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機動戦士ガンダムSEED DESTINY~SAVIOUR~

作者:setuna
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第二十五話 ヘブンズベース陥落

 
前書き
ロゴスとの決着をつけるべく、シン達は出撃する。 

 
ザフト軍の降下ポッドが展開する。
ロゴスはそれを見越していたのか対空兵器のニーベルングを早々に使用する。

クレア「何なのあれは!?」

ステラ「やられてる…」

シン「艦長!!出撃許可を!!こんなこと…もう許しておけません!!」

タリア『…MS隊、全機発進!!』

メイリン『シン・アスカ、デスティニー発進スタンバイ。全システムの起動を確認しました。発進シークエンスを開始します。ハッチ開放。射出システムのエンゲージを確認しました。カタパルトオンライン。射出推力正常。針路クリアー。デスティニー、発進どうぞ』

シン「シン・アスカ、デスティニー。行きます!!」

メイリン『セイバー、発進どうぞ』

アレックス「アレックス・ディノ、セイバー。出る!!」

メイリン『ガイア、発進どうぞ』

ステラ「ステラ・ルーシェ、ガイア。行くよ」

メイリン『ストライクノワール、発進どうぞ』

ナオト「ナオト・フジワラ、ストライクノワール。出るよ!!」

メイリン『デスティニー、発進どうぞ』

ハイネ「ハイネ・ヴェステンフルス、デスティニー。行くぜ!!」

メイリン『レジェンド、発進どうぞ』

レイ「レイ・ザ・バレル、レジェンド。発進する!!」

メイリン『デスティニーインパルス、発進どうぞ』

クレア「クレア・トワイライト、コアスプレンダー。行くよ!!」

メイリン『インパルス、発進どうぞ』

ルナマリア「ルナマリア・ホーク、コアスプレンダー。行くわよ!!」

シンのデスティニー。
アレックスのセイバー。
ステラのガイア。
ナオトのストライクノワール。
ハイネのデスティニー。
レイのレジェンド。
クレアのデスティニーインパルス。
ルナマリアのインパルス。
ミネルバのMS隊が出撃する。
今思えば、全員揃っての出撃は今回が初めてだ。

アレックス「まずはデストロイから潰す!!シン、クレア、ルナマリア!!ついて来い!!残りはハイネに従え!!」

レイ「了解!!」

ハイネ「OK!!じゃあステラ、レイ、ナオト。端から潰していくぞ!!俺が先陣を切る!!」

ナオト「はいはい。ステラ、私達は周りの敵機を墜とすんだよ!!」

ステラ「うん!!」

シン「終わらせるんだ!!この戦争を!!」

デストロイはMS形態に変形するとスーパースキュラとツォーンMk-2をセイバーに向けて放った。
アレックスはセイバーの新装備であるスクリーミングニンバスを展開し、ビームシールドを構える。
スクリーミングニンバスによってビームの威力は衰え、ビームシールドによって完全に無効化される。
デスティニーは光の翼を展開し、デストロイに突っ込む。

シン「こんなことを…こんなことをさせる奴等…ロゴス…許すもんかーーーっ!!!!」

パルマ・フィオキーナを起動させ、デストロイの頭部に接触させると頭部が爆散する。

ハイネ「やるじゃねえかシン!!こりゃ先輩として負けられないな!!」

シンのデスティニーの凄まじい機動力に舌を巻きながらハイネのデスティニーは光の翼を展開し、アロンダイトを構えて、大上段で切り下ろす。
デストロイは間を置いて爆散する。

シン「まず1機目!!」

ハイネ「MS隊!!開いた穴から突っ込め!!」

デストロイの撃墜を確認したハイネは他のMS隊に指示を出す。

アレックス「そこだ!!」

アムフォルタスのビームを調整し、巨大なビームソードを展開。
それを一気にデストロイに向けて振り下ろす。
左肩と背部のユニットを両断し、MA形態に変形する。
デストロイは損傷に構わずセイバーにビームを放つがハイパーデュートリオンエンジンによってかつてセイバーよりも機動力が上昇しているセイバーには掠りもしない。
MA形態のセイバーの機動力は直線的なものに限ればトップクラスだ。
セイバーのスクリーミングニンバス展開。
グリフォン2ビームブレイド、アムフォルタスのビームソードを展開し、デストロイに突撃する。
デストロイが陽電子リフレクターを展開するが…。

アレックス「うおおおおおお!!!!!!」

最高速を誇るセイバーのスピードと、ビームと同じ性質を持つ特殊な粒子を散布することで、敵にダメージを与える攻性の幕状に展開する防御フィールドの恩恵で体当たりだけでMSを落とすという暴挙を可能とする。
デストロイのコクピット部に風穴が空き、爆散する。

