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東方変形葉

作者:月の部屋
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変化と不変の入り乱れ
  東方変形葉26話「美しい光弾が飛び交う夜」

 
前書き
レミリア「はぁ~、やられちゃったわ~」
幽香「あら幼児吸血鬼じゃない。」
レミリア「誰が幼児よ!・・・って、あなたも脱落したの?」
幽香「ええ、葉川裕海にね。」
レミリア「私もなの。」
美鈴「あれ、お嬢様もですか?」
レミリア「あら門番。あなたもなのね?ところでパチェとフランと咲夜は?」
美鈴「パチュリー様は先程脱落されました。妹様と咲夜さんはまだ脱落していません。」
レミリア「そうなんだ。・・・ところで、なんで私たちが、人里の端で生き残りのやつらに滋養食品なんて配らないといけないのよ?」
リグル「はぁ~、そうだよね~。」
レミリア「わっ蟲!いたのか!?」
リグル「さっきからいたよ。ボクは魔理沙にやられたんだよ。」
レミリア「そ、そう。あの白黒に。あなたたちは誰にやられたのよ。」
ルーミア「私は天狗にやられたの~。」
にとり「う~ん、私はスキマの式にやられたよ。」
雛「私は紅白の巫女にやられたわ。ああ、厄がほしいわぁ~。」
静葉「私はあの人形遣いに。なんで紅葉の神がこんなにあっさりとやられないといけないのよ。」
穣子「私は毒人形にやられたわ~。豊穣の神だけど、戦闘はあまり向いていないからね。」
レティ「ぐすん・・・この季節は私の時代なのに。スキマの式の式にやられたわ。」
妖夢「私は紫様に倒されてしまいました。」
幽々子「私も紫にやられたわ~。紫ったら、意外と容赦ないんだから~。」
椛「私は紅白巫女にやられた。」
神奈子「ああ、私も麓の巫女にやられたよ。なんであんなに強いんだよ、麓の巫女って。」
諏訪子「神奈子もかい。私は悪魔の妹にやられたよ。いや~、あんなあっさりやられるとは。」
鈴仙「・・・私はメイドさんにやられました。」
てゐ「私もメイドにやられたわ。ああ、そういえば姫様とあの蓬莱人が戦ってたけど、どうなったんだろうね。」
輝夜「不意をつかれたわ。あいつも血の気が多いわね。」
てゐ「わっ!?いたんだ!」
輝夜「失礼ね!・・・あ、そういえば永琳はまだ落ちてなかったわね。」
慧音「その薬師に私はやられたのだよ。満月の日だからって油断したな。」
美鈴「・・・たくさんいますね。開始からもう3時間はたっていますから、そろそろ落ちていない人も減ってきているんじゃないですか?」
レミリア「そうね。・・・ところで、私たちは結局いつまで働かないといけないのよ。」
美鈴「え~っと、まあ、終わるまでじゃないですか?」
小町「よ~、あんたら。ちゃんとやってるかい?仕事はサボるんじゃないよ?」
レミリア「・・・っあんたには一番言われたくないわよ!!そいっ!」
小町「げふぅっ!?」
 

