ハイスクールD×D~進化する勇気~
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第八話
前書き
八話でございます。
俺たちは中心に描かれている映像を全員が集中して見つめる。
そして次の瞬間……魔獣達と悪魔達の戦いが映し出された。
「「「「「「「「「「「「「「「「「「っ!?」」」」」」」」」」」」」」」」」」
それを見た事情を知らない全員が驚く。
もちろん、ゼノヴィアやアーシア、イリナもだ。というかこの前あんな別れ方したのに行って帰って……忙しいな、イリナ。
まあ、そんなのはどうでもいいとして。
「まず今から七年前……世界を揺るがす前代未聞の大事件が勃発した」
サーゼクスさんが語り出した。
するとそれに反応するかのように映像が切り替わる。
それは……三つの球体が接近している場面だった。
「三界……すなわち人間界、冥界、天界がこの映像のように急接近し始めたのだよ……」
そしてそれを聞いてまた驚くこの事情を知らない皆。
「これが自然に起こったのか……それとも誰かが人為的に引き起こしたものなのか……それは今でも解明されていない。しかし七年前にこのような大事件が起こっていたのは事実だ」
「これに呼応してか、魔獣達が暴れてね。私たちはそれを食い止めるために精鋭達をかき集めた……もちろん種族は問わずね」
セラフォルーさんも説明していき……目の前の映像ではその時の映像が映されている。
ていうか……どうやって録画していたんだ?
「そしてそんな時に……彼は訪れたんだよ……」
そして映像には一人の子供……まあ、小さい頃の俺の姿が映った。
「あ、あれってイッセー君!?」
さすがはイリナ。いち早く気づいた。
「何っ!?それは本当か!?イリナ!」
ゼノヴィアが確認するようにイリナに聞く。
「うん、間違いないよ……私と最後に会った時から成長してるけどあの時の面影があるもん」
「そう、イリナさんの言う通り、あれは今から七年前のイッセー君です」
イリナの言うことが正解というようにミカエルさんがそれを肯定する。
「そう、そしてそれに異を唱える奴らが出てくるのにそんなに時間は掛からなかった……コカビエルはその筆頭さ」
アザゼルさんがそう言って、そしたら映像ではコカビエルが小さい俺に何やら言っている。
「そしてイッセー君はこう言った……『俺があんたらに勝てたら、認めてもらえるか?』……こう言ったんだ」
「そしてコカビエルはそれを承諾し……そしてコカビエルは前哨戦としてケルベロスを三体程従えて戦わせたんだが……それをイッセー君は君たちも知っている重力能力を駆使して倒したんだ」
そしてまた驚く一同。もう驚かなくてもいいんじゃないかなと俺は思う。
「そしてまあわかると思うが……コカビエルはイッセー君と戦って……負けた。それによって実力も備わっていると評価され、彼も参加する事になった」
「でも、それでも根本的な解決には至らなかった……世界がなくなるまであと数日といった所で……イッセー君はとんでもない事を言い出したの……それは押し出すこと」
「?押し出すとは……まさか世界を押し出して接近を抑えようとしたんですかっ!?」
セラフォルーさんの言った事に対してさすがはソーナ会長。すぐに気づいた。
「そう、イッセー君は世界の中心で全力で人間界を押し出そうとした……そして奇跡が起きたんだ……」
「いがみ合っていた真なる赤龍神帝グレートレッドと無限の龍神オーフィスがそれぞれグレートレッドが冥界を、オーフィスが天界を食い止め、一誠は人間界を支え、押し出したんだ」
それを聞いて今までで一番驚く一同。
「ちなみにイッセー君の参加した理由というのが「自身の住んでいる人間界が無くなるのが嫌だったから」というのが理由だよ……まあ、イッセー君は一番魔獣に襲われていた人々を助けていたのだがね……」
「まあ、それ以降こいつが本気を出した事は一切なかった……俺たちとしてもこいつの本気はもう見たくねぇからな」
「ああ、彼の本気は私たちを一瞬で屠れる程の力を備えていたのだからね」
そしてまた驚く一同。
もう、うざいな……一々驚くなよ。
「その時の姿は……まさしく「赤い龍」が見えたとさえ言われていたからね……イッセー君。もう、いいんじゃないかな?」
「はぁ……そうですね、アルビオンがいる以上、いつかはバレますし」
俺は立ち上がって……右手を高く掲げる。
すると右手の平に赤い何かが集まっていき、俺はそれを掴む。
「人魂モード……ドライグ!」
そして掴んだ手を開くと……そこには小さいドラゴンが乗っていた。あくまで霊的にだが。
そう、俺の能力とは……まあ、望んだ事なのだろうが漫画「シャーマンキング」のシャーマンの能力だ。
そしてその能力のおかげでこうやってドライグを霊的にだが具現化する事が出来るのだ。
「なっ!?何でお前がドライグをっ!?て、てめぇ俺の神器からドライグを抜き取りやがったな!!」
「違うよ。俺にもわからないけど気づいたらもう俺の中に宿っていた」
嘘はついてないもんな。
『相棒は俺の力を自分で作った特性の籠手に憑依させる事によって俺の力を行使出来るようになり……相棒は人間界を押し出す事に成功した』
「そして、俺はグレートレッドとオーフィスの仲違いを仲介して……見事オーフィスとグレートレッドは今現在仲良く次元の狭間を泳いでるよ」
俺は今現在の状況を伝える。
「それで、彼の力を恐れて我々は彼をどの勢力にも入れない事を約束した……まあ、僕ら自身から依頼してそれを彼に受けてもらう事もあったけどね」
「この前のコカビエル討伐戦がいい例ですね」
確かに。時々受けてたしな。
「とりあえずは……いつもと同じように和平だな。そして……ヴァーリ。今ここで言いたい事があるんじゃないか?」
そう言うと、ヴァーリは俺の所にまでやってくる。
「あの時助けてくれた事、本当に感謝してるの」
あの時ってのは世界終末の日の時の事だな。
「悪いな、俺自身は覚えてない」
「いいの。貴方は何千人という人を救った……私がその中の一人だったって事」
ヴァーリはそう言うと、胸に手を当てる。
「だから……本当に、ありがとう」
そう、笑顔で言った。
「……ああ、だったら素直に受け取るよ」
そう言った瞬間……世界が、止まった。
後書き
こんな感じですね。
ああ、文才が欲しい……!
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