暁 〜小説投稿サイト〜
妖精の尻尾所属の戦闘民族(旧)
第13話 師匠の役目
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
女を信じようと思ったのはその彼女の曲がるつもりのない姿勢があったからだ。
だからこそ今更疑おうなんて思っちゃいない。

「わかった。オレにしか話せないってことは他言無用ってことでいいか?」

「ああ、頼む」

オレは首を縦に振って肯定と返す。これでも口は堅いほうだから人の秘密をばらすなんて行為はする気もない。…うっかり話さなきゃいいだけの話だしな…酒を控えるか…?

「それじゃ、早速説明してくれてもいいか?ミスト…ジェラールが今言った別世界のこととか」

「さっきも言ったが、そこも含めてているから勿論話す…まずは――」

ジェラールの口から出た説明に対しては、こうだった

・此処は別の平行世界、”エドラス”と呼ばれる世界がある。

・この世界は”エドラス”から”アースランド”と呼ばれている。

・エドラスの世界は此処のアースランドと違って別の歴史があるようだが、両方の世界に同じ名前や容姿をしている人間は存在するという。

・エドラスは現在魔法が枯渇しており、エドラスはそれを恐れていて魔力が満ち溢れているアースランドの魔力を魔水晶に捕え、エドラスの魔力へと運用をしようとしている。

・恐らくリサーナはアースランドの魔力を吸い込むアニマによってエドラスに居るかもしれないこと。


ここまでの説明を聞いてオレは絶句せざる得なかった。オレの予想では異世界とか、転生者とかを聞くと思っていたが、話を聞いている限りそこに繋がるところはなく、下手に質問したら「なんだ、それは?」と返されるのが目に見えた。
だが、話を聞くと彼女の故郷である”エドラス”は魔力がなくなりかけていて、魔力を完全に失わないためにこの世界にある魔力をエドラスで魔水晶に変えてそれをエドラスの魔力源にしようとしている。

…それはつまり

「――今リサーナはその”エドラス”に吸い込まれて、魔水晶に変えられているってことか」

「…それは大丈夫かもしれない」

「…ちゃんと理由があるんだろうな?」

なかったら今すぐそのエドラスに向かわなければならない。そして早く助けに行かなければ本当に間に合わなくなる。それではギルドの皆やエルフマンとミラは本当に辛い思いをこれから一生の内に味わせなければならない羽目になる。

そしてオレの疑問の声にジェラールは真剣な表情のまま頷いて、答える。

「恐らく彼女を吸い込んだアニマは小さい。小さいアニマなら王国ではなくどこかに事故としてエドラスに行ってしまったはずだ。」

「…その心は?」

「私はアニマの感知ができる。だからアニマを感じた時には王国に繋がる前に塞いでいる」

「…そうか、ならリサーナが今王国で魔水晶にさせられているって可能
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