つぶやき

海戦型
 
変わった風習
昔ハマった二次創作の作品に「【東方×DOD2】紅の封印が幻想入り」というのがあります。某笑顔が止まらない動画の作品で、動画というより読み物に近いですね。タイトルで大体わかるんですが、これは東方Projectとドラッグオンドラグーンのクロスオーバー動画なんです。今は残念ながら更新が止まっているんですが、最近ちょっと見直してます。というわけで今回はその二次創作――別名「東方竜人縁起」のお話。二次創作作品のなかではかなりのガチ勢です。


序盤の方はうろ覚えなんですがかいつまんで言うと、平行世界をスキマで覗いていたゆかりんがDOD世界を発見するのが始まりです。
最初は興味本位で覗いてたらしいゆかりんですが、DODと言えばゲーム界でも屈指のえげつなさを誇る怪作。その凄まじいインパクトと、そんな絶望的な世界で足掻く一組の人と竜にゆかりんは釘付けになります。簡単に言うと……

①ゆかりん、カイム&アンヘルの大ファンになる(憧憬とか尊敬とか色々な感情含む)。
②ゆかりん、『神』の途方もない力が幻想郷に及ぶ可能性に気付き対策を開始する。
③上記①と②を加味した上で、DOD2のカイム&アンヘルの死亡場面にこっそり干渉して二人を幻想郷へ。

……という感じ。別に幻想郷の大結界を女神の封印に変えようなんてことは考えていませんが、それにしても序盤から『神』を相当警戒してかなり忙しく動き回ります。まぁ当然でしょう。あんなん来たら幻想郷滅びますし、ゆかりん自身『神』のやらかす事のスケールの違いを直に見て、自分や幻想郷の大妖・神レベルでは対抗できないことを確信してます。カイムとアンヘルを幻想郷に迎え入れたのも、二人に報われるものがあってほしいという意志と『神』をぶっ殺せる可能性を考えた打算的な部分があります。

この動画のゆかりんは胡散臭さも残していますが、基本大真面目で時々うっかりさん。読者視点から見ても安定した視点で物事を見ている共感できる系ゆかりんです。
そして当のカイムとアンヘルはそんなゆかりんを胡散臭そうに見てはいるものの、凄まじくほのぼのと二人きりでノロケまくります。ギャグテイストではないですが、二人のたどり着いた安息は二人以上に視聴者がほっとするという謎の現象だったり。
そんなカイム&アンヘルが少しずつ幻想郷にその存在を知られていき、近くにいたにとりや雛と交流を持ったりしながら話が進むのんびりライフ…………なわきゃねーだろぉ!!ってな感じに話が一定期間進むと奴が幻想郷に干渉し始めます。勿論『神』です。
こうしてカイムとアンヘルは再び戦乱のさなかへ……あ、もちろんカイムは満面の笑みで敵を殺しに行きますし、アンヘルも暴れ足りんとばかりにノリノリですが……巻き込まれていく、といった話です。

原作愛がすごく、カイムとアンヘルはもちろん東方勢も一人一人の心理描写や動きが丁寧に書き込まれています。ちなみに舞台となる東方の世界は紅霧異変の発生よりかなり前で、まだレミリアが幻想郷内に来ていなかったりあっきゅんの前代である8代目が存命だったりします。

ざっくり序盤の登場人物をまとめてみると……

・カイム:嫁(アンヘル)といちゃついてる元英雄。オリジナル笑顔がステキ。
・アンヘル:カイムといちゃついてる年齢万超えのドラゴン。人をイジるのが好きっぽい。
・ゆかりん:カイ×アン信者。『神』に対抗するために様々な方面に奔走してるが……。
・藍:ゆかりんの式。忙しいゆかりんから色々と無茶ぶりされる苦労人担当。
・にとり:アンヘルを「龍神様!」と微妙な勘違いをして信仰している河童。かわいい。
・雛:にとりんの保護者と化したちょっと大人な厄神。厄すぎるカイム相手でもさわやか。
・椛:竜の監視を任された天狗の下っ端。のちに先輩の文に振り回されたりする苦労人2号。
・阿弥:オリキャラ。あっきゅんの先祖でちょっと内面が危うい。カイム・アンヘルと浅からぬ仲に。

話が進むにつれて登場人物は増えていきますが、序盤は大体こんなメンバーです。笑いあり、涙あり、愛と赤き血と毒と永遠復讐ふたつ犠牲母彼岸緋色祈り異端地獄孤独曇り空狂気女神世界天使扉わたくしたちありの濃密ストーリー。DODファンは一見の価値アリな素晴らしい作品です。

で、前置きが長くなったんですが、この動画には視聴者側に不思議な風習がありまして……「o/rz」という絵文字が使われるのです。これは何かというと、落ち込んでる時とかに使う「orz」の頭部の首を切断するという意味です。もとは確か本編のどシリアス場面で誤字ったりした作者さんが責任を取って斬首するという話だったのですが、ストーリーが高クオリティ過ぎて責めるのは申し訳ないということで何がミスがあると発見した人が作者の代わりに自ら「o/rzドブシャッ」ってな風に首を捧げる風習が出来たんですね。
DODの敵→帝国のダニ→王子に首を斬られて経験値になるのが仕事、という感じの発想で皆さん次々に首を斬っちゃって自らが経験値になっていくとは、業が深いというかなんというか。……私も2回ほど斬首したことがあります。ちなみに一般的に斬首をすると発生した経験値が作者に送られると言われています。ちなみに中には「o/r/z」と下半身まで捧げちゃった人もいましたけど。なんか懐かしい思い出ですねー。
ああいう謎の連帯感、最近はあまり見なくなりましたが好きなノリです。
以上、他作品の宣伝しただけでオチなし。