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学園黙示録 Highschool Of The Dead 〜壊れた世界と紅の狼〜
地獄の舞踏会
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〜孝side〜
俺は平野が見張ってるベランダに行きつくと、下では《奴等》が犬の鳴き声で集まってきて柵をガシャンガシャンと鳴らしていた。


「くそっ!」
「小室、どこに行くつもりだい!?」
「決まってんだろ、下に行って《奴等》を………」
「………小室くん、忘れたのか? 《奴等》は“音”に寄って来る。そして、生者は“光”と“我々”に反応する。きみの行動は勇ましいが、我々が救うにも限度と言うモノがあることは忘れてはいけない! だからこそ、『この世界』に慣れておくのだ!!」


毒島先輩は部屋の明かりを消し、僕に双眼鏡を渡してきた。


「毒島先輩はもっと違う考えだと思ったんですが………」
「勘違いしないでくれ、私とて良い思いではない」


そう言って、下に降りていった。
それにしても………


「平野」
「なんだい、小室?」
「顔がニヤケてるよ?」
「そういう小室だって」
「「………刺激が強過ぎるんだよなぁ、毒島先輩」」


毒島先輩の姿を見て、僕たちはなんとか体勢を保つことが出来たが、今頃になって前屈みになっていた。
僕は渡された双眼鏡で外の様子を覗こうとすると………


「あ、双眼鏡で覗く時はこっそりとね」
「ああ」


外の光景を覗くと、地獄だった。
周りの様子も見ていると、一人の父親が娘を走って逃げていた姿を見ることが出来た。
その父親が立て籠っている家の住人に、助けを求めようとして扉を叩いたが反応が無く、扉を壊そうとする姿勢を見せたら扉が開いたが………その瞬間、腹を包丁で刺されてしまい、殺された。
小さな女の子は泣き叫び、その声に反応した《奴等》が彼女に襲うおうとした時、隣で銃声が鳴り響いた。


「ロックンロール!!」


ダンッ!


「おい、平野。助けないんじゃなかったのか?」
「彼女は小さな女の子だよ!?」
「………平野、救出しに行くから援護射撃頼んだ!」
「任された!」


僕は、急いで準備を済ませて下に降りた。


「小室くん、行くのかね?」
「はい。僕はどうしようもないお人好しみたいです」
「そんなこと、最初から知ってたよ」


下に降りた時、先程まで寝ていた麗が起きてきた。


「ん〜? 孝、どこか行くの?」
「小さな女の子を助けに行ってくる」
「なら………先程、真紅狼から渡されたのを渡しておくわ。はい、これ」
「真紅狼は起きたのか?」
「いや、半分起きて、懐からこれを出して『孝に渡してやってくれ』って伝言を頼まれたの」
「………助かる。それにしても重いな」
「本物だからね」
「小室くん、銃はあまり使わないほうがいい。キミが銃を放っている時、《奴等》は動いてるし、キミは止まっている。そのことを頭
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