改正版 後悔先に立たず、後に立つべし
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30話
前書き
エルザムの操縦技術の高さを出せているか、不安です。
スラスター全開にして、黒いガーリオンに急接近します。
それを阻止しようとリオンとF-32シュヴェールトがこちらにレールガンとホーミングミサイルを撃って来ます。
こちら側もウプウアウトの突撃の援護の為に他の味方機が後方より、一斉に援護射撃します。
それに合わせ、T・Eスラスターも全開にして一気に加速し、ロシュセイバーを振るい進路上のリオンを2体切り裂いて一気に黒いガーリオンにロシュセイバーを振り下ろします。
ですが、黒いガーリオンはそれを紙一重で躱し、ディバイン・アームを横に薙ぎ払います。
その一撃をZ・Oシールドで受け止めて、ロシュセイバーから持ち替えたヴァリスを黒いガーリオンに向けて、撃ちますが、それも、横に躱して、今度はバースト・レールガンをこちらに撃ちますが、それは、T・Eスフィアで防ぎます。
今度は、距離を取られたので射撃に切り替えて、ターミナスキャノンを拡散モードにして放ちますが、かすりもせずに躱されます。
そのまま、接近され気が付いたときにはディバイン・アームを振り下ろす寸前だったので左手で持ったロシュセイバーで受け止めます。
そのまま、競り合いになります。
『ほう、なかなかやるようだ。』
「クッ、そちらはずいぶん余裕があるようですね!」
『青さが抜けないな。それに、何かを恐れている。その事によって、動揺しているようだ。』
「チッ、うるさいんですよ!」
そう言って、エンジンの出力を上げて、押し切ろうとする絶妙なタイミングで機体を横に反らし、ウプウアウトの体勢が崩れたところをバースト・レールガンを背中に撃ちこみました。
T・Eスフィアのおかげでこちらにダメージはありませんが、体勢をさらに大きく崩し、前のめりになります。
黒いガーリオンはその瞬間を逃さずにブレイクフィールドを生成して、シュツルムアングルフをこちらに仕掛けます。
『駆けよ、トロンべ!』
そんな相手の通信を聞きながら打開策を模索します。
すでに、体勢を大きく崩したウプウアウトには、もはや、回避するすべは無いので全てを防御に回します。
「念動フィールド全開、Z・Oシールド形成。アーニャ、衝撃に備えてください!」
「わかった、戒!」
その言葉の後に、シュツルムアングルフが直撃します。
その威力はT・Eスフィアと念動フィールドを突き破り、Z・Oシールドにぶつかります。
「ぐあっ!」
「きゃあ!」
ウプウアウトが後方に吹き飛ばされ、体勢を整えることが出来ずに海に吹き飛ばされます。
海で体勢を整え、ダメージをチェックします。
幸いな事にダメージはありませんでしたが、相手の圧倒的な技量の差に愕然とします。
あの黒いガーリオンの方がウプウアウトよりも性能では数段落ちるはずなのに、それでも、一方的にこちらを攻撃するのですから。
手に震えがきて、先ほど殺したパイロットたちの事、相手との技量の差などを思い、恐怖を感じました。
そんな時に、アーニャに声を掛けられます。
「戒、大丈夫。」
その言葉で我に返ります。
(守らなければいけない者たちがいるのに、こんな事でいいのですか。)
そして、アーニャに声を掛けます。
その時、少し震えている事に気が付きます。
「大丈夫ですよ。アーニャこそ大丈夫ですか。」
「うん、大丈夫。」
気丈にもアーニャはそう言います。
(私の為にそう言ってくれるとは守りたい。私についてきてくれた者達を。)
私がそんな事を思っていると通信が入ります
『戒君、大丈夫ですか!』
「ええ、大丈夫でした。Z・Oシールド越しに受けた衝撃もZ・Oオーラが受け止めてくれました。」
『そう、良かった。でも、すごい、パイロットね。エルザムと言う人わ。』
「それで、エルザムはどうしていますか。」
『あなたが落ちたところをずっと見ているわ。』
「そうですか、待っているんでしょうね。行きます。」
『ち、ちょっと、戒君。』
その瞬間、海より飛び出ます。
そして、黒いガーリオンと向き合います。
『フッ、なかなか頑丈な機体だ。今のを受けて目立ったダメージが無いとは。』