アレックス「これで2機目だ!!」

クレア「すっごい…。凄いよアレックス!!」

ナオト「てやああああ!!」

ストライクノワールが対艦刀のフラガラッハを構えて、突撃。
コクピットにフラガラッハを叩き込み、コクピットに穴が空いた。

クレア「これだけの馬鹿でかいMS…巨体を支えている足をやれば!!」

クレアは腕部のフラッシュエッジをデストロイの脚部に向けて投擲すると、デストロイの脚部を切り裂いた。

クレア「レイ!!」

レイ「任せておけ!!」

レイのレジェンドが脚部を失い倒れたデストロイのコクピットに空いた穴にビームライフル、突撃ビーム機動砲のフルバーストを直撃させる。
それを受けたデストロイは爆散する。

ナオト「よし、3機目撃墜完了!!」

アレックス「よし!!ルナマリア!!ソードに換装してエクスカリバーをガイアに!!クレアもエクスカリバーをレジェンドに渡すんだ!!」

クレア「うん!!」

ルナマリア「ミネルバ、ソードシルエットを!!」

デスティニーインパルスのエクスカリバーの片方をレジェンドに。
インパルスがソードシルエットに換装し、エクスカリバーをガイアに渡す。

ステラ「はああああ!!」

ガイアがエクスカリバーを振るい、デストロイの胴体を横一文字に切り付ける。

ルナマリア「これでえ!!」

インパルスがデストロイにフラッシュエッジを投擲し、デストロイに向けて急降下する。
エクスカリバーでデストロイを切り裂き、撃墜する。

ルナマリア「これで4機目よ!!」

レイはルナマリアの格闘の実力を再認識する。

レイ「やるなルナマリア!!大した物じゃないか!!」

クレア「射撃はド下手なのにね!!」

ルナマリア「うるさいわね!!射撃は下手でも私は赤なのよ!!」

クレアのからかいの言葉にルナマリアはムスッとなりながら言い返す。

シン「アレックス!ハイネ!レイ!あいつを!!あいつを討てば終わる!!この戦争が!!」

シンとハイネのデスティニー、レイのレジェンド、アレックスのセイバーが最後のデストロイに突っ込む。

2機のデスティニーとレジェンドがデストロイを切り裂き、とどめのセイバーの突撃を喰らわせる。
コクピット部に風穴が空き、最後のデストロイが爆散する。
ヘブンズベースのロゴスが白旗を上げたのは、デストロイが倒されてすぐの事だった。

シン「勝った……」

ナオト「ようやく終わったよ。この戦争が…」

敵の攻撃が沈黙し、ロゴスが完全に敗北したと通信でも告げられる。

アレックス「みんな、ミネルバに帰還するぞ」

全員【了解】

アレックス達はミネルバに帰還し、コックピットから降りると大勢のクルーから称えられる。

ヨウラン「やったな、これってさ、やっぱパイロット全員勲章ものだよな!!」

皆浮かれている。
当然だろう。
ロゴスを捕らえることに成功したと思っているのだ。
しかし彼らはジブリールが逃げ出していることなど知らない。

ナオト「アレックス!!」

アレックス「ナオト?」

いきなり抱き着いて来るナオトに驚きながらアレックスは彼女を受け止める。
周りからのからかいにアレックスは恥ずかしさ半分、嬉しさ半分の表情を浮かべていた。

レイ「ロゴスは討った…後は議長のプランの成功を祈るだけだ……。」

クレア「そうだね。レイも凄かったよ」

レイ「俺だけの力ではない。お前の援護があったからこそだ」

クレア「そ、そうかな?あ、ありがとう…」

照れながら笑うクレアにレイはうっすらと微笑んだ。

ヨウラン「おいおい、アレックスさんとナオトさん、シンとステラに続いて新しいバカップルの誕生だぞお!!」

クレア「なっ!?」

ヨウランのひやかしにクレアは赤面する。
気のせいかルナマリアとハイネからの視線も生暖かい。

クレア「ち、違うよ!!違うったら!!僕とレイはそんな関係じゃないんだから!!」

ヴィーノ「慌てて否定するところが怪しいな…」

クレア「違うーーーっ!!!!」

からかいの対象がアレックスとナオトからクレアに変わり、レイは顔を真っ赤にしながらヴィーノとヨウランを追いかけるクレアを見つめていた。
全員がこれで戦争は終わったと思っていた。








































