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八条学園怪異譚

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最終話 最後の宴会その十

 そしてだ、その日常をだというのだ。
「これからもね」
「宜しくお願いします」
「明日からも」
 愛実と聖花も笑顔で応える、そのうえですき焼きと酒を楽しみお祝いの宴を楽しむのだった。そのうえでこれからの学園生活、人生も楽しもうというのだった。
 その中でだ、博士も二人に言ってきた。
「人生は長いぞ。一つのことが終わってもな」
「まだ続くんですね」
「そうですよね」
「二人共部活もあるじゃろ」
「はい、かるた部に入ってます」
「愛実ちゃんと一緒に楽しんでいます」
 二人もその通りだと応える。
「大会のこともありますし」
「私達二人共選手に選ばれたんですよ」
「ならそちらも頑張ることじゃ」
 博士は遂に泉を見つけだした二人にそちらのことも話した。
「学校の勉強のこともある、お店のこともな」
「どれもですね」
「頑張っていこうっていうんですね」
「そういうことじゃ。長い人生で楽しむべきことは多い」
 先に挙げられた様々なことがだというのだ。
「よいな、ではな」
「はい、泉を見付けてもですね」
「まだまだやることは多いですよね」
「恋愛も何でもよ。楽しみなさいね」
 ここでまたこう言う茉莉也だった、糸蒟蒻と酒を一緒に楽しんでいる。
「いいわね」
「一つのことが終わってもそれで終わりじゃない」
 今度は牧村が言って来た。とはいっても彼は酒は飲まず表情もにこりとしていない。
「明日からまただ」
「はい、色々と楽しんでいきます」
「そうします」
「私達もずっといますから」
「これからも宜しくね」
 ここでろく子の首と口裂け女の顔も出て来た。ろく子はその首を伸ばしてきており口裂け女は花子さんやテケテケと一緒に二人のところまで来たのだ。
「この学園にずっといますので」
「楽しくやっていこうね」
「当然私もいる」
 日下部も来た、幽霊である彼も。
「これからもな」
「はい、お願いします」
「宜しく」
「ではな。あらためてな」
 博士が酒が入った自分杯を掲げた、それに二人も茉莉也も牧村も続き。
 場にいる妖怪達、この学園の中にいる全ての妖怪達も掲げ幽霊達も飲まないが掲げてだった。
 博士の声に合わせて乾杯をした、そうして愛実と聖花が泉を見付けだしたことを祝いこれからも楽しい友人同士として付き合っていくことを約束したのだった。


最終話   完


八条学園怪異譚   完


                        2013・12・17 
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