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【IS】例えばこんな生活は。

作者:海戦型
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例えばこんな後書きは?

 = 前回の後書きで書こうと思っていた説明一式 =

前回、ISの二次創作を作るうえで、束の思惑というのを一度ちゃんと書いてみたかったという思いが今回実現しました。伏線っぽいものは撒いてあったのでばれていたかもしれませんが、彼女は人間になりきれない自分が、世界よりももっと嫌いだったのかもしれないという話ですね。
ISが宇宙進出用という話も、本当は女性とISの距離が近いことが重要だったんです。スーツという形になったのは、出来るだけ人に近い形にすることでより元型を人のそれに近づけたかったんでしょう。

ニヒロと廃棄核についても少し触れます。廃棄核というのは名前からして本当は嘘で、「先行生産核」が本当の名前です。これはひな形のひな形、つまりヴァイスのマップを基に作成された最初期のISコアで、試験的にマップに意図した操作が為され、性能も含め強い個性のようなものを持っています。
本来はこれを用いて採集したデータを基に二期生産ISコアの調整を行うはずでしたが、本編で言った通り束の想像以上にISを目立たせたせいでとにかく数合わせをせねばならなくなり、やむなく二期生産コアはプログラムによって機能をでっち上げる形になりました。それが委員会に渡った、ヴァイスという例外を除けば466個のコアです。

ニヒロは全ISで唯一ヴァイス由来のひな形を持たない空っぽのISで、そのまんまヴァイスに次ぐ二番目のISコアです。ヴァイスを基にした他のISは全てヴァイスのそれを基本とした成長を辿りますが、ニヒロだけは別の進化を遂げる可能性を持っていたがゆえにヴァイスとは別の路線を開拓できる雛でした。
束はこれを目覚めさせ箒のパートナーにしようと考えましたが、外部からのデータ入力は上手くいくのに全く目を覚ましません。元々人の心を観測することを前提としたISコアは人の心と同期しないと自我を持つことはないのですが、ここで箒にニヒロを使わせても思想的に千冬とヴァイスの焼き増しにしかなりません。故に別の方法によるニヒロの孵化を試みます。

失踪後の束は「ニヒロと同じ空っぽの心を持つ人間と同期させて、人の心を一から作る」というスペアプランを思いつきます。丁度先行核たちはコア・ネットワークのプログラムを組む前から独自の小数ネットワークを形成していたので、この中心にニヒロを据えて、宿主の成長とコアの絆で二重の刺激を与えて、産まれる前にニヒロのマップを完成させ、操縦者の心の復活に合わせて完全体(ウヌム)とするというプランです。宿主と融合するに等しいため、本来のプランと全く違うひな形の作成であり、人間に限りなく近い成長が見込めました。

ヒポクリットと利害が一致したためコアはヒポクリットに預けられましたが、ニヒロを与えられる人間だけは束が決定権を持っていたりします。ジェーンは本当は束に選ばれてたんです。ジェーンの心を潰すために”あの部屋”のロックを意図的に外したのも束の仕業です。ただ実験自体には関わっておらず、状況を利用しただけですが。
心の壊れてしまったジェーンと同期することが出来ないので、ニヒロは彼女のパートナーとされた後も長らく目覚める事はありませんでした。

それと、一応束とゴエモンの体質も。2人は同じ人間種の突然変異体ですが、能力が覚醒するのに条件があります。ISコアは前に山田先生がチラッと触れましたが、伝播性を持った微粒子を放つ特殊な物質を使用しています。この微粒子こそが人とISの間で共振を起こす伝達物質です。この伝達物質による共振は生まれつきの脳波によって揺れ幅や範囲が変わるのですが、ゴエモンと束の脳波はこの微粒子の波長と完全に一致するため、共振の範囲と情報伝達量が通常の人間とは文字通り桁違いです(これが束の言うテレパス的波動です)。ISの適性も実は脳波がどれだけ微粒子の波長と近いかで決まっています。微粒子の波長は束お手製のハーモニクス装置によって増幅することも可能ですが、実装しているのは今の所ツバキだけです。
そしてこの微粒子を取り込むことで、束とゴエモンの肉体は”本来と違う方法による体の運用”が可能になり、あり得ない身体能力を手に入れています。情報の共振が細胞レベルの影響を及ぼしていたのです。この不思議物質は宇宙由来の物質でして(これは束も知らない完全裏設定なんですが、地球外知的生命体が持ち込んだ物です)篠ノ之家の倉庫に偶然安置されていたのを物心つかない頃に束が発見したのがそもそもの発端です。
特に未成熟な子供の脳には刺激が強すぎたようで、このころから彼女の脳は特殊な構造に変わりました。ある程度成長した個体にはそれほど影響を及ぼさないのでゴエモンの頭が急によくはならないです。ちなみにこの物質を複製して内部に束オリジナルの新世代回路を組み込んだのがISコアとなります。

