つぶやき

黒猫大ちゃん
 
物語内の伏線の一部開示。
 一部、伏線の開示を行います。
 ……と言っても、第92話で既に明かされている部分なのですが。

 物語内の七月に主人公が、キュルケが着替える際にタバサの部屋から追い出された時に、他の女生徒たちが彼の前にあられもない姿で現われた、と言う記述(十五禁ですらないので、回想と言う方法を使用しています)を行って、自分は人間ではなくタバサの使い魔扱いだと思われているからだろう、と言う推測を述べていますが。
 あれは間違いです。
 地球の歴史を知って居る主人公は、西洋人が東洋人の使用人を人間扱いせずに、裸を見られたとしても平気だった、と言う歴史を知って居るのでそう言う推測が出て来たのですが、実際は……。

 この作品の主人公は龍と人間のハイブリッド。むしろ龍寄り。血に関しても超レア物。
 そして、この偽ハルケギニア世界の貴族と言うのは、多かれ少なかれ吸血鬼の血を引いて居ます。
 タバサも言って居るように、彼が傍に居るだけで非常に良い匂いがしているんです。
 貴族に取ってはね。

 体臭が殆んど存在しない東洋人。更に、毎日風呂に入って居る主人公でも季節は夏。普段よりも強い匂いを発して居たんですよ。
 餓えた狼の群れの真ん中に子羊を放り込んだ様な状態だったと言う事です。
 その匂いに誘われて近寄って来ようとした何人かの女生徒。しかし、簡単には近付けなかった。
 貴族で有ると同時に、魔法使いでも有りますからね。この世界の貴族は。
 確かに表面上は危険を感じなくても、心の奥では感じて居るはずですから。

 彼に近寄って来ようとした女生徒たちは、すべて優秀な魔法使いだった設定です。

 尚、この文章を読んで、
「あれれ、おかしいぞ」……と思った貴方。そんな貴方は頭が良い。
 七月の時には、主人公は自分の発して居る匂いについて知らなかった。
 しかし、今回は知って居た。御都合主義の極みじゃないか。金返せ、へぼ作者。
 そう考える事でしょう。

 あの時にはそんな事は思い出して居なかった。しかし、今回は思い出した。
 思い出すキーとなるイベントをクリアして居なかったのです。
 今回のイベントで急に思い出した訳ではなく、順番にイベントをクリアして来た結果……と言う事。

 しかし、何と言う細かな伏線。これは流石に判らなかったでしょうね。

 それでは次回は、私の作品の設定の重要な部分。
 バタフライ効果について、です。
 ぶっちゃけて言って仕舞うと、原作小説には登場する事のなかった前世の記憶を有する転生者が物語世界内に現われた際の歴史の動きについて、です。