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闇を祓う者~他人の恋愛見てニヤニヤし隊~

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原作開始前
  機体が変わるとか……

 
前書き
三つ目!
お気に入りがまた増えておる!ありがたや~。
今回は少し短いですが。 

 
 ヴァルヴレイヴ。『革命機ヴァルヴレイヴ』に登場する「霊長兵器」と呼ばれる人型兵器。ⅠからⅥまであるが、主人公である時縞ハルトが駆る、このⅠ号機、正式名称"火人"は他のⅢ~Ⅵ号機までとは違い「原動機レイヴ」を動力機関として胸部装甲内部に格納している。
 っと、簡単なヴァルヴレイヴについての説明をしたところで、

「何故にヴァルヴレイヴ?」
「いやあ、結構好きだったんだよねぇ」

 いや、確かに面白かったけれども! 俺もハマったけど!

「ヴァルヴレイヴだよね? 原動力は確かRUNE、記憶だよネ?」
「いやいや、流石にRUNEは使わないから!」

 そりゃ、そうですよね。よかったよかった。

「因みにこのヴァルヴレイヴはフォームライド出来ます」
「何ですと?」

 訳がわからんのだが。

「まあ、とりあえずは論より証拠! 彼方くんにはちゃんと適性をつけたから動かせるよ!」
「分かった。確か触れば……」

 一夏がISを動かした時のことを思い出しながら触る。すると、

『ニンゲンヤメマスカ?』

「いやぁぁぁぁあああああ!」

 ちょっと!? ヴァルヴレイヴの有名シーンなんだけど!? マギウスにならなきゃいけないわけ!? ルナさっきRUNE使わないって言ったよね!?

「これどうゆうこと!?」
「いやぁ、ヴァルヴレイヴに乗るときはこれをやらないと」

 このデレ神さまのせいだった。

「あ、ちょっと待って! ユニゾンしないと!」
「あ、そうか。俺ちっちゃいから。……早く大人になりたいなぁー」
「そのコメントが子供だよね。言いたいことは分かるんだけど」

 お互いの手を握り、言葉を紡ぐ。

「『私は貴方』」
「『貴方は俺』」
「『『今ここに交わりて二人で一つの神とならん』』」

 そしてユニゾン完了。

「むぅ。やっぱり視点が突然変わるのは慣れんな」
『そこはしょうがないと思って』

 内心ではビクビクしながらもう一度ヴァルヴレイヴに触れる。すると今回は普通に動いた。そして、白だった機体の色が黒に染まっていく。やっぱり、全身装甲《フルアーマー》になるんだな。まあ、この状態でも大分スタイリッシュだ。元の機体が人間らしいフォルムだし。

『流石にヴァルヴレイヴはISにまで削れない。いろいろ大事だから』
「確かに。変な感じだ。なんか機械って気はしないなぁ」

 まあ、宇宙開発を目的としたパワードスーツっていう触れ込みだからな最初は。

「で、ずっと気になってたんだが、フォームライド出来るってどういうことだ?」
『だから、論より証拠だってば。Ⅰ号機にディケイドのバックルがついてるでしょ?』
「え、マジ? ……本当だ」

 いろいろあって気づかなかった。バックルはISの大きさに合わせて大きくなり、ディケイド・コンプリートフォームの時のように右腰についている。

『方法は一緒だから。あと、カードは左手にあるから』

 言われるままに左手を確認。あった。五枚のカード。ライダーカードを下地にして、赤色で書かれた"壱"。黄色で書かれた"参"。緑色で書かれた"肆"青色で書かれた"伍"。そして、紫色で書かれた"陸"。
 試しに、参のカードを使う。まあ、予想は出来てるけど。

《FORM RIDE VALVRAVE HIKAMINARI》

 挿入すると、赤と黒だった機体のカラーリングが黄色と黒になっていく。ヴァルヴレイヴⅢ。正式名称"火神鳴"。両肩には巨大双腕状装備である、「アームストロンガー・カノン」が装備されている。このカノンは8本のアームユニットへの分割展開機構を備えており、展開すると元の腕と合わせて10本腕の機体になる。機体の背部コンテナには展開アーム用の武器、「ダイ・アームズ」が格納されており、切断の「ダイ・アルファ」、刺突の「ダイ・ガンマ」、射撃の「ダイ・ベータ」、防御・投こうの「ダイ・デルタ」を用いて多彩な近接戦闘を行うことが出来る。

「やっぱりこういうことか」
『えへへー、スゴいでしょ!』
「うん、普通に考えてチートだよねコレ」

 一つで5つの機体になれるとか。ヴァルヴレイヴⅤとか、ヴァルヴレイヴⅣとか。あんなシールドとか、三次元の動きとか普通に卑怯だわ。まあ、ディケイドで、ヴァルヴレイヴがISで、しかも神の能力使えて、どう考えても「俺TUEEEE!」な感じだ。でも、ヴァルヴレイヴは俺が望んだ訳じゃないしなぁ。ん? そういえば、カードはまだあったな? 全て取り出すと、さっきのヴァルヴレイヴのカードが五枚。影絵になっているカードが十枚。ここで、気になっていたことを。