もう一つ、コア・ネットワークに関してです。ネットワークや情報伝達などのプログラムを組んだのは束ですが、この物質には元から同じ微粒子を放つ物質と影響し合う特性があったようです。つまり束はそれをデータとして残る形にしただけで、束が手を加えなくても非プログラム的ネットワークは構築されていたわけです。先行生産核にはこのネットワーク機能をプログラムとして組み込んでいませんでしたが、ミニ・ネットワークはコアたちが自分たちのデータを出し合いながら独自に組み上げたものです。コア・ネットワークはそれを基にしています。

割と突っ込みどころ満載の内容ですが、この小説の中だけの設定なので話半分に許容してもらえれば十分です。



さて、なんだか最終回っぽくなってしまいましたが、私的にはこの後二つほどビッグイベントを残しています。この物語は束の真意とその残り2つを終わらせるのが終了条件みたいなものなので、もうちょっとだけ続きます。


おまけ

9月26日 誇り高きドイツ軍人日記

おお・・・おお!ジェーンの姿が…妹に!!妹ぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!! あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!ジェーンジェーンジェーンぅううぁわぁああああ!!! あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん、んはぁっ!ジェーンのサラサラな白髪をクンカクンカさせろ!クンカクンカ!あぁあ!! 間違えた!モフモフしたいぞ!モフモフ!モフモフ!髪髪モフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!! 弟の背に隠れるジェーン可愛すぎるぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!!
人の心を取り戻して良かったじゃないか妹よ!あぁあああああ!かわいい!ジェーン!かわいい!あっああぁああ! 身体が幼女化して嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!! ぐあああああああああああ!!!元の姿に戻りたいなんて言うんじゃない!!!!あ…よく考えたら今の身体はニヒロの影響な訳で…
ロ リ ジ ェ ー ン は 真実 じ ゃ な い ?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!! そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!サワーアリゲータぁぁあああああ!! おのれ!やめてやる!!軍人なんかやめ…て…え!?見…てる?ゴエモンの後ろのジェーンが養豚場の豚を見るような目で見てる? ロリジェーン!妹が私を見てるぞ!弟も一緒になって見てるぞ!! 確りしろと叱責された!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモノではないんだなっ!
いやったぁあああああああ!!!私にはキョーダイがいる!!やったよクラリッサ!!ひとりでできるもん!!! 妹ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!いやぁあああああああああああああああ!!!! きっきききききょきょ教官!!ゴ、ゴエモンー!!レンんんんんんんん!!!ウツホぉおおお!! ううっうぅうう!!私の想いよジェーンへ届け!!IS学園のジェーンへ届け!


「うう、チクショウ!何なんだバカ!いきなり人を抱きしめて臭いを嗅ぎ始めて、バカっ!!」
「そんなにジェーンが自分より身長低くなったのが嬉しかったんか・・・しかしちょっと、いや大分キモイよラウラ姉・・・・・・」
『あの・・・この人頭大丈夫なの?』
『えっとねニヒロ?前からちょっと兆候あったから・・・時間が経てば戻ると思う。多分、きっと、恐らく、40%くらいで』
『こんなパートナーもう嫌ぁ・・・ゴエモンさん助けてぇぇぇぇぇ!お母さん!オウカぁぁぁぁ!』
「確かに、並べば姉妹に見えなくもないが・・・教練で頭を強くたたきすぎたかな・・・?」
(・・・・・・くーちゃんと会わせるのは危険かもしれないね、彼女)

密かに警戒心を抱く束だった。
 
 

 
後書き
ニヒロの性格はひな形によるので、これといって個性らしい個性はない・・・つまり本質はかなり没個性的です。ISから見た人間像といってもいいかも。但しそれはあくまでデフォルトの心理構造なので、既に性格は変容を始めています。 
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