| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ペルなの

作者:御門
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

5.翌朝

 
前書き
はやての口調があああぁぁぁ……

どっかエキサイト先生みたく変換してくれるサイトとかないかなぁ? 

 
「んんっ……」

彼女が目を覚ますと、鼻孔をくすぐるいい臭いが漂っている。

「あっ、起きた?丁度、朝ごはんが出来たところだよ」

ひょこっとドアから顔を出したなのはさんが彼女に声をかけてくる。

まずは洗顔が先かな、と彼女に洗面所の位置を教えてくれたので、目を擦りフラフラしながらも洗顔を果たし、美味しそうな朝食が並ぶ食卓についた。

そこにはなのはさんの他に、後一人居た。

「良く眠れた?昨日は大変だったらしいけど」

「はい。お陰さまで」

フェイトさんという名前の美人な女の人で、昨日聞いた話しによるとなのはさん同様に地球の日本で育ったらしい。

同時にここが日本でも地球でもない、別次元にある世界だというのも教えて貰っている。

何でまたこんな所に居るのかと頭を悩ませたが、ベルベットルームで聞いた話しも含めて考えると、もしかしたらシャドウ達がいるあの場所はあっちこっちの次元に繋がってるのかな、と朝食を頂きながら頭の隅で考えていた。

そして朝食も終えてなのはさんとフェイトさんの出勤にご一緒させてもらいながら聞いた話だと、彼女の身元確認が出来たら管理局が責任を持って元の世界に戻してくれるとの事だったが、エリザベスの話しによるとあの時から既に数年経っているとの事で、戻ったら戻ったで浦島太郎状態は確定。

下手したら行方不明からの死亡届が出されているかもしれず、こんな時に頼れるのは桐条先輩だけどもう既に桐条グループを継いで忙しい時期に疎遠処の問題じゃない後輩がのこのこ会いに行って庇護を求めるのは厚かましいかな、とかグルグル頭を悩ませていた。

だが、実際戻った時に連絡もせずに自力で頑張った場合、それがバレた時には桐条先輩だけでなく、特別課外活動部の全員から説教と言う名の吊し上げからの処刑コンボが待っている事に彼女は気付いていない。





「ごめんなぁ。まだ確認が済んで無いんよ」

「えっ?そうなの?」

「無海ちゃんが見つこうた時間が遅い時間やったのもあるんやけど、本局の方で何や色々と大変らしくてな?ちょう時間が掛かるらしいんよ。そんなんで悪いやけど、もうちょい堪忍してな?」

「あ、大丈夫ですから。はい」

なのはさんとフェイトさんが所属する部隊を率いている部隊長のはやてさんに頭を下げられて、少し慌てて彼女が応じる。

「ありがとな。そうなると無海ちゃんの住居を探さへんとあかんなぁ」

「別に続けて私の所に泊まって貰っても大丈夫だよ」

「でも、それは悪いですし……」

「大丈夫だよ。無海ちゃん良い子だし」

「まあ昨日は時間的に申請が間に合わへんかったけど、管理局には次元遭難者保護の為の住宅施設もあるしな。本局の様子見て長引きそうやったらそっちのが良いかもしれへんね」

その後もあれこれ話し合い、一先ずなのはさんの下で居候を続けて確認が長引きそうなら管理局の施設に移る方向で決まった。

「それとな、あの薙刀やけど、アレを街中で持って歩くんはこっちでも法に引っ掛かるんよ」

「ですよね」

「一応、事情が事情やから所持は認められるんやけど、家で保管って形をとってな」

「……はい」

正直、武器は送還まで戻ってこないものとばかり思っていたので、戻ってくるだけでも彼女は内心胸を撫で下ろす気分だった。

「主、書類を持ってきました。おや、テスタロッサに高町。ふむ、となると彼女が例の次元遭難者か」

「えっと…?」

「ああ、すまない。私の名はシグナム。テスタロッサの率いるライトニング分隊で副隊長を務めている」

「無海朱音です」

名乗り返し礼をする彼女をシグナムさんは真顔で見て、

「高町とヴィータから聞いたんだが、君はガジェットと生身でまともに戦ったそうだな」

「ガジェットっていうのがあのメカの事ならそうですけど、それが何か?」

彼女は正直に返すが、周りの彼女とシグナムさん以外の人は困った様な表情をする。

「もし良ければ一つ手合わせを「駄目ですよシグナム!」……いきなりなんだ、テスタロッサ」

「なんだじゃありません!彼女は次元遭難者で保護対象者なんですよ!なのに手合わせなんて……」

「いいですよ」

「ほら彼女もこう言って……いいの!?」

フェイトさんが驚き彼女の方に振り返が、彼女は平然とし、

「私も魔法とかに興味ありますし、知り合いの頼みでこういう依頼を請け負おった事もありますから」

「彼女もこう言ってくれているんだ。構わないだろう」

「でも…!」

彼女は言い合うフェイトさんとシグナムさんにどこか懐かしいデジャヴを感じつつ、特別課外活動部の面々を改めて思い浮かべた。特に三年の先輩方を。

「ん~、やるからには安全を考慮せなあかんなぁ。リイン」

「はぁ。はいです。一般隊員用のバリアジャケットを用意するですよ」

「バリアジャケット?」

「バリアジャケットって言うのは、何て言ったらいいかな?まぁ凄い防護服って思ってくれたらいいよ」

「後は場所だが、まぁ午後の訓練前に訓練所でやればいいだろう。申請の手間も省けるしな」

「申請理由からして本来なら通りません!」

こんな風に賑やかな機動六課の面々に彼女は自然と笑みが溢れていた。


 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