仮想空間の歌う少年
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18子守唄ーaffetto(優しく、優雅に)
前書き
はい!またもオリジナルをぶっこんでみたぞ!
それでも問題ないぜ!という方はどうぞ!
第一層始まりの街。その名のとうりこのゲームの始まり。軍の支配地域でもあり…デスゲームの始まりでもある。
「まあ、いい思い出はないよね…つーか教会って言っても場所がわからないぞ…?」
そんなことを考えながら始まりの街のNPCの商店がならぶ道を歩いているとふいに偉そうな声が飛んできた。
「おい、そこのお前!」
なんだ?なんだ?いきなり見ず知らずの人にお前呼ばわりだって?その声の報告を見ると重そうな鎧をつけた数人の集団がいた。その後ろに金髪の女の子が泣いていた。一目見て軍の連中だと分かったけど。というかどう見てもあの女の子いじめてるよね?とりあえず言いたい事があるから言おう。えーと…
「えっといきなりお前呼ばわりとか…馬鹿なの?死ぬの?」
「」
あ、鎧をつけた集団の人達が( ゚д゚)みたいな顔してる。あ、僕が悪いんじゃないんだからね!勘違いしないでよね!とか考えてると集団のリーダーらしき人が我に返ったらしく偉そうに聞いてきた。
…威厳がないけど。
「お前…軍に向かってその態度…お前こそ死ぬ気なのか?」
「んー?別に?軍に言われたところで何にも響かないし…あ!一応用件聞いておこうか!あなたの望みはなんですか?♪てね!」
いつもどうりおどけて歌いながら話す。そうすると軍のリーダーらしき人ニヤニヤしながら言った。
「兄ちゃん悪いがここは軍の支配地域なんだぜ?ということはやっぱり税金払って貰わなきゃな?」
「ナルホド」
なんだ、ただのカツアゲか。僕は少し笑いながら軍の奴らを見て。
「君達に渡す金なんてないし、そんな無駄金使うなら」
大鎌を取り出した。その刃をむけながら。
「んじゃまあ、反乱起こすね♪死なない程度で本気出すから、死なない程度にボコられたい奴からかかっておいで♪」
軍の奴らはまたもポカーンとするが慌てて取り繕って、
「なめやがって、軍にその口を叩いたことを後悔させてやる。」
とかいいながら一斉にロングソードを出して僕に向かってきた。あー怖いわー(棒)僕は欠伸をしながら一言。
「遅すぎ。」
僕は『マジシャンイリュージョン』を発動させて、1番近い軍の奴にソードスキルを当てる。軍の人は「グフッ」という声と共に盛大に吹き飛んだ。
「⁉︎なんだこいつ速い⁉︎」
軍の人は慌てて防御体制を整えてるが…
「だから遅いってば…ter(3回繰り返す。)」
その瞬間。『マジシャンイリュージョン』が3連続で繰り返された。あっという間に残りの軍の方々が吹っ飛ばされた。その秒数はわずか1.5秒。1人0.5秒で倒した計算になる。僕は大鎌をバトンのように回しながら背中にしまった。
「うーん!いいね♪この鎌!敵は歌う価値がないくらい雑魚だったけどこの鎌はいいね!」
ter(3回繰り返す)。この音楽記号は今までのアリオーソだとアリオーソ自身が武器破壊の危険性があったがサウンド・デスサイズだと耐久値がほとんど減ってなかった。つまり…
「ソードスキル3連発か…もはやインチキだな…」
ということが出来るのだ。しかも武器自体の攻撃力上がってるし…どうしようもないくらい僕TUEEE!です。ありがとうございました。
「ひっく…えっぐ…ありがとう…ございました。」
「どういたしまして…って?」
ふと声の方を見ると12歳くらいだろうか?さっきの女の子が泣いていた。
「えっと…どうしたの?」
「ひ、軍の人達が『金をよこせ!』って…それで…ひっく。囲まれてたの…」
また女の子は泣き出しそうになっていた。あんな男の大人に囲まれていたんだ。怖かったに決まってる。僕は女の子の頭をなでてあげた。
「そっか…怖かったな。でもお兄ちゃんがいるからもう大丈夫だぜ?」
「本当に…?」
「ああ!…とそうだ!このあたりで教会ってないかい?探してるんだけど…僕今迷子でさ。」
「あ!そこに私住んでるの!連れてってあげようか?」
少し笑顔になって僕に話しかけてきた。
「おう!頼むよ!あ、ちなみに僕はスノードロップ!スノーって呼んで!君の名前は?」
女の子はこう答えた。
「私、クラリス!よろしくね!スノーお兄ちゃん!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ただいま〜!」
教会に着くとクラリスが元気よく挨拶をした。そうすると部屋の奥の方からこの教会の寮母さん?らしき人が出てきた。それにつられて何人かクラリスと同じくらいの子供達が出てきた。
「クラリス!おかえりなさい。帰るの遅かったけど…大丈夫だった?」
「軍の人にいじめられそうになったけど、ここにいるスノーお兄ちゃんが助けてくれたの!」
僕に話が振られたのでお辞儀する。
「スノードロップと言います。」
「クラリスを助けてくれてありがとうございます。この子はなかなか目立つのでよく軍に目をつけられるんです。」
確かにクラリスはかなりかわいい。金髪のロングヘアーにお人形さんのような顔立ち。まるでどこかのお嬢様のような感じで。確かに通りを歩いていたら目を付けられるだろう。
「あー…わかりますね。」
寮母さんと話してる間、クラリスが手振りで他の子供達に説明していた。
「スノーお兄ちゃんすごいんだよ!軍の四人組相手にあっと言う間に倒して!戦い終わったら大鎌をバトンのようにクルクル回して!すごいかっこよかったんだよ‼︎」
「「「「すげー‼︎」」」」
「スノーお兄ちゃんは私のヒーローなんだ!」
えっへんとクラリスは胸を張る。すると男の子達が僕の方にやって来た。
「お兄ちゃん。てことは武器持ってるだろ?見せて!見せて!」
「だーめ!僕は戦うときしか武器を出さないの!」
「えー!お兄ちゃんのケチ…」
でも、と僕は付け加えた。
「僕は歌が大好きでね!一つ歌を歌ってあげよう。」
「歌?なんでー?武器関係ないじゃん…」
男の子はみんなつまんなそうに言ってきた。
「ふふ、いつかもう少し大きくなったら歌の良さが分かってくるよ。まあ、聞くだけでいいからさ!」
「私、スノーお兄ちゃんの曲聞きたい!」
「私も!」「私も!」「私も!」
クラリスや他の女の子も聞きたがっているようだ。男の子達も観念したのか、「みんな聞くなら俺たちも聞くし…」と言い始めた。
「寮母さんもどうですか?」
「私も聞かせてもらうよ。今日は音楽会だね。」
楽しげな雰囲気が教会を支配する。その中で僕は歌を歌い始めた。何時ものあの歌。
「ては聞いて下さい。…君の影」
僕は歌い始めた。ーーー遠くなってしまった。あの子への曲を。
「いつもの帰り道君と歩いたのを♪…」
後書き
クラリス「新キャラなの!よろしくね!」
作者「…というわけで新キャラのクラリスです!このキャラの容姿はホラーゲームの『IB』に出てくるメアリーを考えてくれればオッケーです!もちろん僕の妄想作品(笑)なので鬱キャラじゃないので安心してください。」
クラリス「では次の話で」
クラリス&作者「「また、お会いしましょう!」」
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