「銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)」の感想

tukiyomi
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コメント
更新お疲れ様です。

ヤンはココアさんの戦略を見抜きましたが、見抜いてももはやどうにもならない現状なのが辛いですね。
ビュコック艦隊をハイネセンに布陣させても、メルカッツ艦隊は9個艦隊編成で、4個艦隊も差が出ている有様です。
大軍の用兵に自信がないとするならば、それこそロイエンタールとミッターマイヤーを総予備にし、クレメンツと共同でビュコックを抑えつつ、双璧に食い散らかせればそれで終了。おまけに兵力が足りなければ、最悪シュムーデ提督の所から引き抜くことも可能ですし。

なのでヤンとしては、どうあってもココアさん撃滅によっての各個撃破しか手はない訳で、この時点でヤンの採りうる選択肢が完全に抑えられているんですよねえ。
戦略的には完全に死に体状態。
戦略での敗北が戦術では容易に覆せない証拠ですねえ。

しかし・・・レベロの「本質は制度ではなく運用する人」なんですけど、まさしく真理であると同時に、ヤンが百万の言葉を費やしても、リヒテンラーデ候あたりからは「学べていないからこそ滅んだではないか」と叩き潰されるだけなんですよねえ。
亡命編では半ば感情的な反発から、ココアさんに「人類を信じていない」と批判しましたけど、現状の追い込まれようを考えると、ヤンが亡命編の理屈で追及されると、本気で凹んでしまうかもしれないですねえ。