魔法少女リリカルなのは 世界を渡りあるく者
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第一章 ジュエルシードを巡って 〜海鳴 P・T事件〜
第六話 白と黒の決戦、そして
前書き
海上での交戦は特に変わらないので飛ばします
というか蒼炎いたら一発終了なので、飛ばします。
俺たちがアースラに移ってからしばらくした時、海上でジュエルシードが活性化した事件が起きた
その数は7つ。それをなのははテスタロッサと協力して封印したのだった
その時俺はまだ完治していなかったため、アースラに居残りとなってしまっていた。
だが、まあジュエルシードは取られたわけで、どうしようかとなっているところ事件は進展した
「やっと完治か。もうあんな無茶はしないようにしよう」
身体の方は魔法で治せても、肝心のリンカーコアは治せなかったのだ
「そうしてくれると助かるな」
ドアが開き、入ってきたのはクロノ。実はこいつとも模擬戦をしていたりする
本人曰く、俺の技術を学びたいらしい。そのため、地上における近接戦闘対策と、前線指揮官のコツというかなんというかを教えている
地上戦は、言わずもがな俺が魔法を使わずに出来るから。前線指揮官は俺が昔やっていたことだから
まあ、クロノにはその資質があったわけで、近接戦闘もかなり上達したし、前線指揮官としてもやっていけるようになった
まあ、それはそれとしてだ
「どうしたクロノ。何かあったのか?」
通信ではなく直接来たとは、なにかあったのかもな
「ああ、別に通信でもよかったのだが、すこし集まってくれと言いに来たんだ」
「了解した」
恐らく進展があったのだろう。俺はクロノについて行った
今、俺はユーノ、アルフと共になのはとテスタロッサの戦いを見守っている
「なのは...」
「フェイト....」
「あいつらなら大丈夫だろうさ。問題は」
俺は空を見上げながら昨日の会話を思い出す
「なるほど、そのプレシアっていう奴が黒幕っていう認識で問題ないな」
「ああ。あいつがフェイトにやらせてるんだ」
あの時テスタロッサを守った使い魔、アルフに確認する
どうやらテスタロッサの母親であるプレシアが事件の黒幕らしい
為人を聞いていたがかなりの悪人みたいだ。でもなんかそうは思えないんだよな...なんだろう
「で、なのは。さっき言っていた考えとはなんだい?」
ユーノがなのはに質問する
「うん、それはね.....」
「ジュエルシードを全て賭けて戦う。そして全てを始める...か」
なのはが選んだのは、テスタロッサと真っ正面からぶつかることだった
お互いに譲れないものがある。ならばこれほど適したものは無いだろう
だが、問題はある。俺が思い出していたのは、あの後クロノに調べ物を頼み、オペレーター室に呼ばれた時のことだ
「君の言っていた通り、プレシアには壮絶な過去があったよ」
魔道事故、それによる娘の死
それだけを取ればそこまでの話ではなかった
「死んだのが認められず、反魂に挑んだのか」
「プロジェクトF.A.T.E。娘を蘇らせようとして行ったクローン実験をそれにより産み出されたのが」
「フェイト・テスタロッサ、というわけか。この話なのは達には?」
「話さないようにしようと思う」
「それがいい。言えば明日の戦いで全力を出せないだろうからな」
なのはは良くも悪くも相手を思うからな。恐らく思考の邪魔になるだろう
そして、ようやく分かった。なぜプレシアがフェイトを痛めつけるのかも
「そして、明日の戦いの時には君には現地に居てもらいたい」
「ん?なんでだ?俺が居てもやることないぞ?」
戦いには干渉しないと決めているからな。あれはあいつらのものだ
「そのプレシアが妨害してくる可能性がある。以前アースラが次元跳躍魔法を受けた。それと同じ魔法を今回も使ってくる可能性がある。だから」
「あいつらを守れってことか。了解した」
「そんなことが起こらないといいがな」
もしも、の可能性がある以上無視はできないな。そんな事を考えていたら戦いは終盤に差し掛かっていた
「設置型のバインド。それにあれは....」
きたか....
俺はあの"フォトンランサー・ファランクスシフト"の存在を昨日アルフから聞いていた。そしてなのはの"切り札"についても
「気張れよなのは。それが最初で最後のチャンスだ」
対処方法と反撃方法を昨日なのは、レイジングハート、俺、アルティメイタムで話し合った。それが決まれば....
