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闇を祓う者~他人の恋愛見てニヤニヤし隊~

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原作開始前
  ドイツなう

 
前書き
真姫ちゃん可愛いよ、真姫ちゃん。真姫ちゃんかわいい、かきくけこ!
凛ちゃん、あぁもう、凛ちゃん! たまに見せるスカート姿がいいかんj(ry

……失礼\(__) でもこれが分かる皆は友達さ!
気を取り直して。

前回までの闇を祓う者は!

「やっほー! 皆聞こえてるぅ?」
(ファン)鈴音(リンイン)でス」
「俺が守ってやるよ、いつでも」
「楽しくなってきたー!」 

 
「俺達、ドイツに行ってくるわ」
「ドイツ?」

 鈴が一夏の言った言葉に驚きこっちを向いた。

「なんでドイツなんかに行くのよ?」

 俺達は今、中学二年。鈴は既に原作通りのツンデレへと変身を遂げている。

「ほら、第二回のモンド・グロッソがあるだろ?」
「あるわね」
「千冬姉は前回優勝で二連覇がかかってるからな、その応援に行くんだよ」
「俺も同じ理由」
「ふぅん、なるほどね。じゃあ、お土産よろしくね」
「おう、任せとけ」

 鈴と一夏が話しているのを横目に見ながら、俺は二人に気づかれないように息を吐いた。

「第二回モンド・グロッソか……」

 息を吐いたのには理由がある。何故なら、非常に気が進まないイベントが発生するためだ。しかも質の悪いことに下手に手を出せば、原作通りに行かなくなる。
 この第二回モンド・グロッソで一夏は誘拐される。それを防いでしまうと、ラウラがIS学園で一夏に対するフラグが立たなくなってしまうのだ。……またディケイドの出番かな。そう思いながら、ドイツへ思いを馳せた。


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 ドイツの看板! ドイツのタクシー! ドイツの空! ドイツにいるぅ、俺達!

「おい、どうした彼方。突然何を始めてるんだ」
「海外に来たらこれをやらなければいかんだろう。特にロンドンは」
「ここはドイツだ」
「だからドイツに変えたじゃないか」
「確かに」
「だろ?」

 てな訳で、ドイツなうって感じだ。ちゃんと呟いといた。

「で、彼方。どうする? 千冬姉の試合まで結構時間あるぞ?」
「事前に調べたけど、結構世界遺産あるみたいだし観光でもするか? 結構美味しそうな物もいっぱいあるみたいだしな!」
「なるほど、7割後半が目的だな」
「んだよ、お前は違うのか?」
「いや? 大賛成だ」
「流石、分かってるな」
「ついでに鈴のお土産も探しとくか」
「それもそうだな」

 こうして俺達は、鈴のお土産探しと言う名目のドイツのグルメ巡りを試合までしたのだった。


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「いやぁ、千冬姉スゴいな! 全然相手になってなかったもんな!」
「ああ、流石だな(白騎士本人だからな。むしろ相手になってる方が問題だ)」

 ミサイル素手で破壊したら痛そうとか行ってる人だぞ? "死ぬ"じゃなくて。
 場所が変わり、現在地はモンド・グロッソ会場。たった今、千冬姉さんの準決勝が終わった所だ。そこで一夏が立ち上がった。

「ん? どうした?」
「決勝まで少し時間があるからな。今のうちにトイレ済ませとこうと思ってな」
「なるほど、行ってらっさい」
「おう、すぐ戻る」

 そう言って一夏は歩いて行った。…………あれ? これ誘拐フラグじゃね!? 今気づかなかったけど! その証拠にいつまで経っても一夏は戻ってこなかった。

「さあ、助けに行こうか……って俺場所知らねぇ!」

 思わぬ落とし穴だ。どうしたもんか。……………………あ、

「発信器機能つけておいた俺、マジ用意周到」

 あの時渡したホログラム通信機に、念のためって言って発信器機能をつけておいたのを思い出した。緊急時のみだからパスワードつけたけど。

「"一夏はトラブル&フラグメーカー"っと。よし」

 発信器機能が始動して、一夏の現在地を伝えてくれる。さて、どうやって行こうか。正体がバレる訳にもいかないしな。マシンディケイダーに乗っていこう。そう、離れてないし。それだと、このままじゃまずいから。

