「銀河英雄伝説 エル・ファシルの逃亡者(旧版)」の感想

不来庵
不来庵
 
良い点
六日でクーデター鎮圧……艦隊戦の才能は乏しくとも、充分に名将と呼ばれる資格はありますね。

中将昇進間違い無しですし、第十一艦隊を任されてもおかしくはない、かな?
(帝国との実戦で味噌つけたら名声も地に落ちますが)
 
悪い点
トリューニヒト議長、原作通りの登場って何やってたんでしょ……
(ただまあ、一週間経たない間の事ですし、原作みたく4ヶ月何やってたコラ、と言うほどでもないですが)
 
コメント
イゼルローン方面軍(ヤン艦隊)どーするんだろ、とか。
前命令通り反乱惑星鎮圧(首都防衛部隊or第十一・十二艦隊と分担もありだとは思いますが)ですかね。トリューニヒト議長の言だと反乱勢力扱いっぽいですが(原作3巻の査問会議フラグ?)

蛇足1:
どうも各星系政府には固有兵力(現代アメリカの州軍相当)がなさそうなので、有人惑星の宙域管制区域(現代国際法の領海相当、その惑星の固有重力圏内くらい?)を外して行動すれば無問題、とでも考えていたんじゃないかと>ヤン
現代の国際法だと公海自由の原則がありますが、それに準じて星系政府による管制区域あるいは管轄区域(EEZみたいなもの、恒星の重力圏内(オールトの雲やヘリオボーズの内側?)くらいでしょうか)以外の航行は自由、という原則があってもおかしくありません(が、必ずあるべきとも言い難かったり。銀英伝世界だと「艦船が航行不能な外宇宙空間」が普通に存在する一方、明らかに外宇宙で交戦しているような描写も散見されます)
……で、原作に垣間見るヤンの発想からして、軍事的最適解至上主義っぽいので、政治的配慮はほとんどないだろうなぁと。

同盟が連邦政府である点は同意ですが、アメリカ本土のように州境まで陸地で、各州政府がきっちり支配できている訳じゃなく、太平洋諸島のように互いに領海やEEZを接しない多くの島嶼国家の集合と考えた方がよいかもしれません。

蛇足2:
平和運動や市民運動というと背後の存在を考えてしまう習慣がついたのは、間違いなく当時のあれこれですねぇ。 
作者からの返信
作者からの返信
 
原作の救国軍事会議が常軌を逸してしぶとすぎただけで、古今のクーデターでは六日というのはそれほど早くもありません。ただ、エリヤの功績は絶大ですね。

誤解を招く記述を修正しました。ヤンは反逆者扱いではありません。

広い宇宙でも航路に使える宙域は限られています。無人宙域でも航路に使える宙域はどこかの星系の管理下にあるのではないでしょうか。そうしなければ災害や海賊に対応できません。