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転生とらぶる

作者:青竹
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スーパーロボット大戦OG外伝
  0560話

「さて、これでデュミナスの手勢は既に無い筈だが……向こうはどう出る?」
「アクセルさん、確かにティスとラリアーはここで倒したけど、無人機のバルトールとかをまだ持ってるんじゃないかな?」
「そうですね、確かに敵を侮るのは危険です。そう考えると、ラウルの言葉にも一理あるかもしれません」
「バルトール、ですか。確かにその可能性は高いですね」

 エクサランス・ライトニングからラウル、ラージ、ミズホの声が聞こえて来る。
 だが、確かにそうだな。フラットフィッシュはともかく、バルトールやウェンディゴ辺りなら量産も容易いだろうし、まだ戦力として残ってる可能性はあるか。

「確かにそうだな。ここまで厄介な奴等なんだから、あまり見くびるのも危険だな。……そうそう、ラウル、フィオナ」
「ん? 何?」
「どうしたの、アクセルさん」

 そう返事をしてきた2人に、地上へと墜落して既に身動きが取れない状態のヒュポクリシスとテュガテールへとニーズヘッグの指を向ける。

「あの2機。……いや、正確にはラリアーとティスの2人だが、デュミナスの手で作られた一種のホムンクルスだってのは知ってるな?」
「ああ、それは知ってるけど……それがどうかしたのか?」
「デュミナスの手で作られた以上、何らかの仕掛けを施されている可能性もある。特にデスピニスは捕縛されてから不自然な感じに目を覚まさないしな。それを考えると、奴等が何らかの……」

 そこまで言った時だった。奥の院の北側。そこにデュミナスが突然姿を現す。

『全機、デュミナスに警戒して下さい!』

 レフィーナの指示がオープンチャンネルで響き渡る。
 幸いな事に、バルトールや量産型ウェンディゴの類は引き連れていない。デュミナス単独で姿を現していた。
 その様子を見ながら、いつでもグレイプニルの糸を発動出来るようにして様子を見守る。

「デュ、デュミナス様……」

 ヒュポクリシスから聞こえて来るラリアーの声。気絶していたとばかり思っていたのだが、あるいはデュミナスの登場で目を覚ましたのか。

「貴方達だけでは彼等を止められなかったようですね」
「す、すみません……」
「こちらの準備は全て整いました。ですが、目的を果たす前に規格外の存在を排除しなければなりません」

 そう告げ、どこか蟹を思わせるその機体を地面に崩れ落ちているヒュポクリシスとテュガテールへと向けるデュナミス。
 やはりそう来たか。ここまでは俺の予想通り。後はタイミングが全てだな。

「ティス、ラリアー。お前達2人が召される時が来ました」
「は、はい……」
「分かりました」
「召される!? どういう事だよ、一体!」

 その言葉を聞いたラウルの困惑した声がオープンチャンネルへと流れてくる。

「その2人は私が製造したテクニティ・パイデス。いわば私自身の一部。つまり、それを元に戻し……私の血肉となるのです」

 ラウルの声に答えるデュミナス。それを聞き、俺以外の者達は息を呑む。
 まぁ、ホムンクルスだというのはともかく、自分の血肉に戻る。つまりは吸収するなり食うなりすると聞かされてはそうなるのも無理はない。ただでさえ善良な者達が多いヒリュウ改やハガネでは。
 いや、スライムを使っている俺が言っても説得力は無いか。

「デュ、デュミナス様。あたいとラリアーはどうなるの?」
「私と同化し、その存在そのものが消滅します」
「や、やっぱり……」
「……」

 ティスにしてもラリアーにしても、デュミナスの言葉は予想外だったのか、その動きを止めている。そこに行動を急かすよう、さらにデュミナスの言葉が投げ掛けられる。

「何をしているのですか? お前達の命は私が生み出したものなのですから、それを私に返すのは当然でしょう。嫌とは言わせませんよ? 私はあなた達の創造主なのですから」
「はい……」

 まずはラリアーが頷き、ヒュポクリシスが青い光を、テュガテールが黄色の光を発し始め……ここだっ!