「ルナ」
「はいはーい」
「久々だな」
「成長してからユニゾンしてなかったもんね」

 そう、成長した。体格的にも、戦闘技術的にも。そろそろ実戦訓練だ。俺達は手を繋ぐ。

『私は貴方』
『貴女は俺』
『今ここに交わりて一つの神とならん』

「流石にもう違和感は感じないな」
『そうみたいだね』

 よし、一夏を助けに行くとしようか。


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「見つけた」

 一夏が捕まっている所を見つけると、俺はマシンディケイダーに乗ったまま突っ込む。

「何事だ!」

 そこには、壮年の男性が立っていて、一夏と話していた。だがおかしい。原作ではオータムが言っていたように、一夏は亡国企業(ファントムタスク)に拐われてる筈だ。しかし、この場にはこの男がいる。本来ならばここに。いや、この世界(・・・・)に居てはいけない存在。

「鎌田……」
「おや、私のことを知っているようですね」

 仮面ライダーディケイドの龍騎の世界に出てきた敵だ。こいつも《闇》の分身体か……?

「しかし、我々の計画を知られる訳にはいかないのでね」

 鎌田はそう言いながら懐から水色のカードデッキを取り出した。あれは……!

「貴方達にはこの場で私が死刑を申し渡す! 変身!」

 3つのビジョンが重なり、鎌田が仮面ライダーアビスに変身する。すると、一夏が驚いた声を出す。

「あれって、ディケイドに出てきた……!」

 一夏は俺の影響で仮面ライダーシリーズを見ている。勿論、ディケイドも見ていた。ただ、鎌田を見ただけでは気づかなかったみたいだ。さて、俺も変身するか。

「俺も死にたくないし、こいつにも死なれちゃ困るんでね。抗わせてもらうよ」

 そう言いながら俺はディケイドライバーとライドブッカーを具現化させる。

「そのベルトは!」
「あれ、ご存知?」

 ディケイドライバーを腰につけ、ライドブッカーからディケイドのカードを取り出す。

「変身!」

《KAMENRIDE DECADE!》

「やはりディケイドですか。 しかし貴方、門矢士ではありませんね?」

 ? どういうことだ? ッ! まさか……、

「お前、本物なのか!?」
「本物とはどういう意味かな?」
「そのまんまの意味だよ。お前は仮面ライダーアビスであり、ハートのカテゴリーキング・パラドキサアンデッドなのかってな」
「よく知っていますね。その通りですよ」

 まさかの展開だな……。大ショッカーもしくは鳴滝が関係してるって訳か。

『ルナ、気づいてたか?』
『ううん、私もビックリしてるよ』

 ルナも知らなかったのか……。いよいよ怪しいな。まあ、倒さなきゃいけないのは変わらないが。そう思いながらライドブッカーをソードモードにして刀身を一撫でする。

「行きますよ!」

 アビスはそう言うと、いきなりカードをアビスバイザーへ装填する。

《SWORD VENT》

 アビスの手にアビスセイバーが喚び出される。と、同時にこちらに斬りかかってくる。俺はそれを受け止めてつばぜり合いとなる。


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 Side第三者

 仮面ライダーアビスは仮面ライダーディケイドの龍騎の世界に出てきた敵だ。その能力は非常に高く、不意打ちではあったものの、ディケイド・龍騎・ナイトの3人を相手に圧倒した程だ。何が言いたいかというと、つまり彼方は苦戦していた。

「その程度ですか!」
「くっ……」

 アビスの猛攻を彼方はなんとか防いでいる。戦い慣れているアビスとは違い、成長したとはいえ全盛期ーー彼方の前世ーーに比べれば前線から退いていた彼方はやはり身体が鈍ってしまっていた。

