ネギま!?の世界で憑依?
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第二話 違和感だらけ
■京都府京都市関西呪術協会本山
うち近衛木乃香が、転生前の記憶を呼び戻したのが半月前の事やった。熱出して頭割れるかと思うたわ。それが済むと、呪術の術式と昔の記憶とネギま!のストーリーが完璧に頭にインプットされておって、記憶の整合すらされとった。
ただなー、変なことが多いんや、マンガの木乃香の母親は名前不詳やからええとして、おとうはんの名前が、近衛詠春ちゃうて、近衛左近なんや、詠春はん、おかあはんに愛想つかれたんやろうかとおもったんやが、衝撃の事実がわかったんや。
今年が1975年やなんて、驚きや!魔法界の大戦が確か1982年頃やから、ナギは疎か詠春はんかて未だ餓鬼や、そりゃ親にはなれへん、このままやと、ネギま!?始まるときに1972年生まれのうちは31歳や、魔法生徒や無く魔法お姉さんや、刀子はんや、しずな先生とそんなに変わらない年齢や、うわ何か殺気を感じたで、神様、時間間違えおったな。
それに、うちの爺様が近衛近右衛門やない、近右衛門は伯父さんやった。どうやら近右衛門の弟がうちのおとうはんらしい、おかあはんは、呪術の大家土御門家から嫁に来たんやて。ぬらりひょんの血を引いてないだけホッとしたけど、原作に関与出来へんけど、神様どないするんやろう?
今の長はぬらりひょんの娘の木乃葉さんが、見習い状態で、それをおとうはんが、支えているらしい。てことは、木乃葉さんと青山詠春はんが結婚して出来た子供は、木乃香にならへんのやな、男のこが生まれてくるのかもしれへんな。
「木乃香、来なさい」
おとうはんからの呼び出しや、いかにゃ。
「おとうはん、なんや?」
座敷に行くと、おとうはんとおかあはん、それに2人の男女とうちと同じくらいの女の子が座って待っていた。
「木乃香お嬢様、お生まれになって以来、ご無沙汰致しております。天ヶ崎晴貫で御座います。此は妻の千種、此方は娘の千草です」
そう言うと、3人して頭を下げる。
「千草は、お前と同じ3歳だ、それでお前の遊び相手として本山で暮らすことになった。良いな」
モジモジしている千草ちゃんやが、天ヶ崎千草って修学旅行編のしょぼい敵やんか、確か両親が大戦で殺されたんで西洋魔術師を怨んでいるんやったな。けど、この頃は可愛いのー、此処は最初が肝心や。目の前まで行って、手を差し述べながら一言や。
「千草ちゃん、うちは木乃香や、このちゃんと呼んでな。うちもちーちゃん呼ぶさかい」
「木乃香お嬢様、それは恐れ多いことで御座います」
向こうの両親が慌ててるわ。けど、原作の子供の頃の木乃香と刹那の様な関係になりたいねん。
「おとうはん、うちは特別扱いは嫌や、ちーちゃんはちーちゃんや、駄目?」
小首を傾いでお願いのポーズや。
「判った、天ヶ崎、木乃香の願いだ、叶えてくれ」
「はっ、代行のお言葉であれば」
「千草、さあ」
モジモジしている千草ちゃんやが意を決してくれたみたいや。手を握ってきてくれた。
「ちーちゃん」
「このちゃん」
「嬉しいわ、うちら今日から友達や」
1977年5月15日
■京都府京都市関西呪術協会本山
転生して記憶が戻って既に3年やうちも今年からピカピカの一年生や、ちーちゃんも一緒に通っとる。小学校上がる前に、頭に浮かんだ術式で鬼を召還したら、おとうはんもおかあはんもビックリしてたんや、その後、陰陽道のイロハ教わることになったんや、ちーちゃんも一緒に勉強してるんやけど、頭に入っている事ばかりやから、復習と実践の為みたいなものやね。
実際はコッソリ、前鬼には酒呑童子はん、後鬼には土蜘蛛はんに成ってもらってるんやけど、内緒や。偵察は鵺に頼んどるし、玉藻はんとも時たま合うてるんや。何れは封印してある両面宿儺を使ってみたいのや。このまま、ちーちゃんが使う前に使ってもええよね、勝負は先手必勝や。
1981年4月18日
■京都府京都市関西呪術協会本山
うちも既に10歳、小学4年生や、最近は式紙や御札も作れるようになったんで、みんなが驚いてるんやけど、木乃葉さんより、うちを次期長にするべきだという話が出てきて困ってるんや、おとうはんも、おかあはんもそれには反対の立場やけど、ぬらりひょんの東側重視の政策が木乃葉さんの立場を悪くしてるみたいや。
それに今付き合っている相手が、京都神鳴流剣士青山詠春という事もマイナス要因らしいや。けど原作通りに詠春はんが婿養子になるんかね?