「そうですね。本当に心の弱い私をよく守ってくれる鎧です。」
『そんな事はないだろう。これだけの実力の差を見せられても向かってくるのだから。』
「いえ、私は弱い。これだけ色々なモノに守られていっても腕の震えが止まらない。人を殺した事にもあなたという圧倒的な実力者と対峙している事にも。他にも色々な事を恐れている。」
『君の弱さは誰もが持っているものだ。それでも、君は今だに私と向き合っているのだから十分に心が強い。』
「私は自分で選択してきたと言っていましたが、実際は流されていた。私は世界平和なんて、大それた願いなんて持っていません。ただ、周りに居る者達を守りたいと思う俗人です。」
『ならば言わせて貰おう。君のその道は長く険しい道となろう。多くのものが願いながらも果たすことが出来ず、涙を流す事になっている。教導隊で家庭を持ったものは3人いるが、その内2人が守る事が出来なかった。その中の1人に私もいる。現実は厳しいものだ。特にこれからの時代は困難になるだろう。異星人からの侵攻が始まろうとしているこの時代は。そして、今、君の前には私がいる守るためには私を倒さなければいけない。君に出来るか。』
「そうしなければいけないというのならば、やってみせましょう!」
『ならば、来るがいい勇気を灯す弱き戦士よ!』
そう言って、黒いガーリオンはこちらの攻撃に備え構えます。
私は今までの事を振り返ります。
そして、最初持っていたはずの自分の為に専用機を作りたいという気持ちは何時しか、他人の為になっていました。
みんなを守りたい、みんなのためにやっているという思いは行き過ぎれば、結局、他人に責任を押し付けて、行動している事にしかなりません。
全てがそうだとは思っていませんが、そう思い流されていたように思う。
だから、そんな自分と向き合い変わろうと思う。
今までの弱い後ろ向きな自分を変えるために目に前の強く完成された男を倒す。
「ウプウアウト、私と共に戦ってくれる機体よ。こんな弱く後ろ向きな私の強い鎧よ。私はこれから、他人に左右されずに本当の意味で選択したいと思う。私はそのために目の前の男に勝つ。だから、力を貸してほしい。そして、アーニャ少し無茶をします。着いてきてくれますか。」
「うん、戒の為なら。」
「ありがとう、アーニャ。T-LINKフルコンタクト。Z・Oソード生成。ウプウアウトよ、今こそすべての力を!」
その瞬間に、私の中で何かが砕ける音がし、力があふれ出てきます。
そして、ウプウアウトより緑の燐光が放たれます。
『ちょっと、何が起こったんだい。』
『それが、ちょっとわからないんです!ロイドさん!ウプウアウト自体から謎のエネルギーが放出されているんです!』
『フム、何が起きてるのか、さっぱりわからんが1つだけいえる事がある。』
『それは、何なんだい。』
『簡単事だ。今の今までウプウアウトは目覚めていなかったんだよ。今までのテストや実験、この激しい戦闘の中もずっと微睡んでいたんだ。彼が己と向き合う事で初めて、目を覚ましたんだ。しかし、この素晴らしい現象は何だ。性質から考えて、このエネルギーはZ・Oオーラである事は間違いないはず、しかし、目視出来る程の放出など出来るはずない。だが、現実としてこの光景がある。それに、今まで以上の念動力の上昇も見られる。素晴らしい。』
そう言って、通信の向こうでいろいろと騒いでいる様なのですが、そんな事を気にせずに今の状態の維持に努め、偵察を使用し、黒いガーリオンに集中します。
そして、スラスターを使用して一気に加速し、黒いガーリオンに肉薄するします。
今まで以上の加速に驚きながら黒いガーリオンに対して、Z・Oソードを振り下ろします。
エネルギーに包まれたZ・Oソードは黒いガーリオンに当たることなく回避されますが、先ほどとは違い大きく後ろに横に躱します。
私はそこを狙いスラッシュハーケンを放ちます。
黒いガーリオンはスラッシュハーケンをディバイン・アームで切り払い、バースト・レールガンを撃って来ます。
偵察により察知していた私は、その弾丸を回避しながら近づきZ・Oソードを振るい相手の動きを観察します。
今の私では機体性能の差があってもまともな攻撃で当てる事は困難である事に変わらない。