「早めに終わらせてもらいますよ」

 そう言うとアビスは、新たなカードをアビスバイザーに装填する。

《ADVENT》

「やっべ!」

 装填されると同時に二体のサメ型モンスターが現れた。仮面ライダー龍騎の仮面ライダーは絶対ミラーモンスターと呼ばれるモンスターと契約している。先程アビスが装填したアドベントカードは契約の証であり、契約したモンスターを喚び出すことが出来る。
 アビスの契約モンスターであるアビスラッシャーとアビスハンマーが現れたことにより、3対1になった。

「不味いな……。いや、まだ出来ることがある」

 彼方はそういうと一枚のカードを取り出した。

《ATTACKRIDE ILLUSION》

 ディケイドの姿が三人に分かれる。これで3対3になった。しかし、結果的に状況が元に戻っただけだ。やはり苦戦している。

「くっそ、強いなこの野郎……」

 彼方は戦いながらこの状況を打開する策を考える。

(防御力を重視してクウガのタイタンフォーム……いや、流石に三体の攻撃を防ぎきれるとは思えない。やっぱり同系統のライダーしかないか……)

 本体である彼方がカードを取り出してバックルに入れる。

《KAMENRIDE RYUUKI》

 ディケイドの姿に先程のアビスのように三つのビジョンが重なる。面甲のようなソリッドフェイスシールドの奥にレッドアイが見える。赤を基調としていてディケイド、アビス、そしてセンチピードオルフェノクのときに変身したファイズとはまた違った姿をしている。
 仮面ライダー龍騎。その名の通り仮面ライダー龍騎のメインライダーであり、主人公が変身する仮面ライダーだ。

《ATTACKRIDE ADVENT》

  カードをさらにバックルに入れると、赤い龍が現れた。この龍は龍騎の契約モンスターの無双龍ドラグレッダー。ミラーモンスターの中でも強力な大物だ。

「頼むぜ、ドラグレッダー。餌はあそこの(魚介類)二匹だ」
「おやおや、言ってくれるじゃないですか」
「行くぞ!」

《ATTACKRIDE SWORDVENT》

 彼方の手にドラグレッダーの尾を模したドラグセイバーが握られるのと同時に斬り結ぶ。そして先程と同じ様につばぜり合いになる。しかし、違う点が一つあった。それはつばぜり合いの途中で彼方が右足で蹴りを繰り出したことだ。アビスはそれを喰らってしまう。

「ガハッ!」
「もういっちょ!」

 彼方は右足の蹴りの運動のまま左足で足刀を繰り出し、アビスの体を吹っ飛ばす。

「ふう! 龍騎にしたのは正解だったな。動きやすいわ」

 そう言いながら彼方は息を吐く。ドラグレッダーの方を見ると、二匹を相手に圧していた。流石、原作でナイトである蓮が「大物」と評しただけのことがある。すると、

《STRIKEVENT》

 その音声と共にアビスラッシャーとアビスハンマーが融合し、アビソドンが現れる。そして、戻ってきたアビスの腕にはアビスクローが装備されていた。

「いきますよ!」
「それを喰らうのは御免だな!」

 彼方はガードベントのカードにしようとした。しかし、頭の中で何かが引っ掛かっていた。ーーアビスの基本属性は何だ?ーー

「!!」

《ATTACKRIDE STRIKEVENT》

 彼方の腕にも同じ様にドラグクローが装備された。

「死ねぇ!」
「イヤだね!」

 その声と共にアビソドンからはアビススマッシュ、ドラグレッダーからはドラグクローファイヤーが放たれる。高圧水流と高温火球との衝突のエネルギーは凄まじかった。只の自然現象ならば火球に勝ち目は無いが、これはエネルギーの衝突だ。アビソドンのAPもドラグレッダーのAPも共に5,000。互角の巨大なエネルギーの衝突の結果は、両方の消滅だった。ただし、凄まじい余波を伴って。だが。

「グオッ!」
「グアッ!」

 そのエネルギー波はアビスと彼方の両方の身体を吹き飛ばした。彼方は起き上がりながら考えていた。

(あ、危なかった……。ガードベントだったら死んでたな、俺)

