暁 〜小説投稿サイト〜
箱庭に流れる旋律
笛吹き、登場する
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ろ僕の出番だ。

『では、ゲームの開始の前に今回のゲームのBGMを歌う方の紹介をします!“ノーネーム”所属の、“音楽シリーズ・歌い手”のギフト保持者、“奇跡の歌い手”の天歌奏さんです!』

 黒ウサギさんのノリノリの紹介や、僕の名前を覚えてくれている人が意外といることに少し驚いたが、それは表面に出さずに全体を見渡せる位置まで進む。

「皆さんこんにちは。只今紹介に預かりました、“奇跡の歌い手”の天歌奏です。ところで白夜叉さん、このステージではどのようなゲームを行うのですか?」
「前もって何も言わずに話を振ってくるか、普通・・・うむ。今回のゲームは、迷路になっておるステージのゴールを目指す、“アンダーウッドの迷路”じゃ!」

 白夜叉さんがそう宣言すると、参加者の二人・・・春日部さんと、相手はアーシャさんだったかな?の手元に“契約書類”があらわれ、観客から見えるスクリーンにも同じ内容だと思われる文章が映し出された。

『ギフトゲーム名“アンダーウッドの迷路”
・勝利条件 一、プレイヤーが大樹の根の迷路より野外に出る。
         二、対戦プレイヤーのギフトを破壊。
         三、対戦プレイヤーが勝利条件を満たせなくなった場合(降参含む)

   ・敗北条件 一、対戦プレイヤーが勝利条件をひとつ満たした場合。
         二、上記の勝利条件を満たせなくなった場合。』

「白夜叉さん、ありがとうございました。迷路、ですか・・・では、BGMは“地下の迷路”という曲にさせていただきます!」

 どうにか関連のある曲が思い出せてよかった。
 さて、後は開始を待つだけだ。

『それでは、以上の項目を“審判権限(ジャッジマスター)”の名において。以上が絶対不可侵であることを、御旗の下に契ります。御二人とも、どうか誇りある戦いを。此処に、ゲームの開始を宣言します』

 黒ウサギさんの宣誓が終わると同時に、ゲームと僕の歌が始まった。
 さて、上手いことアドリブを加えてゲーム終了まで持たせないとね。



♪♪♪



「へえ・・・いい人材が揃ってるわね」

 そして、そんなゲーム会場を“煌?の都”の壁に立ち眺めている人たちがいた。

「確かに、人材の宝庫ですね。脅威になりそうなのは・・・“サラマンドラ”のお譲ちゃんを含めて五人ってところかしらね、ヴェーザー?」
「いや、四人だな。あのカボチャには参加資格がねえ。特にヤバイのは吸血鬼と火龍のフロアマスター。後ついでに、偽りの“ラッテンフェンガー”も潰さねえと」

 そこにいたのは、白黒の斑模様のワンピースを着た少女と、やたらと露出の多い白装束を纏う女。黒い軍服を着た、短髪黒髪の男だ。
 そして、その背後には巨大な、笛を擬人化
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