テスタロッサの周りにあるスフィアから無数の砲弾が飛んでいく。なのはの周りが煙で見えなくなった。ユーノとアルフが目を見開き、なのはの心配をする。
だが、俺は見逃さなかった。なのはがカウンターをしかけていたことを。テスタロッサの
周りが桃色に光っていたのを
「スパーク、エンド」
テスタロッサがスフィアを束ね、槍のようなものを作り、なのはに投げる
それは着弾地点の周りにまで被害が及び、海が抉れた
「なのは!!」
ユーノが叫ぶ。だが、
「よくやったよ。なのは」
煙が晴れると、そこには所々バリアジャケットに損傷が見られるが、なのはが魔法陣の上に立っていた
レイジングハートがシューティングモードになり、なのはがディバインバスターを打とうと構える
テスタロッサはそれを止めようと動こうとするが、動けない
さっきの大技中にバインドを設置しておいたのだ
容赦無く砲撃を叩き込むなのは。それをテスタロッサはシールドで防ぐ
結果はテスタロッサが耐え切った。そう、これさえ耐え切れば終わりと思っているのだ
あちらは近接戦闘が武器のみでも行える。しかしこちらは魔法を併用しなければ勝てない。事実なのはの魔力量はバインドを残す力と少ししか残っていない
そう思っているのだろう。だが、それは間違いだ
テスタロッサの周り、いや先程空戦を行っていた場所、ディバインバスターが、ディバインシューターが、フォトンランサーが通った場所が輝き出す
そして、その光は一点に集う。上空に移動したなのはの元に
〈スターライトブレイカー〉
「使い切れずにばら撒いちゃった魔力を、もう一度自分の所に集めてつかう。みんなで考えた知恵と戦術、最後の切り札!」
"収束魔法"と呼ばれるそれは大気中にある魔力を集め、再び運用するというものだ
本来は使い切れなかった、即ち未使用のまま大気中にあるものを集めるのだが、なのはは違う
使用済みである魔力さえも再び集める、こんな芸当俺には出来ない
スターライトブレイカーはその性質上使用者の魔力が少ししか無くても、大気中に魔力があれば大威力砲撃を行える、本当の意味で"最後"の切り札なのだ
威力は大気中の魔力量による。今は最高の条件下だ。さあ、思いっきりぶちかましてやれ!
「受けて見て!これが私の全力全開!スターライト、ブレイカー!!!」
発射される、それはテスタロッサの元に向かう。多重にシールドを張るがあれ相手には分が悪い。直ぐに全てを壊し、テスタロッサを包み込んだ
「ふ、フェイトは大丈夫なのかい?」
「まあ、非殺傷設定だし。平気かと...」
まあ、心配したくなるよな。しかもちゃんと収束し切れてなくてもはや周囲の無差別殲滅になってるし
終わったら訓練だな
なのはが海に落ちたテスタロッサを救出すると、天候が悪くなった。しかし、雲からは僅かに魔力の感覚を感じられる。その時、通信が入ってきた
[蒼炎、プレシアの次元跳躍攻撃だ!みんなを頼む!]
クロノからだ。
「言われなくとも守るさ!」
元々セットアップはしてあったので、直ぐに二人の元へ向かう
「なのは、テスタロッサ!」
テスタロッサがなのはから離れてしまい、それをなのはが追いかける
これで、二人同時に守るのは出来なくなった。なのはは戦いの後だったからか速度が落ちている。あれでは間に合わない
「くそっ!なら元を切ってやる!」
〈ソードモード、スタンバイ。リミットリリース〉
俺はリミッターをSまで外し、着弾予想地点。即ちテスタロッサの上空に移動する
「あなたは!」
テスタロッサが俺の登場に驚いていた
「そこにいてくれよ!」
普段なら話をするが今は無理だ。雷を切る、どうするか
いや、切らなくていい、そのまま上に返せばいい!
恐らく唯の鏡花じゃだめだ
「明鏡止水」
心を落ち着けろ、失敗は許されない
俺は未来を視て、どのタイミングで来るかを把握しようとする
っ!きたか!
把握したと同時に、俺はアルティメイタムを右の腰につけ、構える
「鏡花....」
まだだ...........ここ!
「水月」
雷をそのまま跳ね返した
奥義・鏡花水月
鏡花の完全上位版とでも言うべきものだ
「フェイトちゃん!よかった...」
なのはも到着したところで、どうやら限界が来たらしくテスタロッサは気絶した
よって、アースラにテスタロッサごと転送。本人の承諾を得て、テスタロッサを逮捕し、ブリッジに連れて行った。
そこで報告されたのは
時の庭園に入ったプレシア捕獲部隊の全滅だった
後書き
奥義・鏡花水月は鏡花の対象を剣による攻撃だけでなく、全てに当てはめたような感じです
但し、隙が大きいのが難点です
明鏡止水はそのまんま、心構えの奥義です
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