ヘブンズベースでの戦闘が終わり、誰もが戦争は終わったと思っていたのだが…。

クレア「ええっ!?ジブリールがいない!?」

ナオト「いないって…そんな…」

レイ「基地が降伏する前に1人だけこっそりと逃げたらしい」

ステラ「逃げた…?」

レイ「他のロゴスのメンバーは全て見捨てて」

クレア「うわあ、ちっちゃい奴。そんなんでよく人の上に立てるよね。議長見習えっての」

ルナマリア「やっかいな事になったわね」

アレックス「やはりそう簡単には終わらないな…」

シン「そんなことない!!今度見つけたら絶対に俺が踏み潰してやる!!」

ハイネ「同意見だな。それにしてもどこに逃げ込んだんだか…」

アレックス「宇宙港のある所だろう…パナマか…?」

ナオト「どっちにしても、最終的には月、かな」

シン「月、か……」







































ヘブンズベースの処理が落ち着いた頃、シン達に勲章の授与式があった。
パイロット全員が叙勲され、最後に…。

「ヘブンズベース戦での功績を称え、シン・アスカにネビュラ勲章を授与するものとする。おめでとう。2つめだな。いや全く素晴らしい」

シン「ありがとうございます」

デュランダル「それからこれを、シン・アスカに」

議長がFAITHのバッジが入っているケースをシンに差し出す。

シン「これはFAITHの…議長……」

デュランダル「不服かね?」

シン「あ、いえそんな…そんなことはありません。けれど、本当に自分がもらってしまっていいものかと……」

デュランダル「これは我々が君の力を頼みとしている、ということの証だ。どうかそれを誇りとし、今この瞬間を裏切ることなく今後もその力を尽くして欲しいと思ってね」

シン「議長…分かりました。ベストを尽くします!!」

シンはフリーダム撃墜とヘブンズベースでの功績によってFAITHになった。

シン「じゃあ、お先に失礼します」

タリア「ええ、ご苦労様。FAITH就任、おめでとうシン」

シン「はい!!」

アレックス「艦長も言っていたが、FAITH就任おめでとうシン。」

ナオト「これからは本当の意味で対等だね」

シン「はい」

アレックスやナオトと並びながら歩き、シンの胸元でFAITHのバッジを煌めく。
シンは誇らしげにFAITHのバッジを見つめていた。
議長達も部屋から出てきた。
そこに、ザフトの兵士がやって来る。

「議長」

デュランダル「何だ?」

「ロード・ジブリールの所在が分かりました」

ナオト「え?」

シン達は議長達の会話に聞き耳を立てた。

「カーペンタリア情報部からの報告です」

デュランダル「カーペンタリアから?で、彼はどこに?」

「…オーブです」

シン「ええ!?」

ジブリールの所在が意外にもオーブであった。
それを聞いたシン達は驚愕するのであった。











































~if~

これはもし、ルナマリアとアーサーが自意識過剰だったならの話です。

「ヘブンズベース戦での功績を称え、シン・アスカにネビュラ勲章を授与するものとする。おめでとう。2つめだな。いや全く素晴らしい」

シン「ありがとうございます」

今回のヘブンズベース攻略に大活躍したシン。
かつてオーブの代表に罵声を浴びせていたあの問題児は今や名実共にザフトのエースとして成長しました。

デュランダル「それからこれを……」

アーサー「(キタキタキター!!)」

ルナマリア「(私がFAITHになるのね…)」

議長が取り出したのはフェイスのバッジ。
受賞されるのは誰なのか?
既にFAITHであるアレックス、ナオト、ハイネ、艦長を除き自らの授章を確信してビシッと表情を作るアーサー。
副官としてナイスリアクションを連発中の自分に違いない。
いやいや自分に違いないとルナマリア。
ミネルバの女性パイロットとして活躍する自分が授章すれば、きっと多くの女性パイロットたちの励みになるはず。
それならルナマリアの何倍も成果を上げているクレアの方に可能性がありそうだが。

デュランダル「シン・アスカに」

アーサー「ええっ!?」

ルナマリア「はあっ!?」

シン「これはFAITHの…議長……」

デュランダル「不服かね?」

シン「あ、いえそんな…そんなことはありません。けれど、本当に自分がもらってしまっていいものかと……」

デュランダル「これは我々が君の力を頼みとしている、ということの証だ。どうかそれを誇りとし、今この瞬間を裏切ることなく今後もその力を尽くして欲しいと思ってね」

シン「議長…分かりました。ベストを尽くします!!」

議長からフェイスのバッジを授与されるシン。
それを恨みがましい瞳で見つめるルナマリアとアーサー。
特にアーサーは“FAITHになってモテモテなるゾ☆計画”が水泡と帰してがっかり。

アーサー「(仕方ない。本当は私が授章する予定だったんだけど、優しさから部下に譲ったということにしておこう。)」

何様のつもりだよアンタ。 
 

 
後書き
デストロイがあっさりと撃墜されました。
次回はオーブ戦。
インフィニットジャスティスは誰に乗せようか…? 
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