「そんな真似をさせると思ったか! グレイプニルの糸、発動!」

 俺の言葉と共にT-LINKシステムを通して念動力をグレイプニルの糸へと変換し、ヒュドラ6基の先端部から合計6本のグレイプニルの糸が射出される。
 あまりの光景に皆の動きが止まっていたその瞬間、この後の展開を知っていた俺だけが行動を起こす事が出来た。
 ヒュドラから放たれたグレイプニルの糸は、青と黄の光に包まれていたヒュポクリシスとテュガテールをコックピット諸共に雁字搦めにして縛り付け、同時にT-LINKシステムを通してツイン・ドライブをブースト。デュミナスから距離を取る。

「何をするのですか。その子達は私が創造した存在。所有権は私にあります。さっさと渡しなさい」

 蟹のようなその姿のまま空中に浮かび、ニーズヘッグを追ってくるデュミナス。

「馬鹿がっ! 敵がパワーアップするのを黙って見ている訳がないだろう。シャドウミラー各機、デュミナスを狙い撃て!」

 シャドウミラーの各機は何の躊躇もなく俺の命令に従う。レモンのヴァイスセイヴァーがO.O.ライフルを、コーネリアのラピエサージュがO.O.ランチャーを、マリューのシロガネが連装衝撃砲を、スレイのエルアインスがツイン・ビームカノンを、オウカのヒュッケバインMk-ⅡがGインパクト・キャノンを、イザークのヒュッケバインMK-Ⅲがグラビトン・ライフルを、ムウのアシュセイヴァーがハルバート・ランチャーを、ムラタのトリニティゲインがゼネラルブラスターを、エキドナのヴァイサーガが地斬疾空刀を放つ。
 また、量産型Wの乗っている機体もまた同様に最大火力の武器を撃っていた。
 自分のパワーアップの為に俺を追っている現在のデュミナスにそれを回避する術はなく、その殆どの攻撃が蟹のような身体に命中してはダメージを積み重ねていく。

「待ちなさい、待ちなさい、待ちなさい」

 デュミナスのその壊れたラジオのような感じの声を無視し、ツイン・ドライブの出力を調整しつつ奥の院を飛び回る。
 何しろ、こちらが一方的に攻撃出来ている状況だ。あまりに速度を出し過ぎてデュミナスを振り切ってしまうと、ラリアーとティスの吸収を諦めて現状のままで戦闘を挑んでくる可能性も高いし、かと言ってデュミナスに追いつかれる程に速度を落とせばこの2人が吸収されてしまう。その為、デュミナスが追いつきそうで追いつけないというこの速度を維持するのが現在の俺にとっては最優先課題となっていた。
 同時に。

「食らえっ!」

 後方を向いているヒュドラから18門のビームが放たれ、ニーズヘッグを追って来ているデュミナスへと次々に着弾してダメージを確実に重ねる。

『……はっ! 全機、デュミナスに対して攻撃開始だ!』

 テツヤもようやく我に返ったのか、そう命令を出す。同時に、ヒリュウ改やハガネの部隊からも攻撃が放たれ、デュミナスのダメージは加速度的に増えていく。
 だが、それでも必死にニーズヘッグを……と言うよりは、ラリアーとティスの2人を追いかけてくるデュミナス。シャドウミラーやヒリュウ改、ハガネの機体達に延々と長距離から攻撃をされ続けているというのに、諦める様子は全く無い。……いや、そう言う風に飛行速度を調整している俺が言うのもなんだけどな。
 そんな状態が20分程も続いただろうか。ついにデュミナスもその限界を超え……

「そんな、そんな……ダークブレイン様……私は、こんな所で存在を否定される訳には……創造主に、私は……私は……」

 その言葉と共にデュミナスの身体が輝き、次の瞬間には奥の院からデュミナスの姿は消えていた。

「馬鹿なっ!? ダークブレインだと!?」

 ロアの声がオープンチャンネルに響き渡る。

「このソーディアンが……ダークブレインの作った物だというのか?」
「おい、ロア。ダークブレインって事は、お前ソーディアンを知ってたのかよ?」
「いや、私もこのソーディアンは初めて見る。恐らく、私との戦いの後に作られた物なのだろう」
「2人共、取りあえず話はその辺にしろ。今はデュミナスを追うぞ。転移した時の奴の言葉から考えて……嫌な予感しかしないがな」
「あらあら、キョウスケが嫌な予感とか言うと洒落にならないわよ」

 キョウスケの言葉にエクセレンが突っ込み、他の皆もまた同様だとばかりに頷いている。

『とにかくデュミナスを追います。各機は母艦に戻って修理と補給をして下さい』

 レフィーナの指示に従い、それぞれが自分の艦へと戻る中で俺はヒリュウ改へと通信を繋ぐ。

「レフィーナ艦長、ちょっといいか?」
『はい、何でしょうか?』
「悪いが、この2機……というよりも、2人をそっちで引き取って貰えないか?」
『何故私の艦に? シロガネでも良いのでは?』
「いや、知っての通りシロガネは乗組員の殆どが量産型Wだ。そうなると、臨機応変に対応出来ないんでな。特にデュミナスが何らかの手段を使って取り戻しに来る可能性がある以上は、何が起きても臨機応変に対応出来る人間が多いハガネかヒリュウ改が望ましい」

