「銀河英雄伝説~悪夢編」の感想


 
良い点
血統による皇位継承を否定する、つまりは遺伝子による支配を否定することを、こんなにあっさりとばらしてしまうとは……。
血統を否定するのは良いけれど、それはつまり「実力さえあればいい」ということを肯定してもいるわけで。
ココア閣下自身が実力でのし上がった存在であるから、自らを肯定しているようでもある。

ふと、原作ラインハルトの「私を倒すだけの自信と覚悟があるなら~」と言うセリフを思い出した。

 
コメント
逆に、これで「正しく皇太子の血を引いている」となったらどうなんだろうと、ふと思ってしまう。
皇太子が「種無し」だったかどうかは分からんが、体外受精のような方法が有れば、皇太子の死後に子供が生まれてもおかしくないわけだし。
そういうの(不妊治療)に頼らなければ子供ができないなど劣性遺伝子だ!としてそういった分野での医学が発達していないなら話は別ですが。

作品設定として、医療関係は再生治療ができるほどのレベルで癌も克服されているのだけれど、皇帝ラインハルトの治療は出来なかったわけだし……。
もっとも、作品が書かれた年代が年代なので、原作者である田中先生の知識には無かったのかもしれませんけどw