第33話
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市の「上」は麻生と上条の二人が協力したという結果を出しているが、一方通行から見れば麻生のせいで実験を凍結させられたようなものだ。
一方通行の戦闘準備を見ても麻生は態度を変えなかった。
「ふ〜ん、まぁ俺はお前と戦う気は全くないけどな。」
それを聞いた一方通行の動きがピタリと止まる。
そのまま麻生は言葉を続ける。
「俺はあの時にお前を倒したのは別に最強の称号が欲しいとか、何か恨みがあった訳じゃない。
あの実験を中止させる為にはお前を倒すのが一番手っ取り早かったから、倒しただけでお前に何か個人的恨みは全くない。」
「そっちになくてもこっちには、オマエに恨みがあるって場合はどうするンだ?」
「そっちが喧嘩を売ってくるのなら話は別だが、俺はお前をどうこうするつもりもない。」
麻生の言葉を聞いて一方通行は舌打ちをする。
一方通行を見た瞬間に麻生が逃げ出したり、麻生から攻撃してきたのなら自分の中の変化に見切りをつける事が出来たのに麻生の態度のせいでますます変になった気がした。
麻生は一方通行の顔を見ると少しだけ笑った。
「いい顔してんじゃねえか。」
「あン?」
麻生の言葉をうまく聞き取れなかった一方通行だが麻生は何も、と言って一方通行に背を向けて歩きはじめる。
今なら後ろから攻撃することも出来るだろうが一方通行はしなかった。
一方通行は麻生に完敗している。
普通に攻撃しても勝てる相手ではない事は一方通行が一番分かっている。
何より一方通行は麻生を攻撃する気が全く起こらなかった。
ある程度散歩してから学生寮に戻ると騒ぎ声も止んでいたので麻生はベットに寝転がり寝る事にする。
そして、唐突にインターホンが部屋に鳴り響く。
もう少しで寝そうだったので麻生は一気に不機嫌になる。
そのまま寝ようとするが何度もインターホンが鳴り響き寝る事が出来ないので麻生は立ち上がりドアへと向かう。
ドアを開けると目の前には人はなく代わりに下を見ると深々を頭の額を地面につけている人物がいた。
その人物は麻生の隣に住んでいる上条当麻だ。
そして土下座している上条の目の前にはプリントの束が置いてあった。
麻生はこのプリントの束に見覚えがあった。
これは夏休みの宿題だ。
土下座したまま上条は麻生に言った。
「どうかお願いします、恭介様!!
わたくしめの夏休みの宿題を手伝ってください!!」
「嫌だ。」
麻生は即答してドアを閉め珍しく鍵をかける。
あまりの即答に
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