つぶやき

setuna
 
デジモンネタ2
続きです。

大輔「もう嫌なんだ…八神さんの代用品みたいに見られるのも、もうお前らに都合のいい道化をするのは嫌なんだよ!!異世界の冒険が終わって帰ってきて全てを思い出してからずっとお前らを恨んでた。憎んでた。でも口に出して責められるのが恐くて責められなかった。賢と一緒に行動するようになってからは学校にいる時とデジタルワールドでたまに会う時に耐えればいいんだって逃げ続けてた」
そう言われてタケルは思い出す。
この数年、大輔はずっと自分達から目を逸らしていた。
時々会う時、暗い視線を自分達に向けていたことを。
それは会う度に酷くなっていたけれど、タケルはそれを疲れているのか、気分でも悪いのかとしか思わなかった。
自分達が警戒され、恨まれる何かがあることなど想像したこともなかったから。
いつも非があるのはいつも馬鹿をやる大輔だけだと、そう思っていたから。
大輔「でも今は、お前達への気持ちより子供がお前らに何かされる方がもっと怖い。俺はもう俺だけの身体や命じゃない。今は形だけかもしれないけど、大切な人とこれからずっと一緒に守っていくと決めた大事な子供達なんだ。」
自分が愛する人と子供への愛情のために“敵”を直視して睨みつけるその顔は紛れも無く父親の顔であった。
大輔「だから、俺の子供と仲良くなりたいというお前が、俺にしたことを俺の子供にもするんじゃないかって怖いんだよ。俺がした辛い思いを、子供にはさせたくないんだよ。大切な息子と娘をお前らみたいな奴らに渡すような真似はしたくないんだよ…だから、子供にお前達を近付けない。俺ももう非常時以外お前達には近付かない。本当に俺を少しでも仲間と思ってるなら…お前も、もう二度と俺達に関わらないでくれよ頼むから…」
悲しげな表情を浮かべながら去る大輔にタケルは何も言えずに佇むだけ。
クリスマスの翌日、ヒカリが言っていたことを思い出した。
ヒカリをふった大輔に憤っていた自分達に言った言葉。
ヒカリ『私がふられたのは当然のことなの。私今まで自分のことばかりで大輔君の気持ちを考えたことなんか一度もなかった。馬鹿なのは私。寧ろ謝らなきゃいけないのは私…ううん、私達かもね』
あの時はどういう意味なのか分からなかった。