仮想空間の歌う少年
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
5練習曲ーalla marcia(行進曲風に)
前書き
第5話!ちょっと遅れたけど投稿するぞ!
遅れたことに関して問題ないぜ!
という方どうぞ!
どうも!スノードロップです。僕は今日、『閃光』の異名を持つアスナと『黒の剣士』の異名を持つキリトと共に74層迷宮区に来ています。簡単に今の状況を言うと暇です。なんだってポップしたモンスターがアスナとキリトのコンビネーションであっと言う間にポリゴンスノーにかわっていくんですよ?たまに僕もスイッチするけどもうHPが数ドットしか残ってないのがほとんどだし…
「これ、僕いる意味あるのかな…」
聞こえない様につぶやき、僕は2人の後について行った。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
2人の無双によりあれよ、あれよ、あっと言う間にボス部屋の前に辿りついた。
「ボス部屋か…なんだかんだ着いたね。」
「スノーひとつ言わせて」
「俺もひとつある。」
「な〜に?」
「「私(俺)たちしか戦ってない‼︎」」
「なんで⁉︎だってお2人さんが勝手に倒すからじゃん…」
「だってスイッチ!って言っても歌ってるし!聞いてないし!」
「フォローする俺たちの身になれ!」
「え?スイッチ、言ったけ?」
「「言ったよ‼︎」」
そういえば暇だったから歌を歌って暇を持て余してたような…しかも確かにアスナとキリトが何か言っていたような…しまったなんてこった。
「なんて醜態!」
「とにかくボス部屋の前だけど…どうする?」
軽くキリトがスルー。うーん、連れないな…
「とりあえず中を覗くだけ覗いて見ない?」
「確かにボスモンスターはボス部屋から出て来れないからな…」
「そ、そうね…見るだけね」
「一応転移結晶を持っておこうぜ…」
「そうね…」
3人はちゃんと転移結晶を握る。
まあ、用心はしとかないとね…
僕は左手で結晶を持ち、右手で扉に手をかける。
「しゃあ開けるよ…」
僕は扉を押す。鈍い音をたてながら扉が開いていく。
見渡すとボス部屋は廊下のような通路の先に広場がある構造だ。おそらく広場でボスモンスターと戦うのだろう。
僕達はゆっくりゆっくり通路を歩いていく。震えながら。
するといきなり廊下の端から青い炎が灯った。
「「「⁉︎」」」
3人一瞬にびくっ!っとなる。青い炎はどんどん広場側に灯っていき…
その先には大きさは僕の倍以上はゆうにあり、緑の瞳に山羊のような悪魔の顔。
筋肉もりもりの体。僕の身長くらいの剣。蛇のような尻尾をもつモンスター…『グリームアイズ』がたっていた。グリームアイズはこの部屋に来たお客様…僕達を見て地獄に丁重に送るため全力で走ってきた。
「「「うわあああああ⁉︎」」」
僕達は全力疾走で逃げる。いや、逃げるしかない。
「gydjrjrjeiraofcifjdovofijfje♪⁉︎♪⁉︎」
「「うわあああああああ⁉︎」」
僕達は筋力パラメータをフルに使いボス部屋から全力で逃げ出した。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「はあはあ、もう追って来れないだろう…というか出れないか…」
迷宮区の安全地帯まで走ると僕は座りこんだ。もう!疲れたよ…
向こうを見るとキリトとアスナが笑い合っていた。楽しそうだな〜
「あ、もうこんな時間!お昼にしましょう!スノーもどう?」
「僕はいいや、お腹あまり空かないんだ。」
「スノーは戦闘中、食べ物は食べられないんだ。」
「戦闘してないよね…」
「気分の問題なんだ…ごめんなさい…」
「まあ、いいわ食べましょう。」
キリトが「マヨネーズだ!醤油だ!」とか言ってる。美味しそうだな…だけど食欲がわかない。なんだ僕の体。そんな食事タイムが終わると趣味の悪い…いや、ナウいバンダナを巻いた武者クラインとそのギルドメンバー『風林火山』が安全地帯に来た。
「おお、スノーじゃないか!」
「やあ、クライン。まだ生きてたの?流石!G並みの生命力だね!」
「お前さん相変わらず鬼だな…」
あれ?おかしいな…僕的には褒め言葉なのに…
そんな事言ってると、キリトもやってきた。
「おう、クラインまだ生きていたか。」
「お前ら俺へのあつかい酷くない⁉︎」
さらにそんな事してるとアスナもこっちに来た。
「こんにちは、クラインさんご無沙汰してます。」
「…」
あれ?クライン?フリーズ?どうしたの?
