つぶやき

黒猫大ちゃん
 
『私は何処から来て、何処に向かうのでしょうか』に関する解説。
 尚、今回の解説はかなりのネタバレを含む事は御容赦下さい。

 それでは、美月が放った弓の技、『九鴉九殺』に関しての神話的な裏付け。

 昔、中国の帝には羲和という妻がおり、その間に太陽となる十人の息子(火烏)を儲けた。
 この十の太陽は交代で一日に一人ずつ地上を照らす役目を負っていました。ところが堯の時代になり、十の太陽がいっぺんに現れるようになったそうです。
 これにより地上は灼熱地獄となり、作物も全て枯れて仕舞いました。

 これに対して、堯がこの対策を依頼したのがゲイ(漢字が出ない)。ゲイは、初めは威嚇によって太陽たちを元のように交代で出てくるようにしようとしたが、効果がなかった。
 そこで仕方なく、一つを残して九の太陽を射落とした。これにより地上は再び元の平穏を取り戻した。その後もゲイは中国各地で数多くの魔物を退治し、人々にその偉業を称えられたそうです。

 ところが、子を殺された上帝はゲイを疎ましく思うようになり、ゲイは神籍から外され、不老不死ではなくなって仕舞います。
 このときにゲイの妻の嫦娥(ジョウガ)も同じく神籍から外され、不老不死を失って仕舞いました。嫦娥から文句を言われたゲイは、崑崙山の西に住む西王母の元へと赴き不老不死の薬を貰って来ました。

 この薬は、二人で分けて飲めば不老不死になるだけであるが、一人で全部飲んでしまえば昇天し再び神になることができるものでした。
 ゲイの方は神に戻れなくても妻と二人で不老不死であればよいと思っていたのですが、嫦娥は薬を独り占めにしてしまい、ゲイを置いて逃げて仕舞いました。
 嫦娥は天に行くことを躊躇して月へ行ったが、ゲイを裏切った罪のせいかヒキガエルへと変身してしまい、そのまま月で過ごすことになった。

 これが、世に言う『嫦娥伝説』のあらまし。

 おいおい、嫦娥さん、トンデモナイ悪女じゃないですか。
 ……と言う訳で、これはエッセンスとして取り入れただけ(笑)。

 先ず、美月の名前。美しい月。まんまですね。
 そう、彼女は月の女神。アルテミスやダイアナなどの属性を得ていると言う事。
 まして、『問題児たちが』の原作にも月のウサギが登場しているじゃないですか。月野うさぎがね。
 故に、『弓』を装備しているのが基本形なんです。

 彼女の正体は、月宮太陰皇君孝道明王。私の物語の色々な個所で名前のみ登場している『太陰星君』その人です。
 もっとも、今は訳アリで人間に降籍されて居ますけどね。
 表向きは『嫦娥伝説』の通りの理由。
 裏側は……。秘密ですが、既に何処かには書いて有ります。

 おっと、ついでですから、彼女が三娘さまと呼ばれる理由についても書いて置きますか。

 西王母。中国は崑崙山に住む女仙のトップ。
 この御方には七人の娘が居ます。
 上から順番に、赤、橙、黄、緑、青、藍、紫。
 ……つまり、これって虹の色。

 その中の上から三番目。黄が美月に対応していると言う訳。
 おや、そう言えば何処かに西王母の末の娘に関する記述を入れた記憶も有りますね。



 さて、ここまで長い文章を読んでくれた人の為に、大きなネタバレを。

「特に三娘さまに関しては、夜ごと貴女の事を思っているのですよ。多分、貴女はお気付きではないと思いますが」

 物語の悪役臭いニヤケた青年の台詞。この台詞を読み解くには、上記のネタバレが必要です。
 美月は月の女神。
 そして、彼は、その月を夜ごと思って見つめて居る存在。

 それに、物語内の彼の台詞。

「すみません。僕は所詮、下っ端で、使い走り程度の仕事しか熟せないモノですから」

 この部分から類推出来る邪神と言うモノが存在して居ますよ。
 かなり危険なヤツですけどね。

 さて、それでは次回は、夜鬼ナイトゴーント(ゼロ魔二次第75話登場)やその他の解説に成りますか。
 具体的には星間を渡るものや、風に乗りて歩むもの。それに黄衣の王などの解説ですかね。 
石榴石
 
読ませて頂きました☆彡
こんばんわ♪いつもありがとうございます<(_ _)>

ショウガ伝説・・そんなものがあるのですね。
興味深いお話でした^^
神話は面白いですね。

本編に入っていけるまでに個人的に少々勉強が必要みたいなので読ませて頂きました。
普段からアニメを見ていて、一緒に居る人に「あれはどういう意味?」だとか、
色々と当たり前のことを聞いてしまうみたいで・・理解力がないのでしょうね(^-^;
酷いときには比喩表現にも「こう言う事よね?」と聞いてしまいます(笑)

読書もあまりしてこなかったせいか、文章読解力が欠けているみたいです(滝汗
徐々に慣れていくしかないですね(´・ω・`)

・・と、駄文失礼いたしました<(_ _)>♪