 
あ、よく見たらここの家アリスの家じゃん。どうやらずっと家の近くでのんびりしていたみたいだ。
「どうするの?戦うの?」
「う~ん、ちょっと休ませて。」
これで「わかったわ」って笑顔で言ったらいい人確定だよな。でもここは幻想郷。すぐに戦うのがオチだよな~。
「わかったわ、気が済むまで休みなさい。」
そうだよな~、結局すぐに・・・え?
「・・・いいの?」
「当たり前じゃない。友達でしょ?」
ああ、なんていい人。もう少し俺がちょろかったら惚れてたかもしれない。
「・・・ひとつ聞きたいんだけど。」
アリスが少し小さい声で質問してきた。
「なに?ああ、お菓子持ってないかって?持ってないよ?」
「違うわよ!なんでこの状況でそんなこと聞かないといけないのよ!」
ツッコミのキレがいいな。けっこうおもしろい。
「その子たちは何?」
目線は、頭に乗っている人形たちに向けられた。
「俺のペットみたいなの。」
「・・・もしかして、自立・・・しているの?」
「ああ、そうだ。」
なるほど、それを聞きたかったのか。・・・お~い、アリス?アリスさん?どうしてそんな魂が抜けたような顔をしてらっしゃるので?
「・・・ま、まあ、ゆうみの能力ぐすっ、からかんがえぐすっ、たらおかしくもぐすっ、ないわよねぐすっ」
涙を目にすごい溜めて言った。どうやら自立人形を先越されて作られたことを悔しく思っているらしい。
「・・・ところでさ。」
話を変えた。
「何よ。ぐすっ」
かわいすぎる。
「もしかして、戦闘に使う人形の中に、俺が作った人形もある?」
「あるわよ?それがどうかしたの?」
・・・ああ、やっぱり。よし、こうなったら使う手段は一つ。
「さよーなら!」
こんなこともあろうかと地面に仕掛けておいたスキマを開いて逃げる。逃げるが勝ち!
「ええっ!?逃げるの!?」
そりゃそうですよ。仮にも自分が丹精込めて作った人形を自分で攻撃するって罰ゲームか何かですよ。なんか敬語になっちゃったけど、そういうこと。
「じゃ~ね~、またいつかあいましょおぉぉぉぉぉぉぉ」
「・・・行っちゃった。あら?魔理沙。」
「よう、裕海は逃げたみたいだが、先にお前を倒すぜ!」
「まったく・・・かかってきなさい。」



そのころの霊夢

「覚悟、天狗!」

神技「八方鬼縛陣」

「えっちょっあやああああぁぁぁぁぁぁぁあああああ!」



スキマは人里につながった。ああ、疲れた。あ、結構人がいるな。
「あーっ!ゆーみくんだー!・・・と、お人形さん!?」
しばらく会っていなかった子の声が聞こえた。
「橙、久しぶり。ほら、2人とも。あいさつして。」
「きらちゃんだよ~!」
「ほたるちゃんだよ~!」
「「2人そろって!」」
「「・・・・・・」」
最後の決め台詞用意してなかったんかい。というかどこでそれ覚えたんだ?
「おもしろい人形さんだね。」
「ああ、いつからこんなにおもしろくなったのか謎だがな。まあかわいいから良し!」
「ゆーみくんもなんかキャラ変わったね。少し見ない間に。」
うん、俺も思った。まあ、これのほうが本当の俺というか。まあどうでもいいや。
「そういえば、最近顔を出してなかったからもう1ケ月は会ってなかったな。」
「うん!でもせっかく再会できたのにゆーみくんを倒さないといけないんだね。」
「そうだな、俺も橙を倒さないといけないな。」
両者微笑みあった。そして、
「「勝負!」」

「生生流転~死の境界~」

 仙符 「鳳凰展翅」

緑と青の弾幕が飛んでくる。それをかわしつつ、橙の周りに黒い弾幕を仕掛ける。
「にゃっ!?あぶにゃい!」
脱出したようだ。だがこれから。色とりどりの弾幕が渦をまいて橙に襲い掛かる。
「きれいだけどにゃあっ!?」
かわされたのかな。じゃあもう一枚。

神変「千変万化の花畑」

美しく不思議な花畑が襲う。かなり誘導性能が優れている弾幕。まあ、欠点はあるけど。
「し、しまった!?にゃああああああああああああっ!?」
見事罠にかかってすごい量の弾が被弾したようだ。
「運びま~す」
ハンモックで運ばれていった。なんか妖精メイドがすぐに現れるな。
「裕海、久しぶりだな。元気なようすで何よりだ。」
声がした。振り向くと、藍がいた。
「ああ、久しぶり。藍も元気?・・・みたいだね。」
藍がスペカを取り出してもう戦闘用意に入っている。
「私も、式がやられたからには仕返しをしなければならないな。悪く思うなよ。」
「ああ、相手を倒してなんぼのイベントだし、どうせ戦うことになっていたんだからな。さあ、勝負だ!」

不読「風に舞う桜吹雪」

式神 「仙狐思念」

藍が大きい弾を撃ち、それが花火のようにはじけ、普通の大きさの弾幕が襲ってくる。
俺の周りは桜の花びらを意識した弾幕に囲まれており、それ以外は花びらが舞っている状態なのだが、どうやらあまり効果はない様子。あちらの弾数が多く、さらに弾幕同士当たっても、藍の弾幕はお構いなしに、俺の弾幕を消しながら飛んでくる。ああ、盲点だった。
「きらちゃん、いけっ!『綺羅星人形の舞』」
「いえ~い!」
きらちゃんがハートを描きながら藍に飛んでいくも、藍はなんかくるくる空中を前転しながら素早く移動しているので当たらない。だが、集中力を削ぐぐらいはできるはずだ。それに、あれだけ動きまわってくれたらこっちも楽だ。

