドに張り出されたりもする。
しかし基本はツーマンセルでの行動が理想的で、ほとんどの冒険者にはパートナー(相棒:バディとも呼ぶ)がいるのが当たり前で。


パートナーという言葉に他の人とは違う反応を感じとり、私はある言葉を口にする。

スノウ「そうねぇ……貴女、パートナーがいないんじゃない? 図星…でしょ?」

シオン「っ…!?
(な、なんで…そのことを…。)」

私がズバリと言い当てると、少し怯む彼女。
初めの笑顔もそうだが、強気でクールに振る舞ってはいるが、時折見せる表情はとても可愛らしい。
もっと、彼女の隠している顔を見たい。


スノウ「……何でもする、って言ったわね?」

シオン「……ええっ、そう言ったわ。」

スノウ「貴女…私のパートナーになりなさい。」

私はにっこり笑う。
彼女が『無表情』でそうするように、私は『笑顔』で本心を隠す。


シオン「……貴方、頭おかしいのかしら? それともバカなのかしら?
どこの世界に今知り合った相手に、パートナーを申し込む人がいるのよ…。」

スノウ「あら、私は本気よ?」

そう、本気なのだ。
私はもっと、この娘を知りたい。
笑顔、動揺、羞恥……。
まだまだこの娘の内側に隠れた表情があるはず。

頬を赤らめながら涎を垂れ流して泣き叫ぶ、そんな彼女の表情を想像する。
きっと とても可愛らしくて、とても哀れだろう…。

そんな甘美な妄想を追いやり、私は言葉を継ぐ。


スノウ「貴方もソロでの活動じゃ、いろいろと限界もあるでしょう?
それに私は『後衛で防御型』
あなたは『前衛で攻撃型』
相性自体もいいんじゃない?

貴方は装備も手に入れることが出来るし、ついでにパートナーも手に入れることが出来る…悪い話ではないでしょ?

無理に、とは言わないわ。
そうねぇ…貴方にも希望があるだろうし、まずはお試しってことでこれからちょっと街を出て見ない?」

勿論、建前だ。
私は彼女の戦ってる姿も見てみたい。

彼女は私の行動に戸惑っているみたいだった…まあそうだろう、普通は初対面でパートナーになんか誘わない、ギルドで依頼を受ける時に一時的に組むのなら話は別かもしれないが。

☆☆☆☆

シオン「……そうね、確かに私にとってはいい条件ばかりね。
いいわ、貴方を私のお試しのパートナーに認めてあげる。
でも何か不審な動きをしたら、容赦はしないから。」

シオン(彼女、一体何を考えてるのかしら…まあ私にとってはいいことばかりだから構わないけど。)

彼女の考えが何にせよ、私は自分の特になるのならと了承する。
もし何かあれば対処すればいいだけだし…まあ私と一緒に戦闘を行えば、いつものように彼女から去っていくだろう…もう私は、何にも期待をしていない。


スノウ「決まりね、それじゃあ移動しましょうか。」

私は今日出会った金髪の美しい女性のあとに続いて街を出る。
ここから 私たち二人の物語が始まる……!

 
 

 
後書き
はじめまして、今日から小説を書き始める者です。
少し想い出のある人との出会いから、この百合小説を書き始めることにしました。

次第に主人公とヒロインがゆりゆりラブラブしていくので、お楽しみにです♪
何か感想もあれば是非是非です♪

それではまた次の話でお会いしましょう、ばいばいです♪ 
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