| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

オズのモジャボロ

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第九幕その四

「面白い人よ」
「確かあの人は」
 ミュージッカーについてです、恵梨香は知っている限りのことをお話しました。
「騒がしいんですよね」
「最初はそうだったわ」
「あの人もですか」
「そう、最初はね」
 そうだというのです。
「そうした音楽ばかり出していたけれど」
「今はですか」
「色々な音楽を出せる様になったのよ」
「じゃあどんな感じの音楽を」
「ポップスも出せれば」
 恵梨香が最初に出した音楽はこれでした。
「ロックもクラシックもね」
「その他にもですね」
「ジャズもゴスベルもラップもよ」
「本当に色々なんですね」
「アニメや映画の音楽もね」
 そうした音楽も出せるというのです。
「だから恵梨香の国は日本よね」
「はい、そうです」
「日本はアニメも有名よね」
「じゃあアニメの音楽も」
「ええ、何時でもね」
 聴けるというのです、ミュージッカーから。
「だから楽しみにしていてね」
「そうなんですね」
「そうよ、オズの国にも今はテレビがあって」
「文明が反映しますからね、私達の世界の」
「そう、だからテレビもあるから」
 そして電波は届くのです、オズの国にも。
「だからね」
「ドロシーさん達も日本のアニメを観てるんですね」
「いいアニメが多いわね」
「ううん、何かオズの国も私達の世界のことを知ってるんですね」
「行き来もしてるしね」
 ドロシー達だけが知っている方法で、です。
「私も時々行ってるから、あっちの世界に」
「そこにですか」
「あちらの世界に」
「そう、行ってるからね」
 かかし達と同じくです、ドロシーもそうしているというのです。
「あの学校にね」
「八条学園ですね」
「あの学校はいい学校よね」
「そういえばあの学園は」
 八条学園についてです、ナターシャはここで言いました。
「色々なお話がありますね」
「妖怪のお話が多いわね」
「それもやたらとね」
 ナターシャはこう恵梨香に答えました。
「七不思議よね、日本では」
「あの学園は全体でどれだけあるかわからないわ」
「二十や三十ではきかないわよね」
「絶対にもっと多いわ」
「学園のあちこちにそうしたお話があって」
「どれだけあるかわからないわ」
 恵梨香にしてもです。
「日本の妖怪の話だけじゃないから」
「色々な妖怪の話があるわね」
「しかもオズの国の人達まで出入りしてるなんて」
「凄い学園ね」
「あの学園はちょっと特別な場所みたいだね」
 モジャボロも出入りしているみたいです、それが感じられる今の言葉です。
「結界か何かがあるよ」
「結界ですか」
「それもありますか」
「そう、あるね」
 こう五人にもお話します。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