うちも、長になるなんてまっぴら御免なんやけど、ちーちゃんの両親とかは、うちの長就任を強力に押しているんや、甚だ迷惑な事やで。このままやとお家騒動も起こりそうや。
木乃葉さんとは、従姉妹やから、仲悪い訳でもないんやけど、それぞれの支持基盤が運動してるから、困ったもんや。
しかも、不味い事に木乃葉さんは、それほど魔力が有る訳じゃ無いし、呪術も人並みなんや、チートなうちと比べるのは駄目やけど、実際ちーちゃんの方が木乃葉さんより上なんや。10歳児に負ける、18歳って駄目だろうって話になるんやけど、どないなるんやろう。
1981年5月15日
■京都府京都市関西呪術協会本山
巷は葵祭で賑わってるんやけど、最近の本山は凄くギスギスしてるんで、怪我人でないように、怪我除けの御札量産してみんなに配ったら、力込めすぎたみたいで、完全回復の御札出来てしもうた。状態異常や瀕死の重体も助かるって言う物で大騒ぎになってしもうた。
病気回復や寿命は伸ばせへんが、大概の怪我や精神異常とかは治ってしまうんや、手足切れても傷口同士をくっつければ、治って後遺症無しというアホみたいな御札や。このせいで益々、うちの長就任を押す連中が増えてしもうた。
1981年12月8日
■京都府京都市関西呪術協会本山
魔法界の大戦が始まったそうや、此にナギや詠春はんが参加するし、ちーちゃんの両親も参加して戦死するんやけど、協会のみんなはいい人や、確かにうちを長にって言う連中も多いけど、東からの過度の圧力減らす為に、そう言っているのも判るから、無碍にはできへんのや。
未だ、みんなには言うてないが、御札の強化版が既に出来てるんや、此なら、徴兵されて無理矢理戦場送られても帰って来ることが出来るはずや。ちーちゃんの両親も無事に帰ってこれるはずや。
それやから、徴兵決まったら皆に御札と密かに体にも術式仕込んで帰還できるようにするんや、此が近衛木乃香として生まれた義務や。
それに、うちかて何時呼ばれるか判らへんし、ネギを利用しようとしたMMなら、うちほどの、術者ほっておくとも思えへんし、木乃葉さんのように跡継ぎならいざ知らず、うちは分家でしかあらへんからの。
1982年10月2日
■京都府京都市関西呪術協会本山
いよいよ、強制徴兵や、MMの指令でぬらりひょんが、関西呪術協会からも術者を出すように命じて来たんや、木乃葉さんも断れずに名簿通りに出陣する事になったんやが、殆どがうちを長に押している家の者達なんや、しかも代表はおとうはんや、此は完全にぬらりひょんが、うちの長就任を潰すために徴兵を利用してるんや。
ちーちゃんの両親も勿論徴兵されてしもうた、うちは、何とか護られたけど、ぬらりひょんから回復の御札の量産を命じられたんや。
みんなに密かに厄除けの術式仕込んで、何十枚も御札渡して、送り出したんや。木乃葉さんが凄く済まなそうに全員が行くまで頭を下げていたのが、印象に残っとるんや。
後書き
木乃香の生まれた時代が違いました。神様ミス。
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