オズのモジャボロ
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第九幕その九
「飲む人はね」
「ロシアでもお酒を飲むことは楽しんでます」
ナターシャはそれはと言いました。
「ちゃんと」
「つまり必要である以上に」
「はい、楽しみです」
「成程、ロシアでは飲むことが第一の楽しみなんだ」
「本当に皆いつも飲んでます」
「寒さに向かう為以上に」
「飲むことを楽しんでいます」
それがロシアだというのです、そうしたことをお話してなのでした。
そうしたことをお話してです、ナターシャも蒲萄の赤いジュースを飲んでにこりとして言いました。
「とても美味しいですね」
「そうよね。じゃあパスタとね」
「ジュースも楽しませてもらいます」
こうお話してでした、皆はこの夜も楽しく一緒に飲んで食べました。そうして次はガーゴイルの国に向かうのでした。
朝になってです、起きたトトが言いました。
「いい朝だよね」
「そうね、この日もね」
テントから出たドロシーがトトに応えます。
「とてもいい朝ね」
「そうだよね」
「ええ、それじゃあね」
「今日もだね」
「皆で歩いてね」
そうしてだというのです。
「ガーゴイルの国に向かいましょう」
「そうしようね、皆で」
「今回の旅も色々なところを巡ってるね」
「そうね、私達の旅はいつもそうだけれど」
「こうして色々な場所を巡って」
「楽しんでるわね」
「楽しんでこそよ」
それでこそだというのでした。
「旅なのよ」
「そうだね、じゃあこの旅も」
「行こうね」
「それじゃあね」
こう話してでした、ドロシーはそれぞれのテントから出てきた五人にも声をかけました。勿論モジャボロにもです。
皆で今度はガーゴイルの国に向かうのでした、気持ちよい朝の日差しの中を歩きながら。
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