第3章 リーザス陥落
第42話 利用する者とされる者
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〜リスの洞窟 地下3F〜
一行は、リスの洞窟に潜り そして 以前ラーク達が魔人に襲われていたポイントまで再びたどり着く。この洞窟の怪物の強さ的にはまるで問題なかったが、あの時同様あの魔人がいないとも限らないから、皆は慎重に辺りを警戒しながら先へと進んでいた。
「がはは、次会ったらひんひん言わせてやるからな。いつでも出てこいと言うものだ」
……否、少し訂正をしよう。
慎重に警戒をしつつ、行動をとっているのはランス以外のメンバーだった。
ランスはいつもどおりに振舞っている。それは、ある意味当然とも言えるだろう。あの魔人サテラと言うものは美少女?なのだから。ランスから見れば 仕方が無いのである。
「やれやれ、警戒していたのが馬鹿らしくなってくるな。こうも堂々と真ん中の道を闊歩されたらな」
「で、でも……また アイツが戻ってきているかもしれませんから。ランスが前にいたら囮になりますし、私たちだけでも、慎重に警戒をするのも良いかと思われます」
「……な、何げにエグい事考えるな? かなみ。まぁ ランスは言っても聞かないし、泳がせておくのは良い手だとは思うが……」
ユーリはそう言うと、シィルの方を見る。
シィルは、ランスに付き添って歩いているが、やっぱり前回 魔人と出くわした為、どこか怖がっている様だ。
「私もシィルちゃんは可愛そうだって思いますが……、ランスが連れて行きますので……」
「う〜む……、あの2人を引き離すことは、正直無理だし、あまりしたくない。ランスは勿論、シィルちゃんも了承しないだろう。オレ達がしっかりと警戒をしておくか」
「はい。頑張ります!」
かなみは、ぐっと力を入れた。
ユーリもそれを見届けると、ランスを追い、更に先へと入っていく。その先では、洞窟には似つかわしくない部屋があった。木作りのテーブルにイス、そして本棚だ。
「ランス様、本棚がありますよ?」
「ふむふむ……ほうほう……」
「何か手がかりが……? ちゃんと探してくれてるんですね」
「ん、あの感じじゃ それを探してる訳じゃなさそうだぞ?」
ランスがまじまじと、本棚を見ている所を見たかなみは、そう思ったようだが、ユーリは大体把握をしていた。
「シィル、エロ本は無いか?」
ランスの次のセリフがそれだったから。探している様には見えないのである。
「はぁ……なんで、リア様は あんなのに……」
「はは、オレはちゃんと探してるから、安心してくれ」
「あ、いえっ私も探しますよっ!」
かなみは、ため息を吐いていた所で、ユーリがローラの手がかりや、リスについての事、何か無いかを探し出したため、慌てて後に続いていた。……が、特にコレといった情報を得る事は出来なかった。
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