 実際、原作ではあの蟹のような状態のデュミナスがラリアーとティスを吸収する事によってラスボス……とまではいかないが中ボス程度にはパワーアップするからな。可能性は低いにしても、一発逆転を狙って……という可能性も無くはない。

『……ショーン副長、どう思います?』
『そうですな、個人的には軍艦である本艦に敵対する勢力の者を乗せたくはないのですが……』
「ショーン副長! いざという時には俺が責任を取りますから、お願いします!」
「ちょっ、ラウル! あーっ、もう。分かったわよ。ショーン副長。あたしもラウルと一緒に責任を取るのでお願いします!」

 ラウルが俺の意見に賛成し、フィオナがそんなラウルに引っ張られるようにして賛成を口にする。

「提案した俺が言うのも何だが、何だってお前達がこの2人を心配するんだ? そもそもこいつらは時流エンジン……つまり、俺のグロウセイヴァーやニーズヘッグ。それにエクサランスをしつこく狙ってきた奴等だぞ? もう2度と会いたくないというのならともかくとして……」
「うん、確かにアクセルさんの言う通りだと思うよ。けどさ、浅草でデスピニスって子に会ってそんなに悪い奴じゃないって思ったんだ。そしたら、その仲間の2人だけを見捨てるような真似はちょっと出来なくて」
「まぁ、あたしはラウルと違ってそのデスピニスって子に関してはテスラ研で会った事しか無いから何とも言えないけど……でも、ラウルがそう言うって事はきっといい子なんでしょうし」
「……正直、僕はあまり賛成出来ませんが……でも、ラウルとフィオナが決めたのならしょうがないですね。この2人は色々と頑固ですから」
「私はラウルさんの思う通りにすればいいと思います」

 最も反対する可能性の高かったラージが賛成した事により、済し崩しにエクサランスチームに関してはラリアーとティスを保護するのに賛成という事になるのだった。

「って事なんだが……そっちで引き取ってもらえるのか?」
『……そうですね。ハガネの方に避難させると後で色々と問題が起きそうですし』

 言うまでも無く、ケネスの事だろう。ハガネの直属の上官がケネスである以上、この騒動が終わった後でハガネにデュミナスの仲間が乗っていると知られたら、どうなるかは想像するのは難しくない。良くて捕虜。悪ければ拷問なりなんなりしてデュミナスに関しての情報を搾り取られるだろう。
 ベストなのはクロガネにでも収容しておく事なのだろうが、あいにくここにクロガネはいない。レフィーナに言った、デュミナスが取り戻しに来る可能性を考えると、やっぱりヒリュウ改に引き取ってもらうのが正しいだろう。

「ありがとうございます!」

 ラウルの感謝の声が聞こえて来る。
 この辺、一直線だよな。そんな風に思いながらラウルが映し出されているモニタを見ていると、ふと同じようにラウルを眺めていたフィオナと目が合う。
 そして、お互いが同じような事を思っていたのを知り、共に苦笑を浮かべるのだった。

「さて、じゃあこの2機は渡すから後は頼んだぞ」
「はい。後は俺達に任せて下さい」

 そう言い、グレイプニルの糸で絡め取られていたヒュポクリシスとテュガテールを受け取るエクサランス・ライトニングとエクサランス・エターナル。
 ……ただし元々半壊に近い状態だったのに加えて、グレイプニルの糸で雁字搦めにしながらニーズヘッグの推力でデュナミスを連れ回すようにして奥の院を飛び回った影響なのだろう。そのグレイプニルの糸を解除した途端、残っていた機体の部品の殆どが地上へと落ちていき、残っているのは2機共コックピットブロック周辺のみとなっていた。
 どうやら機体が既に限界を向かえていたのだが、それをグレイプニルの糸で纏めていた状態だったらしい。

「うわぁ……本当にギリギリでしたね、アクセルさん」

 フィオナの唖然としたような声に苦笑を浮かべつつ頷く。

「とにかくヒリュウ改に行け。俺もシロガネに戻るからな」
「あ、はい。分かりました。今回の件が解決するまで後少しですから、あたしも頑張ります」

 笑みを浮かべてそう告げ、エクサランス・エターナルはエクサランス・ライトニングと共にヒリュウ改へと戻っていくのだった。
 ……ヒュポクリシスとテュガテールに関しては若干惜しいが、連邦軍に……正確にはケネス辺りに無駄なデータを与えるよりはいいか。ミツコ辺りから色々と言われそうな気もするが。
 そんな風に思いつつ、シロガネへと向かうのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:595
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???

撃墜数:506 
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