とある英雄の学園生活
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第29話 メイド長シヴァのカレーライス
イングランドに転移した俺たちはアルト王に会いに行くとちょうど時間が空いていたみたいで直ぐに会うことが出来た。
アルト王に先ほどのクリスティーナとのやりとりを伝え、俺は姉姫たちにどういった教育したんだと説教した。
さらにシヴァの毒舌でアルト王を弱らせその後アリスに屋敷の当主であることの許可をもらった俺たちはすぐに学園都市に戻った。
屋敷に戻るり屋敷内に入ると誰もいなかった。
門番に聞くと、メイドや執事は、全員クリステーナの屋敷に引っ越したとのことだ。
ちなみに門番は今までどおりこの屋敷とあちらの屋敷と交代ごうたいで変わるのみたいだ。
南西の屋敷に入ると1階サロンでアリスとイフリートがチェスをして遊んでいた。
「はいチェックメイト」
「あああ、また……」
落胆するイフリート
どうやらイフリートは負けたみたいだ。
「次こそ……あら、おかえり」
「おかえりなさい」
イフリートがアリスと遊んでくれていたおかげでアリスは元気になったみたいだ。
しかし元気になったアリスにクリステーナとの話をするのは辛いな。
どう切り出そうか考えていると、
「お姉さまたちは、私と一緒に住むのが嫌だったんでしょ」
「……ああ」
ごまかしても仕方ない、ちゃんと言わないと
アリスのことを王女たちがどう思っているかなどを説明した。
「しかたないね、ここで一緒に住むことで仲良くなってもらえると私が勝手に思っていただけだし」
悲しいことを言うなよアリス……
「アリス、あの……」
「でもね、キラがいて、イフリートがいて、シヴァがいるから前に比べたら全然楽しいよ」
アリスが満面の笑顔で答える。
あれ目元から涙が出てきそうだ。
「とにかくこの屋敷には俺たち以外いないからなんとかしないとな」
門番を除けば俺たち4人しかこの屋敷にいない。
俺も少しは家事はできるがそれほど役にはたたんだろう。
イフリートとシヴァをメイドとして鍛えてくれたセリアの屋敷のメイド長の話によると
シヴァはメイドとして少しは役に立つみたいだが、
イフリートは……
シヴァ1人に負担をかけるわけにもいかんので早急に人を雇わないと。
「みなさん、食事ができました」
今日はシヴァが料理を用意してくれた。
今日の夕食はカレーライスとサラダだ。
「シヴァの作ってくれカレーライス美味しそう」
シヴァのカレーて確か……
「大丈夫です。お子様用の甘口カレーなので」
「ぶー私お子様じゃないよ」
頬を膨らまし怒るアリス、可愛いな~
ジトー
俺を憐れむようにみるイフリート
「なにかなイフリート?」
「別に……」
そう言って自分のカレーライスを一口食べるイフリート
気にせず俺も食べよう
普通に美味しい。
俺もカレーは甘口派なので十分だ。
あ、人参がハート型だ。
じゃがいもが星型。
可愛い演出をするな~
「美味しいよシヴァ」
「え……あ、はい」
俺の言葉にうれしかったのか頬を赤くしシヴァはカレーを食べ始めた。
「シヴァは料理のレパートリーはどれくらいあるんだ?」
コックか料理のできるメイドを雇うまでシヴァに作ってもらうしかないのでここはちゃんと聞いとかないとね。
「3種類」
指を3本立ててアピールするシヴァ。
その仕草がちょっと可愛いと思いつつ、
「3種類か、意外と少ないな」
カレー以外にあと2種類しか作れないとなると外食を増やすしかないか。
「ちなみにあとどんな料理が作れるんだ?」
「中辛と辛口」
「「「…………」」」
シヴァ以外が一瞬フリーズしましたよ。
え、なんて言ったのこのメイド魔人?
「すまない、聞き取れなかったみたいだからもう一度言ってくれないか?」
「中辛と辛口」
「「「…………」」」
ヤバイ、早急に料理ができるメイドかコックを雇わないと。
俺の知り合いとなると……ネイしかいないな。
忙しいと思うが明日ネイに相談しに行こう。
学園都市で一番偉いし、頼りになるし何とかしてくれるだろう。
あとセシリアの知り合いでメイド科の教員にも明日会いに行こう。
明日のことを考えながらシヴァが作ったカレーを3杯おかわりした俺だった。
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