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ソードアートオンライン 孤独者と闇裂く対剣
ビーター
第一章
迷宮攻略

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「今だ!スイッチ!」
カァン、と言う金属音が弾け、薄暗いフィールドをライトエフェクトが明るく照らす。
「やぁぁぁぁぁぁ!」
俺たち、ラグナロクは絶賛バトル中だ。
二十五層のレベリングポイント、獣が丘で、ひたすら狩りを行っている。
出てくるモンスターは名の通り、獣のみ。比較的ハイレベルでリポップも早い。少数ギルドにとっては最適な狩り場だ。
「せぇやぁぁぁ!」
俺たち3人がレベリングを始めたのは約二時間ほど前。
上がったレベルはジン、ナギ、俺の順番に3,3,4だ。
「よし!今日はこれで終わり!来週のボス攻略に向けて連携を毎日確認するからな!あと、スキルの有効活用のために必要な道具は俺が配布するから、必要なものは申し出てくれると助かる!」

「はい、お疲れさまでした!」
「団長、先にお風呂借りてますね。」
「あ、ジンくん!私が先!」
「へーへー。お嬢の仰せのままに。」


「「転移!ファーフニル!」」

二人は一足先に仮ホームのファーフニルに帰る。
俺は主街区を見て回るか。
俺は転移結晶を手に取る。その瞬間、甲高い断末魔が聞こえてきた。
「大丈夫か!?」
全力疾走で駆け寄り、一人一人にポーションを飲ませる。一先ず無事みたいだ。
「何があったんだ。詳しく教えてくれ。」
「笑う棺桶……ラフコフの連中です。二人、殺されました。」
「お願いです、仲間の仇を……」
そう言って一人が倒れ込む。仲間の二人はまだ大丈夫なようだ。
「三人とも俺のところで保護する。付いてきてくれ。」
俺は転移結晶を手に取り、他3人の手を握る。
「転移。ファーフニル。」
青色のライトエフェクトが俺たちを包んだ。



「ただいま。」
「えっと、失礼します。」
「失礼します」
「おー、お帰りリーダー。」
「あら、その子達はどうしたんですか?」
二人のプレイヤーは不思議そうに話し掛けてくる。
「ちょっと、ワケアリでな。しばらく保護しようと思う。問題ないな?」
「ええ。特には。」
「分かりました。この子達の部屋、準備しますね。」
「ありがとう。」
懐の大きい仲間をもってよかった。
「すみません、私たちは一度失礼します。しばらくは、そっとしてあげてください。一番辛いのは、その子のはずだから……」
二人はお辞儀をして、部屋をあとにする。
一人の少女がは、俺の腕の中で眠っている。

「おねぇ…ちゃん…」
夢でも見ているのだろう。甘えるように、俺をぎゅっと抱き締めて離してくれない。俺は少女の頭に手を置き、頭を撫でてやった。
(こんな娘達までラフコフに狙われるのか…許せないな。)
ボス戦が終わったら、情報収集をしよう。この子達の仲間の仇を討つためにも…
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