「なぁ、ルナ?」
『何? 彼方くん』
「ヴァルヴレイヴⅡのカードは無いんだな」
『う~ん。あれは全体的に危険すぎてねぇ。ま、ダーインスレイヴの盾はヴァルヴレイヴⅠの装備に追加しといたから』
「そりゃまたひどいことを」

 ちなみに、その盾は武器を噛み砕く仕様です。機体を元の"火人"に戻す。これがデフォルトだからな。

『さ、今日からISの操縦の練習を始めていくよ!』
「分かりましたよ、先生」

 ルナの指導のもと、俺は深夜練習を始めるのだった。正直な感想言って言いかな? 慣れれる気がしないよ……。やっぱり、この機体チート過ぎる……。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 いつも通りに篠ノ之道場に行こうとしていた途中だった。

「おい、彼方」

 ふと、名前を呼ぶ声がした。その方向を見ると、千冬さんが立っていた。どうしたのだろう?

「なあ、お前は一体何を抱えている?」

 スーッと頭の奥が冷えていく感じがした。正直そこは触れてほしくなかった。

「お前は剣道をやっているというよりも……」
「あなたには関係無いことですよ」

 思わず冷たい言葉で突き放す。いや、これはある意味千冬さんにも関係はある。何故ならこの人たちを護るためにあれ(・・)を思いだそうとしているのだから。

「なあ、私と一本試合をしないか?」
「試合? いいですよ」

 後のブリュンヒルデがどれ程のものか知っておきたい。

「じゃあ、ついてきてくれ」


 どこへ行くのかと思ったら、着いたのは篠ノ之道場だった。そして、やはり何故か束さんがいた。

「結局ここに来るのかよ。まあ、良いけど」

 俺は着々と防具を着けていく千冬さんに声をかける。

「それで千冬さん、貴女が望むのは剣道(・・)の試合ですか? それとも、()の死合ですか?」

 割と本気の威圧感を込めながら訊く。本当に殺り合うわけではないがこれによって俺は戦い方が変わる。つまり、剣道で戦うのか、俺があの世界であの仲間たちと培った、剣術で戦うのか。

「勿論。剣だ。そうでなくては意味がない」
「良いんですね? 使うのは竹刀ではなく木刀にしましょう」
「分かった」
「……っと、そうだ一つ訊きたいんですが、貴女のその剣は何のためですか?」

 気になったことをこの際だから訊いてみる。なんだか、前の俺と同じ感じがしたから。

「そんなもの、家族を護るために決まっている」
「それだけですか?」
「それ以外に理由はないだろう」
「……そうですか」

 …………やはり。千冬さんはかつての俺と同じ理由で剣を握っている。かつて大事なものを失った俺と同じ理由で。

「彼方は防具を着けないのか?」
「必要ありませんよ。動きが鈍りますし」
「何を言ってるのかな? ちーちゃんはお前よりも歳も剣の腕も……」
「束さん、今はあなたが口を挟んで良いときじゃない。剣を握り、向かいあったならばそこはもう戦いの場だ。あなたにもそれくらい分かるだろう?」
「……分かったよ」

 俺が防具を着けないことに対して口を挟もうとした束さんを黙らせる。思わず敬語が崩れてしまったが、気にされなかった。

「さて、存分に死合ましょうか……!」
「っ! ああ、そうだな(まったく、五歳児が出せる威圧感じゃないな……)」

 俺は開始宣言をする。お互い動かない。そう思っていると、千冬さんの方から仕掛けてきた。

「ハァァア!」

 面に向かってきた斬撃を撫でるようにして受け流し、逆袈裟に斬りかかる。それを千冬さんは飛び退いて避ける。へぇ、あれを避けるのか。ブリュンヒルデの名は伊達じゃないな。

「(あ、危なかった……。今のは偶然視界に入ったから避けられたが、二度目はないな……。今ので分かったが、格が違う……)」

「さて、お礼だ。こちらから仕掛けよう。気を張れよ?」

 久し振りに使うとしよう。まあ、ただの降りおろしだがな。

「四神流 斬術青龍の型伍番 『尾閃』」
「(まずい! 避けられない!)」

 俺が降りおろした木刀を千冬さんは木刀で受け止める。残念だが、それは悪手だ。

「せあぁぁぁああ!」

 受け止められたのはほんの一瞬で、その木刀は俺の木刀によって叩き落とされた。そして、木刀を首に向け、

「俺の勝ちです」


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「なあ、最初に訊いた質問はどういうことだ?」

 千冬さんが防具を外しながら訊いてきた。

「『何のために剣を握るのか』ですよね」
「ああ。逆に訊こう。その剣は何のために?」
「守るためですよ」
「それでは私と同じだろう?」
「いや、貴女のは守るだけだ。俺のは守るために殺す(・・)剣だ」
「なっ!? どういうことだ?」
「………………」

 束さんもいるが、この人達なら構わないだろう。

「信じられないでしょうけど、聞いてください。束さんも」
「……いいよ。分かった」

 さ、話そう。俺の過去を 
 

 
後書き
次回は彼方くんの過去をほんの少しだけ。
おまちくださいませ!

感想等々、待ってます 
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