「くく、クラインでで、す!24歳独身…」
僕はすぐさまクラインの後ろに行き大鎌の刃を目線の前にさらす。
「私スノーさん。今あなたの後ろにいるの♪」
「あれ、スノーさん?歌いながらってことは、このまま俺が惨殺される感じですか?」
クラインが冷や汗を出しながら尋ねた。
僕は明るくしかし感情がこもってない声で歌った。
「ほら、後ろの正面だ〜れだ?♪」
「…すみませんでした。」
俺たちを中心に笑いが漏れる。そうしているとさらにガチャガチャと音を鳴らしながら重そうな鎧をつけた集団がやってきた。
その集団は僕達のいる安全地帯まで来るとリーダーらしき人が「休憩!」と命令していた。
「あれ、軍じゃねえか?」
クラインが僕に囁いてきた。アインクラッド解放軍だっけ?このゲームを組織的にクリアしようとしてた集団だったけど…
「そう…みたいだね。でも確かどっかの層で壊滅的な打撃を受けて組織の強化を中心に方針を変えたんじゃ…?」
「私、そういえばギルドの集会で聞いたわ。最近、攻略に参加してないから軍の内部で不満が出てきてて近いうちに少数精鋭で最前線に来るって…」
そんな事を話しているとリーダーらしき人が僕達のところに来た。
「アインクラッド解放軍コーバッツ中佐だ。」
「キリトソロだ。」
キリトが俺たちの前に出て答える。
「君たちはこの先までマッピングしているのか?」
「ああ、ボス部屋までしてある。」
「ふむ、それではそのマップデータを提供してもらいたい。」
「はあ⁉︎てめえマップデータにどんだけの苦労があると思ってるんだ!」
「我々は君たちの解放のため戦っている!我々に協力するのは当然の義務である!」
お、おう…最近全く来なかった奴が何偉そうなこと言ってるんだと思うが、マップデータぐらいなら恵んでやってもいいんじゃないかな?
どうやらキリトも同じ考えのようで
「マップデータで取引するつもりはないからな。いくらでもやるよ。」
「おい、キリトそれは虫がよすぎるぜ…」
クラインが少し文句を言うがキリトは中佐さんにマップデータを送る。
「協力感謝する。」
いや、どう見ても感謝してないだろう…そう思いながらも、僕から一応忠告しておいた。
「別にマップデータぐらいあげるつもりだったけど、ボスには手を出さない方がいいよ〜!君の部下も疲れてる様だしね。」
「それは私が判断する。それに私の部下はそんな軟弱者ではない!…さっさと立て!」
どう見ても疲れてる部下達を再び立たせ、兵列を組みながら安全地帯を出て行った。
「あいつら大丈夫かな…?」
クラインが呟いた。
「いきなりぶっつけ本番でボス戦はしないと思うけど…」
「一応様子見に行かないか?なんか嫌な予感がするんだ…」
キリトが心配そうに僕達を見てきた。
「しょうがないな…キリト君は。」
「その言葉待ってたぜ!キリの字!」
「おもしろそうだから行こう〜と!」
満場一致で行く雰囲気なった。
「よし!行こう‼︎」
だが僕達はこの時の行動が僕達にピンチをまねくとは知るよしもなかった。
後書き
作者「いや〜疲れた疲れた…」
作者「さて次はスノー君のスキルが解放される?かな?」
スノー「うーん、わかんない。」
作者「わかって欲しいんだけどな…」
スノー「まあ、次回もよろしくね!」
ページ上へ戻る