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戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー

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第零話 誕生!!正義の兄弟戦士その十二

「二人で探検してもらう、生身でな」
「いや、あんなところ仮面ライダーアマゾンでないと無理ですから」
「あそこは」
「川にも密林にもやばい動物が一杯で」
「普通に地獄じゃないですか」
「行ってみたいのなら止めはしない」
 そうした場所に、である。
「既にアマゾンには五人行ってもらっているがな」
「その五人の人達まだ帰ってないですよね」
「日本に」
「うむ、長くて三日で行方を絶った」
 そのアマゾンにおいて、である。
「どうしているのか私は知らない」
「今時アナコンダの餌じゃないんですか?」
「それか毒虫の何かにやられて密林の土になってるか」
「どっちにしても生きていないですよ、絶対」
「アマゾンですから」
「話はそれだけだ」
 充分過ぎる『説得』だった。
「では今から君達を送ろう」
「はい、じゃあそのことはお願いします」
「学校に行きますから」
 とりあえず学園生活はそのままだった。とにかく二人はヘリで大阪から神戸まで行くのだった。だがその神戸でだった。 
 ヘリを運転している兄ちゃんからだ、それぞれパラシュートを渡されたうえでこう言われたのだった。
「じゃあここでね」
「ここで?」
「ここでっていいますと」
「もうすぐ八条学園高等部の上空に来るから」
 二人の通っているその学校のだ。
「降りてもらうよ」
「ってパラシュートで、ですか?」
「今から」
「うん、そうだよ」
 実にはっきりとした返事だった。
「いいね」
「あの、俺達パラシュートとか使ったことないですよ」
「一度も」
「こういうのって確か特別な訓練が必要ですよね」
「自衛隊でも」
「うん、そうらしいね」
 パイロットの兄ちゃんははっきりと答えてきた、今回も。
「僕は自衛官でもだったこともないけれどね」
「じゃあちょっとこれは」
「危ないんじゃ」
「いや、先生の言葉だから」
 悪田部の、というのだ。
「僕あの人に雇われているパイロットだからね、言うことは聞かないといけないんだ」
「いけないとかそんなんじゃなくて」
「俺達は」
「さあ、飛んでね」
 もっと言えば降りてくれだった、高空から。
「大丈夫、パラシュートがあるから死にはしないよ」
「それでも結構な衝撃ありますよね」
「二階から降りる位あるって聞いてますけれど」
「だから死なないから」
 ここでこうも言ったパイロットだった。
「開けばね、パラシュートが」
「あの、開けばって」
「まさか」
「ここ三年チェックしていないパラシュートだけれどね」
 普通は一年に一度は絶対にチェックしている、あくまで普通は。
「大丈夫だよ、ではいいね」
「ですからちょっと」
「俺達は」
「さあ、行った行った」
 有無を言わせない口調だ、彼は副パイロットに強引に二人にパラシュートを着けさせてそうしてであった。
「もうすぐ学校だからね」
「何ていうか鬼だな」
「ああ、鬼展開だよ」
 二人はこう言いながらも覚悟した、そうしてだった。
 強引にパラシュートを着けさせられてヘリから蹴り出された、幸いにして二人は傷一つ負わず登校出来た。しかし痛い思いはした。
 そうして登校してからだ、二人は言うのだった。
「こんな思いするんならな」
「ヘリはもう御免だぜ」
 その結果に不満たらたらだった、何はともあれこの二人の戦いははじまった。日帝衆との戦いはこれからだ、戦えジャスティスカイザー、負けるなジャスティスカイザー!。


第零話   完


                              2014・5・29 
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