歌い手、約束する
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廻君と黒ウサギさん、それにジン君はどうしてこっちに?そんなお金はなかったよね?」
それに、他の二人も来てるのかな?問題児が三人集結してたら、かなり大変なことになりそうだけど。
「まあ、白夜叉からの依頼だ。まだ内容は聞いてないけどな」
「そこはちゃんと確認しておこうよ・・・」
「うちは魔王と戦うことをアピールしてるコミュニティだ。どんな依頼でも引き受けないと」
「そのように気安く呼ぶな、名無しの小僧!!!」
話の途中でマンドラさんがそういっているのが聞こえ、そちらを見たら逆廻君が足の裏でジン君に向かってきていた剣を受け止めていた。
あれ?いつの間に移動したの?
それと、マンドラさんは・・・まあ、少し怒らせすぎたのもあるのかな?反省。
「・・・おい、知り合いの挨拶にしちゃ穏やかじゃねえぜ。止める気なかっただろ」
「当たり前だ!サンドラは北側の階層支配者になったのだぞ!誕生祭に“名無し”風情を招き入れ、恩情をかけ、さらになれなれしく接するだと!それでは“サラマンドラ”の威厳に関わるだろうが、この“名無し”のクズが!」
でも、ここまで言われるいわれはないかな?
「ま、マンドラ兄様!彼らはかつての“サラマンドラ”の盟友!こちらから一方的に盟約を切り、それでもなお依頼をしている身!そのような態度をとっては、我らの礼節に反する!」
「礼節よりも誇りだ!大体、今回の依頼に関しても私は反対だったのだ!“音楽シリーズ”のギフト所有者が名無しにいるなど、とても信じられなかったのだ!」
「だから、“サウザンドアイズ”のほうから保障してもらってるんだけど・・・」
これは、白夜叉さんがやってくれたことだ。
まあ、“音楽シリーズ”はかなり有名だそうで、“ノーネーム”に音楽シリーズの、それも“歌い手”のギフト所持者がいるとは信じてもらえないそうだ。
「これマンドラ、いい加減に下がれ。それに、奏とリリもだ。明日も早いのだろう?」
「え?明日はとくには・・・」
そこで、白夜叉さんの視線がリリちゃんに行ってるのに気付いた。
ああ、そう言うことか。
「ええ、そうですね。じゃあ行こうか、リリちゃん」
「あ、はい。分かりました」
まあ、こんなグチャグチャした状況にリリちゃんがいるのは教育上よくないだろう。
それに、今はまだ大丈夫でもすぐに子供が起きているのはつらい時間になる。
お風呂とかを済ませて、リリちゃんだけでも先に寝てもらおう。
「あ、サンドラちゃん。お風呂っていただいても?」
「はい。来賓用のものを使ってください。誰か!お二人の案内を!」
サンドラちゃんの呼びかけで、すぐに“サラマンドラ”の人が来て案内をしてくれた。
二人の荷物は全部“空間倉庫”にしまってあ
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