異変「異次元空間の大量発生」

大量のスキマが現れて弾を撃ちまくる。・・・それをまさかすいすいかわされるとは思ってなかった。
「どうした?裕海。その程度では私は倒せないぞ?紫様にもな!」

式神 「十二神将の宴」

沢山の魔方陣が現れ、複雑に弾が飛び交う。なかなか面倒なスペカだ。

「変幻自在の異空間 ~九尾の光線~」

9本の光線が飛び、たくさんの種類の弾幕が飛んでいく。
「おや、結構手ごたえのあるスペカじゃないか。」
そういいつつ、すいすいと避けている。さすが藍。紫の式神をやっているだけある。
(『恐怖の眼』!)
心の中で唱えると、スキマが開き、奇妙な目玉がぎょろぎょろしている。スキルカードって別に宣言しなくてもいいのにそしてそこから光線が出てくる。もちろん、ただ発動しただけではない。藍の死角に仕掛けたのだ。
「なっ!?隙をつかれた!?ぐっ!?」
よし、あと4発
「ふふふ、成長したな、裕海。だがここからだ!」

式輝 「狐狸妖怪レーザー」

青と赤の光線が現れ、動きを制限され、その中でこっちに向かって撃ちだされた弾幕をかわさなければいけない。
あまり長期戦にはしたくない。もうこっちの体力は限界だ。ここは一気に決めるしかない。

「蛍石は輝く星に照らされ美しく光る」

「きらちゃん、ほたるちゃん、頼む!」
「いえっさ~!」
「いえ~い!」
この子たちの力が唯一の助けだ。
「「くらえ!」」
そう叫ぶと、美しく色を変えながら飛ぶ光線が撃たれた。さて、こっちも仕掛けておいた結界を発動させる。
「ふん、この程度・・・っ!?か、体が・・・動かないだと?そうか、結界か!」
“不自由の変化”の結界だ。これも最低限ではあるが、体が言うことを聞きにくくなる。
「ぐぅっ!!があっ!!ぎいっ!!」
あと2発・・・というところで、誤算が起きた。
「くっ・・・はああああっ!!」
青白い光が突然放たれた。あまりの威力に人形たちも光線ごと吹き飛ばされたようだ。
「裕海、これが『霊撃』だ。これは誰にでもできる、危機回避の技だ。」
霊撃!?そんなものがあったのか。
「いくぞ!九尾の力、見せてやる!」

幻神 「飯綱権現降臨」

とんでもない量の弾幕が飛んできた。なんだが色合い的に避ける気を無くしてしまいそうな弾幕だ。
だが、そんなことではへこたれてはいけない。

境界「月夜と闇夜に潜む不死鳥」

明るい白の弾幕と、暗い青の弾幕に加え、時々とんでもない勢いで放たれる紅い光線のスペカ。
「追加してっと。(『雪月花~花~』)」
死角のところに一輪の花が仕掛けられる。
「くっ!?まだまだ私は・・・があっ!?」
花に触れたようで、大爆発を起こした。これはとんでもない威力で、俺の持っているスキルカードの中で最も強力な技。藍はそのまま地面に墜落した。



「はっこっぶっぞぉ~!」
なんかヘルメットをかぶった妖精メイドが運んで行った。
・・・さすがにもう限界だ。あれを使う。
「システムカード『癒しの泉』」
ふう、力が戻って痛みも引いた。ただしこのシステムカードは5時間に1回しか使えない。
「あっ!裕海じゃねえか!アリスの次は裕海だ!今度は撤退しないぜ!さあ、かかってこい!」
いいタイミングだ。さて、すぐに倒してしまうか。
この調子なら、なんとかいけるかもしれない。



続く
 
 

 
後書き
26話です。
最近、作っている裕海のスペカの枚数が多いことに気が付きました。今でだいたい40枚ほど作っています。それだけ。まあ、「また増えとるし」とか思いながら見てください。
さて、このイベントはあと1,2話ほどで終わります。だれが優勝するのか! 
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