第六章『辻斬り現る』
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面白い」
幽々子は輝の赤面を見てケタケタと笑い出した。妖夢は早く服を着てくださいと急かしている。
輝は直ぐに視線を外した。
「小町の言う通り本当に初心だったのね」
幽々子は未だに笑っている。
小町も余計なことを言って、絶対にこんな状況を予測していたに違いない。妖夢は輝以上に慌てていた。
ギュルルルル、とお腹の虫が鳴った。
「よかったらこれ食べてください」
妖夢が差し出してきたのは先ほど持ってきたお盆、乗っていたのはおにぎり三つ。
「・・・・・・・」
また、おにぎりか。ここの所おにぎりしか口にいてない。正直に言ってもう食べたくない。だけど断れば妖夢の行為を無駄にすることになる。それになにか食べないと体力が持たない。
「どうかしましたか?」
不安そうな顔をして妖夢が聞いてきた。
「え、なんでもありません。作ってくれてありがとうございます」
おにぎりを一つとり食べようとしたら、幽々子が食べたそうな顔をしておにぎりを見ていた。
「あの、よかったらおにぎりどうぞ」
「いいの?」
幽々子の目が輝いた。
「は、はい。俺は一つで十分に腹が膨らむから大丈夫です」
「では、遠慮なく♪」
幽々子はおにぎりを受けとり、幸せそうに食べ始めた。幸せそうにおにぎりを食べる人始めてみた。
輝はおにぎりを食べながらこれからどうするか考えた。
映姫はここに来れば何とかしてくれると言っていたが、正直に言って不安だ。今頃輝を生贄にした二人はいったい何をしているのだろうか。
「あ」
確かあいつらはここに行くと言っていた気がする、すっかり忘れていた。いろいろあったから無理も無い。
「食べながらで失礼ですか、訪ねたいことがあるのですが」
「はい、なんですか?」
「ここに、すごい勢いでツッコミを入れる奴とすごくボケを連発する漫才のような二人組みここに来てませんか?年齢は俺と一緒です」
「風と零ね」
即答だった。
「やはりここに来ていたのか、あいつら」
「あの二人面白かったわよ。ここ数日退屈はしなかったわ」
「何時ここを出ました?」
「何時だっけ?妖夢」
「確か、アキさんが来る2〜3時間前にここを出ました」
一歩遅かったか。
「どこに向かったか聞いていますか?」
「博麗神社に行くと」
「何処に在るか教えてください」
「今から行くのですか!?」
「はい」
今行かないとこの恨みや怒りその他もろもろは収まらない。
「もう少し休んだ方が」
「妖夢さん、俺何時間ぐらい眠っていましたか?」
「え?一時間くらいですが」
「なら平気です」
「「?」」
幽々子と妖夢は同時に首を傾げた。
輝たちは門の前に立っていた。輝は少し下がってくださいと指示し、二人が下がったことを確認してから意識を
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