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魔法科高校の有能な劣等生

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ウィード対ウィード

 
前書き
前回の続きです。
気になる事、脱字が有りましたらコメント下さい。 

 
二人のウィードは舞っていた。
いや、これは一つの見方
舞っている様にも見えれば、それは戦っている様にも見える。
実際は戦っているが、その理由は曖昧だ。
だが、二人のウィードが戦う。
二人は似ている様で何処か違う。
一人は真面目、機械の様な心を持ち欲がない一年生
もう一人は不真面目、授業中は大抵寝ており自分がウィードである事を悔いている一年生
そんな二人は会った時から何か自分と似ていると感じていた。
何か、それは自分達でも解らない。
理解しようにも理解出来ず、二人は傷付け合う。

「パーン、パーン!!」
真面目な優等生で有りながら劣等生の司波のCADから何かが撃ちださ足に掠める。
それは空気の塊の様な何か
普通、銃や何かで物を発射する時
当てるのと掠める様に当てるのでは天と地程の差がある。
勿論、差とは難しさの事である。
おそらくそれを狙って司波は何かを打ち出している。
何を打ち出しているかは解らない、CADを使って打ち出すという事は魔法なのだろうが
それをさっきら連射しまくっている。
見えるのなら防ぐ
が早すぎて目では追いつけない。歳月の使っていた自己加速術式より早いかもしれない。
しかもそれが二丁拳銃
逃げて狙いをずらされるか、障害物に隠れてやり過ごす。

「どうした?
逃げてばかりでは俺には勝てんぞ。」

「うるせぇー!!
こっちは刀でお前が二丁拳銃なのがいけねぇんだ。
せこいだろ!!
ルール違反だろ!!」

今、無月は寺の障害物に隠れやり過ごしているが
このままだと、確実にやられる。
大体、銃と刀では範囲が違い過ぎる。
近付いて隙を見せた処を未値打ちすればそこでこの模擬戦は無月の勝ちとなるが
そこまでに辿り着く為の道筋が長く険しい。
さて、どうしたものか?

「パーン、パーン、パーン」

撃ちだされた魔法の何かはそこら中に撃ちだされ乱射する。
下手な鉄砲、数打ちゃ当たる作戦か?
だが、あの頭の良さそうな司波がそんな事をするとは思えない。

そしてその考えが判断を頭を鈍らせた。

「チェックメイトだ。」

司波は急に目の前に現れCADを無月の頭に近づける。

「あ、あれ?
なんで俺の場所が解ったの?」

無月は完璧に隠れきっていた。
そう簡単に見つからない様にも配慮していた、それにも関わらず目の前に急に現れこうもあっさり
決着が付掛けている。

「負けを認めるなら
教えてあげても良いよ無月君?」

司波は勝ち誇った顔、そして司波を見た限りで最高の笑顔をしていた。
そしてその顔と余計な言葉が混じり半端なく
血管が切れるまではいかないがそれに地階暗いのイライラが無月を襲う。

「誰が負けを認めるか、
それに俺が負けたと言わない限り負けにはならない。
そうだろ司波君?」

「フッ、やはり君は面白い。
こんなにも俺をイライラさせる人がいるなんて、」

その言葉の後、司波は小さな声で言った。

「そんな感情、持ち合わせていないのに。」

司波はさっきまで勝ち誇った顔をしていた筈なのに急に悲しそうな顔をする。
理由は不明、そもそもこのウィードの少年については全くの皆無
知る嘉も無いし知る気も起きない。

がそこで隙が出来た。
起動式展開、魔法発動
無月が得意とする重力魔法、それにより司波の身体は空に浮く。

「こ、これは!?」

あまりにも突然の事なので司波は動揺ひ混乱している。
まあ急に身体が浮いたらそれは誰でもビックリするだろう。
それは司波でも例外では無かった事は意外とまではいかないがちょっぴり無月自身も意外に思う。

「どうだ俺の重力変換魔法は
中々、だろう?」

「確かに凄いな、こんな魔法が使えて
なんで自己加速系の魔法が使えないのか疑問に思うのだが?」

司波は空に浮いていようが冷静だった。
急に身体が浮い時は流石に驚いたようだがもうすっかり何時もの調子に戻っている。

「や、やっぱりコイツはよく分からん。」


 
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