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戦国時代に転生したら春秋戦国時代だった件
第1章 春秋戦国時代〜不知而言不智、知而不言不忠〜
第1話 始皇帝、誕生
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たのだ。外交的敗北ってやつだね。
宮中はてんやわんやだ。お姫様はそれを見て一喝。威風堂々と軍を率いて函谷関で連合と激突。鮮やかに勝利して見せた。

もちろん俺も参加したよ。親衛隊を率いて傍にいるだけかと思ったら、300人の部隊を預けられて「好きに暴れてこい」だってさ。
300人でどうしろと。正真正銘のスパルタですな。
でも、お姫様に「余の信頼するお前なら必ずできる」と言われてしまったら頑張るしかないよね。
で、大将首をいくつかとった。大手柄らしい。これには普段厳しいお姫様もニッコリだ。
知力10、統率10、武力10は伊達ではないのだよ。


×月◆日
将軍になりました。出世したなあ俺。お姫様によって完全実力主義となった秦だからできるのであって、他の国では無理だろう。
俺は運がいい。お姫様に感謝だな。
ただ、お姫様の親衛隊隊長兼個人的な相談役の職務も変わらない。おかげで忙しくってしょうがない。
武力だけではなく、政治についても対等に議論できる俺は、得難い相談相手だそうだ。
政治11についていける人間はやはり少ない。最低でも政治8はないと無理だろう。

この世界の一般人の能力値は、1か2だ。ちょっとエリートだと3か4。幹部クラスでやっと5を超えるのが標準的だ。
10とか11がいかにチートかわかるだろう。


★月〇日
呂不韋失脚! こいつお姫様のお母さんと不倫して、隠し子までいたらしい。
助命を嘆願するものが多くいたので、呂不韋は蟄居。でも、幼い隠し子は処刑された。
幼子を殺すのには反対だったが、乱世の定めと言われしぶしぶ了承した。俺もこの世界に染まってきたみたいだ。
ただ、呂不韋はお姫様の実の父親という噂もあった。問いただしてもはぐらかされたけれど。


★月◎日
呂不韋失脚によりフリーハンドを得たお姫様は上機嫌な日々が続いている。毎日高笑いしてるもんね。なんか悪役令嬢っぽいな。ざまあにならないように、俺が頑張らないと……。


△月◇日
この国は急速に発展している。韓・趙を滅ぼした。周辺の王国は危機感を抱いたようである。
秦の軍隊は精強だ。腰鼓と呼ばれる軍楽隊を先頭に快進撃を続ける俺たちを他国は心底恐れていたと思う。
軍楽隊のアイデアは俺とお姫様の二人で考えた。辛い行軍が楽しくなるから不思議だ。
ついでに、いくつか軍歌も広めておいたんだぜ。

燕からの刺客が放たれたのだ。お姫様と謁見しているとき、進呈された財宝の中に短剣が隠されていたのだ。
襲い掛かる暗殺者。なのに、周囲はただ見ているだけ。謁見の間には武器を携帯してはいけないからだ。
お姫様は辛くも暗殺者を一刀両断し、無事だった。武力7だしね。お姫様も手練れだ。

俺は軍を率いて遠征中だったため、傍にいてやれなかった。すまな
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