艦隊これくしょん!平和な鎮守府の日常?
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提督、旅行先を決める
「提督、一体何の御用?」
「艦娘の全員集合とは、ただ事ではないのか?」
とある日の昼下がり。鎮守府大ホール
提督のある言葉によって鎮守府にいる全員がこの大ホールへと集められていた。提督は一人で壇上の上へと上がっている。マイクのテストをしてから咳払いをし、言葉を紡いだ。
「あ~皆昨日はサーモン沖海域制圧ご苦労様だった、本部からもお褒めのお言葉を頂いて良い事だよ。これもみんなのお陰だよ。ありがとう」
頭を下げる提督に、艦娘達は少々照れ臭くなってしまう。
「それでサーモン沖海域制圧戦での功績が称えられなんと、この鎮守府に1週間の特別休暇の許可が下りました!!」
「と、特別休暇ですか!?」
「それは一体!?」
バチンと提督が指を鳴らして良くぞ聞いてくれましたと言う。
「特別休暇というのはある一定の戦果を達成した鎮守府に与えられる名誉のような休暇でね、個人に与えられるものではなく鎮守府そのものに与えられる休暇なのさ!!」
「じゃ、じゃあ私達全員にお休みがもらえるんですか!!?」
「そういう事!」
その事を聞いて喜びの声をあらわにする艦娘達、そんな光景を見て提督も思わず嬉しくなってしまう。
「それとね、この特別休暇にはその鎮守府の提督と艦娘を1週間、旅行に行けるという権利もあるんだ」
『『『『『提督と旅行!!!??』』』』』
一斉に艦娘達の目が光輝く。単純に旅行に行ってみたいというのもいるだろうが、それ以上に提督と共に旅行が出来るのがかなり高ポイントなのだろう。
「まあ一人は決まっているんだけどね、それはサーモン沖海域でのMVPのマリアさん!」
「え、えええ!?私?!」
提督がマイクを持ったまま指を刺したのはBismarck級一番艦 Bismarck、提督からはマリアさんと呼ばれている。因みに呼び名の元は聖母マリアから。サーモン沖海域では旗艦を務め、一番の活躍をした戦艦。壇上に上がったマリアは少しオロオロしながらも提督に近づく。
「今回のMVPおめでとう!そして、旅行は楽しみにしててね!」
「は、はい!素直に嬉しいわ!」
「さてと、最初の人はマリアさんで決まったわけですがまだ旅行の枠は残っています。皆、旅行に行きたいか~!?」
『『『『『行きた~い!!!』』』』』
「宜しい、では幸福で平等なくじ引きを開始しましょう!」
提督は一般的な、商店街の福引きなどに用いられる抽選器 (正式名称新井式回転抽選器)を取り出してダンッと置く。
「この中には4つの金色の当たりが入っています、それを見事引いた人が旅行に行けます!」
っと言うわけで第一回特別休暇"提督と一緒に旅行へいこう"くじ引き大会が始まった!
結果
「やりました!提督と一緒に旅行に行けます!」
最初の当選者:戦艦榛名
「フッ……私に掛かればくじ等恐れるに足らん」
2番目:戦艦長門
「電の本気を見るのです!」
3番目:駆逐艦電
「やりました」
4番目:正規空母加賀
「さてと、問題は何処に行くかなんだけどな~」
当選者の一同は提督の執務室に集まり、何処に旅行に出かけるか話し合うことになった。
「皆は何処に行きたいとかの希望はあるかい?」
「私は何処でもいいかな、何処でも楽しみだけさ」
「榛名も特に希望はありません」
「私も特に無いわね、日本の観光地って良く解らないし」
「電も特には……ないのです」
っという意見ばかりだった、マリアは観光地などは解らないのでしょうがないと思うがこの意見の出なささはなんなのだろうか。このままでは企画段階で旅行がパーになってしまう、なんとか意見を出さなければ………
「か、加賀さんは何かないのかな?」
「何処でもいいのですか」
「うん、結構予算もあるしね」
「では提督の実家に行ってみたいです」
時間が止まった、提督も動きを止めている。
「わ、私の………実家………?」
「ええ、以前に実家のお姉さんから手紙が来ていたと金剛から聞きました。それで何処にも行きたいという意見が無いので折角なので提督の実家に行ってみたいです」
「それでいいんじゃないか?私は賛成だ」
「榛名もです!」
「私もよ」
「い、電もなのです!」
「ええっ~………確かに家には姉さんしか居ないしスペース的に大丈夫だろうけど……」
結局押し切られて提督の実家への旅行が決定しました。
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