魔法科高校の有能な劣等生
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
気になる。
前書き
前回の続きです。
最近、達也は機嫌が悪い。
いや、機嫌が悪いと言うよりは物静かと言うべきか。
前から静かな奴だが、更に静かになった気がする。
だが、これは俺が見て思った脳内の結果
実際は俺が見た時だけタマタマそうだったのかもしれない。
「は〜〜〜〜〜〜〜〜」
答えは出てこない。
ただ気になる、それだけだ。
「無月、この問題解いてみろ。」
それは不意のご指名だった。
俺はその声に我を思い出し目の前に有る黒板に意識を向ける。
「無月、どうした?
また寝てたのか?」
いや、別に寝てねぇし。
そう言いたかったが流石に先生、しかも担任(悪魔)にそんな言葉を吹き替えても後で何を言われるか知れたものでもないしな、
「いえ、寝ていないですよ。
ちょっと考え事を」
「なんだ無月
授業中に考え事か?」
やべ、言うんじゃなかった。
余りにも本当の事を言い過ぎた。
ここは少し嘘を言って誤魔化した方が後々楽だったかもな。
「そ、そんな大した事じゃないですよ。」
あえて嘘を付く。
別に付きたくて付く嘘では無い。
これには理由の有る嘘
「なんだ無月?
気になるじゃないか。」
担任、斎藤は俺の考え事が気になるのか少年の様な眼でこちらを見詰めてくる。
俺はその視線を避けるようにして視線をそらす。
それでも斎藤は俺の逃げる視線を追い掛けるようにして俺の席に近づいてくる。
お前は自動照準型のガトリング砲か?
「何でも無いですよ。」
俺は怒り気味に言う。
別に怒ってはいないのだが担任のウザさが俺の声をそうさせる。
「き、に、な、る、じゃ、な、い、か?」
何故に区切って言った?
余計ウザく感じる、バカなの死ぬの?
「もしかして恋愛か!?」
その担任の言葉にクラスの生徒の半数以上がクスクスと笑った。
何だか、は、恥ずかしく感じる。
「れ、恋愛なんて興味無いですよ。」
俺は上の空状態、これでこの面倒な担任の話を終わる、はずだった。
「その言葉、恋愛に夢中な奴の言葉だぞ(笑)」
「だっから違うつってんだろうカスが。」
「う、何か言ったか?」
聞こえるはずが無い。
心の声なのだから、気付けるのならそれは超能力だろうな。
「うーん。
だっから違うつってんだろうカスが?」
「ギク。」
え、なにコイツ、人の心、読めんの?
「いや、心が読めるとは違うんだな。」
「え、」
「心が読めるんじゃなくて
勝手に入ってくんの頭の中に、、、」
ページ上へ戻る