ただし、相手が攻撃をする瞬間なら、確かに当てる事が出来るはずです。
『ほう、思いっきりがよくなったな。だが、我武者羅に攻撃しているだけではな!』
その言葉の後に、Z・Oソードを振るい隙を見せたウプウアウトにディバイン・アームが振るわれます。
ですが、このタイミングを計っていた私は右のZ・Oシールドを展開し、ディバイン・アームを受け流すように表面を滑らすように受け流し、隙を見せた黒いガーリオンに左のZ・Oソードで切り掛かります。
「はああああああ!」
しかし、完璧なタイミングで放たれたと思った一撃はディバイン・アームをを振るって硬直しているはずの機体をバーニアを使用して無理やり前に出る事により左手にわずかにかすり傷を付けるだけにとどまります。
『今のタイミングは見事だった。』
「私にしたら嫌味にしか聞こえませんよ。命中したと思ったんですから。」
『あの程度の事が出来なくては教導隊には入る事など出来ないのでね。』
「そうですか、ですが、付き合って貰いますよ。今度こそ当てます。」
『そうしてやりたいのはやまやまだが、もうハガネが近くまで来ている。撤退させていただこう。』
そうして、黒いガーリオンは残存している機体を引き連れて、撤退していきます。
その瞬間、緊張の糸が切れて、機体の緑の燐光も収まります。
しかし、燐光が収まるとすさまじい疲労に襲われます。
それに、何とか耐えて通信を送ります。
「大丈夫ですか、みなさん。」
「平気。」
『こちらは、なんともないぜ。手ごわかったがな。』
『私は余裕だった。』
『そんな事ないですよ。機体の性能の差が無いと危なかったよ。』
『コクチョウには目立った被害はありません。T・Eスフィアにより防御されました。』
『グルンガストの調子は良くなかったが、なんとかなったな。それより、お前は大丈夫なのか、いいのを一発貰ったようだが。』
「防御システムがあったのでそれ程のダメージではありません。しかし、さすが教導隊のメンバーの1人ですね。正直なところ遊ばれたという意識が強いです。」
『まぁ、仕方ないだろう。俺よりも実力は上だろうからな。』
「正直、初陣の私には辛い相手でした。」
『お前、初陣だったにか。よく相手する気になったな。』
「誰かが相手しなければいけませんでしたからね。それだったら、防御システムの揃った私の機体のウプウアウトで相手する事がベストだと思いましたから。」
『それでも、大金星だ。少しは誇れ。』
「そんなことできませんよ。実際なところ、この機体ではないとあの時に私は死んでいましたよ。」
『そりゃそうなんだが、お、ハガネが来た。』
イルムガスト中尉の言葉の後にハガネより通信が入ります。
『こちら、極東方面軍伊豆基地所属戦艦ハガネ。前方の不明艦に告ぐ、所属を話してくれ。』
『こちらは、テスラ・ライヒ研究所に雇われた者で所属はありませんが、戦艦名はコクチョウです。後でカザハラ所長をお送りします。その時に、詳しいお話をさせていただきます。こちらも、戦闘終了後なのでこちらも立て込んでいますから。』
『こちらは、ハガネ艦長ダイテツ・ミナセだ。なら2時間後に話の場を設けよう。よろしく頼む。』
『ちょっと待て、俺はそいつに話があるんだ。ちょっと、話させろ。』
『おい、マサキ。あいつら、全員は初陣みたいなんだからすこしやすませてやれ。』
『チッ、仕方ねぇ。逃げるんじゃねえぞ。』
「わかりました。後程話をしましょう。』
これにより、初陣は終了しました。
私に本当の意味での成長をもたらして。
後書き
名前:天王寺 戒
LV:14
PP:100
格闘:182
射撃:151
技量:156
防御:182
回避:195
命中:197
SP:132
性格:冷静(超強気)
エースボーナス:???
成長タイプ:格闘・特殊
空:A
陸:A
海:B
宇:A
精神:偵察1~
幸運
直感
??
??
??
スキル:※エヴォリュダー(勇者LV9&底力LV9&戦意高揚)
※サイコドライバーLV3(念動力LV10&SP回復&予知)
※完全記憶能力
精神耐性
???
???
GP:156800
秘密基地(197/201)
撃墜数:14
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