第10話:リリスモン
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三元士…こいつを始末しなさいスパロウモン。私達も加勢に回った方がいいかもしれないわ。」
「ヒッ…」
「待ってくれ、ネネさん!!こいつはもう戦えない、降参だってした。わざわざとどめを刺さなくてもいいだろっ!!」
ネネに歩み寄りながら大輔はとどめを刺させるのを止めさせる。
「ふふ…優しいのね大輔君。でも駄目。一度誰かを裏切って傷つけた者は何度でも裏切りを繰り返すものよ?自分が誰にも信じてもらえないことにいつも怯えているから…他者からの信頼を守り通すことに……価値を見いだせないのよ…」
「(…何でそんな寂しそうな顔で言うんだよ…)でも、駄目だ。この世界には始まりの町がない…死んだらそのまま死んじまうんだ。確かにウェディンモンは俺達を騙したさ、でも…」
大輔はリバース・ウェディンモンを庇うように両者の間に立った。
「ウェディンモン達は誰かを傷つけようとしてやろうとした訳じゃない。俺達を倒したいならリリスモンの言う通りに毒を菓子に混ぜりゃあ良かったんだ。けどそれをしなかったのはウェディンモン達が菓子作りに誇りを持ってたからだ!!俺も菓子じゃないけど、ラーメン屋になるって夢がある。だから分かるんだよウェディンモン達の気持ちが…!!あんなに滅茶苦茶美味いケーキや焼き菓子を作れたんだ。それだけ好きなんだよ菓子作りが…自分達のゾーンをバグラ軍に明け渡してまで作ろうとした大好きなお菓子に…あんな毒なんて入れたくねえよな…!それにウェディンモンはスイーツゾーンのデジモン達の上に立つ奴として何も間違ったことはしてない!!菓子作りだけじゃない…スイーツゾーンを守るために…スイーツゾーンに暮らすデジモン達を守るためには、そうするしかないじゃないですか!!」
「彼らのお菓子作りに対する気持ちが純粋なのは理解出来るわ。でもそれは嘘や裏切りが許される理由にはならないのよ大輔君」
「分かってます。でも、ウェディンモン達は菓子作りに凄え誇りや夢を持ってるんです。俺もいつか美味いラーメンを作って、沢山の人に食べてもらいたいって夢に誇りを持ってる。だから…俺は絶対に退かない!!」
「!大輔君っ…」
「なっ…何だよお前っ!!ネネを困らせるようなこと言うなっ!!」
大輔の言葉に反感を覚えたスパロウモンは構わずリバース・ウェディンモンに突撃しようとする。
「そいつは敵だっ!そんな奴がどうなったって関係ないだろっ!!」
「スパロウモン!」
スパロウモンを止めるために大輔はテイルモンに指示を出す。
「テイルモン!!そいつを止めてくれ!!」
「全く、仕方ないわねこのお人好しは!!キャッツアイ!!」
「え!?」
テイルモンのキャッツアイで動きが停止したスパロウモン。
「ブイモン!!今よ!!」
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