 アビスのストライクベントは高圧水流。ガードベントで威力自体は殺せても、勢いまでは殺せない。恐らくそのまま吹き飛ばされていただろう。ストライクベントにしたことで最悪の自体は免れたが、今の彼方は満身創痍だった。
 向こう側ではアビスも起き上がっていた。しかし、アビスも満身創痍の身体だった。二人は数秒睨みあった後無言でカードを取り出した。

《FINALVENT》
《FINAL ATTACK RIDE ryu ryu ryu RYUUKI!》

 アビスの横にアビソドンが、彼方の周りをドラグレッダーが飛んでいる。そして次の瞬間、彼方は空へ舞い上がりドラグレッダーのドラグブレスを纏いながら跳び蹴りを繰り出す。アビソドンはその彼方へ向かっていき、衝突した。

「次こそ死になさい!」
「ウオォォォォォォォォォ!」

 少しの間均衡し、やがて彼方のドラゴンライダーキックがアビスダイブを撃ち破りアビスに直撃する。

「グアァァァァァッ!」
「ふぃー、これでショウダウンだ」

 この勝負は彼方の勝利によって幕が閉じられた。

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 Side彼方

 か、勝った……。ギリギリだった。下手をすれば俺が死んでたな……。倒したアビスを見ると、鎌田の姿で起き上がろうとしていた。やはりアンデッドのようだ。その証拠に身体の至るところから緑色の血を流している。

「ぐ、貴方との勝負は預けました……。また会いましょう……」
「二度と会いたくねぇよ」

 鎌田は灰色のオーロラの中に消えていった。それを見ると気が抜けたのか俺は膝をついた。それと同時に変身も解ける。

「おい! あんた大丈夫か!?」

 一夏が駆け寄ってくる。

「悪いな。大丈夫だ」
「そっか。なあ、あんたは一体……」

 ドゴォォォォン! と大きく鈍い音がした。

「一夏ぁぁああ!」

 最強の姉、千冬姉さんの降臨である。

「一夏、大丈夫か!?」
「う、うん。この人が助けてくれたからさ」
「そうか……。礼を言う。ありがとう」
「あ、ああ。死なれちゃこっちもこまるしな……」
「何だ?」
「いや、こっちの話だ」

 ふう、と一つ溜め息を吐く。

「少年さっきの質問だが、この世界には知らなくちゃいけないことと、知ってはいけないことの二つが存在する。今回のことは知ってはいけないことだ」

 一夏の目を見ながら話す。知ってはいけないことだ、と言うと一夏は身体をビクリと震わせた。

「とはいえ、あんな間近でドンパチやってたのを見られちゃ誤魔化せないな。ブリュンヒルデ、悪いけど……」
「分かった、少し離れていよう」
「助かる」

 千冬姉さんが離れたところで一夏に少しだけ教える。

「さっきのアビスは本物だ。ついでに俺もな」

 だから……と続ける。

「大切な人を自分で護れるくらいに強くなれよ? 少年」

 そう言い残してマシンディケイダーに乗って立ち去ろうとする。

「あ、あのっ! 貴方の名前は……」
「通りすがりの仮面ライダーだ。そうだな……遥とでも呼んでくれればいいよ。じゃあな」


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 それから二年……

「道に迷うとかふざけんなよ、一夏!」
「だから悪いってば!」

 俺達は受験会場にいた。そして、入った部屋にはISが2機あった。

「何でここにISが……」
「……ああ、なんでだろうな」

 そしてISに近付いていく。

「まあ、俺たちには無縁だけどな」
「……」

 そして、手が触れる。

「え!? なんで動くんだ!?」

 さあ、物語の始まりだ。 
 

 
後書き
 どうも。前の更新を確認すると、(゜д゜)? 20日も前だ! ごめんなさい!

遅れた理由は色々ありますが、あえてここでは言いません。興味無いでしょうし。

さて次回は、
「彼方、喪った人と手に入れた覚悟」(過去編)
「密着! あの姉妹達は今!」(更識一派編)

のどちらかをお送りします。先にみたい方を教えてください。この二つが終わると遂に、やっと! 原作突入です。やっと原作の流れが使える。

ハイスクールD×D リリカルなのは カンピオーネ! の中で読みたいのも教えてください。(複数可)

それでは! 

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