「銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者(新版)」の感想

tukiyomi
tukiyomi
 
コメント
更新お疲れ様です。

よくよく考えてみると、帝国はいつ内部争い起きてもおかしくない状態でしたね。
ラインハルトの噂が錯綜していますが、これも政治的後ろ盾がおらず立場が不安定であることをよく表していますね。
まあここまで戦に強く、且つ政治的後ろ盾が全くない若造をとりこんでやれと、3派の実力者が思い至るのは当然の流れなのですが。

ダーシャはもう本当に貧乏くじを引きまくったとしか。
ヤンもアッテンボローも、相手のことなんざ気にしない我が道を行く存在ですけど、これが現在許されているのは、彼らが実績を上げたこと以上に、軍においてはシトレ派の天下であるという事実の方が大きいですから。
どうも原作では最後の最後まで気付かなかったようですけど、この2人がシトレ失脚後に中央から徹底的に冷遇(敵視)されたのって、「シトレ派であったが故の厚遇」に気付いていないことに、トリューニヒト派だけでなく、シトレ在籍時の反主流派ですら「あいつらいつまで自分達が何でも許されると勘違いしていやがる」と、感情的な反発抱いたが故だと思うんですよねえ。
作者様が「ヤンはトリューニヒトよりもラインハルトに親和性を持つ」と、主張されるのはその通りとしか言いようがないです。

ようやく家族のもとに帰れたエリヤ君。
アルマとの和解も前verよりも早く起き、エリヤにとっては心の平安の前倒しに。
まあアルマにしてみても、尊敬する兄にようやく一緒になれたのだから、喜びもひとしおでしょうしねえ。
しかしエリヤ君は、これで完全にクリスチアン中佐には足向けられんでしょうねえ。
査問会議にかけられた以上、ダーシャ以上に今後の状況が不安定ですから、それこそエリヤは幕僚として迎え入れたいでしょうけど、硬骨なクリスチアン中佐がそれを受け入れるかはまた別な話ですし。 
作者からの返信
作者からの返信
 
感想ありがとうございます。

ラインハルトに対する情報不足は、ラインハルトの情報を取れる人が少ないという意味でもあります。

ヤンが敵視された理由については、権力者を軽く見てるからだと原作六巻に書いてます。窓際族だったとしても権力者に嫌われたと思いますよ。アッテンボローはヤンのとばっちりにすぎないのでは。彼は要領が良いです。私が知ってる偉くなりそうなエリートって、だいたいああいう感じなんですよ。帝国の旧体制で出世できる同盟キャラを選ぶなら、彼を置いて他にないとまで思ってます。

エリヤは宇宙軍、クリスチアン中佐は地上軍なので幕僚にはできません。