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テイルズオブエクシリア〜転生者はイレギュラー〜

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第2話 研究所

〜レオンSIDE〜


俺とミラはイル・ファン上空に到着するとミラが手を上げるとともにイル・ファンの街灯が消えた。


それを確認したら俺とミラはイル・ファンの水面に降り立った。


シュタ!


水面にはウンディーネの力で水面に立てるようにした。


「感知したのは、この先?」


「ああ。ミラ、気をつけろよ。黒匣(ジン)があるからな。今までとは比べ物にならないくらい強力なものかもしれない。警戒を怠るなよ」


俺がそういうとミラはほほ笑んだ。


「私を誰だと思っている?精霊の主『マクスウェル』だぞ?」


「ならいいがな」


そういい、俺とミラは水面を歩き始めた。






少し進み、鉄棒が道をふさいでいるところを発見した。


ミラは手を上げて、火の精霊術で壊そうとするが、


「待った。ここで精霊術を使ったら街の人間に気づかれるぞ?俺がやる」


俺はミラの前に立ち、剣を構え、そして…


「斬!」


シャキンシャキン!


剣を振うと共に斬撃を鉄棒に向かって放った。放たれた斬撃は鉄棒の全てを斬り裂いた。


それを見ていると、


「うわっと!」


後ろから声が聞こえ、振り向いてみるとそこには……主人公の1人であるジュード・マティスが水面に立っていた。





〜レオンSIDE OUT〜







〜ジュードSIDE〜


僕はハウス教授を迎えに来たけど、研究所にはもういないと言われたけど……何か不に落ちない点があって考えているといきなり、街の街灯が消えたけど、すぐに明かりがついた。


どうしたんだろう?って思っていたら水面を歩く一組の男女がいた。僕はその2人が気になってあるいていくのを見ていると、強風が吹いて、ハウス教授に書いてもらった単位表が飛ばされてしまった。


その単位表が水面に落ちた。


水に濡れず、水面に浮かんでいるのを僕は取り、2人のことが気になってその後を追っていった。


そしたら、後ろから道がなくなっていた。


「うわっと!」


僕は思わず声を上げてしまい、その声に2人は気づき、僕を見た。


「あ、あの…」


僕は何か話さなくちゃと思い、声を掛けると、


女性は指を唇にあてていう。


「危害は加えない。静かにしていれば、な」


そういい、男の人と歩き始めた彼女に思わず言った。


「その先は研究所だよね……?君達は一体……?」


僕がそういっていると、彼女は手を上げると、僕の横に水の大精霊……ウンディーネが現れた。


「えっ!?」


水の大精霊であるウンディーネは僕の周りに水の膜を作り、僕は呼吸できなくなった。


く、苦しい!



〜ジュードSIDE OUT〜





〜レオンSIDE〜


ジュードもアホだな。黙っていればよかったのに


「ぐっ? ごほ!」


息ができずに苦しんでいるな。


「静かにしてほしいと頼んだつもりだっだのだけど……」


「ミラ、彼が何か言っているぞ」


「?」


ミラは俺の言葉を聞き、ジュードを見る。


「ん? 静かにするか?」


ジュードは首を振り、わかったっと言っている。


ミラは水の膜を解除させると、ジュードは解放された。が、


「ゴホ! ゴホ!」


水の中で息ができなかったので咳き込んでいた。


「咳は……ま、大目にみよう。君は、そこで何をしていた?」


「君、正直に話した方がいいぞ?この人、変な返答したら大変な目に遭うぜ」


俺がそういうと、ジュードは怯えたが、言った。


「…………しゃべっても?」


そういうとミラは小さく頷いた。


「僕は、その、ただ落し物を拾おうとして……」


そういいながら、単位表を出して見せようとするジュードを無視し、俺とミラは歩き始めた。


「何するつもり?すぐに警備員が来るよ」


ミラはそんなことを聞きながらもいう。


「なので急いでいる。君は早く帰るといい」


「そうそう。こんなところにいるのを見つかったら不審者として間違えられるよ?」


そういい、俺とミラは研究所の排水路の中へ。









中にはいった俺達は歩きながら話している。


「ああ、周辺の微精霊たちも気配がばったりだ」


「そうだな。しかも、それと同時に感じた異常な力が精霊達を吸収しているであろう源がここにあるんだろうな」


「何故人は世界を破滅に向かわせるような力を求めるのか。黒匣(ジン)が無くとも生きていけるというのに……」


ミラがそういうが、


「力があるものはより力を求める。弱きものも同じだ。力を求め、自身を強者にしたいんだろう。一回その力に魅入られればその力を手放すことができなくなる。人間と言うのはそういうものだ」


と俺が言う。


「しかし、レオン。お前は違うだろ?お前の力は数年間の旅で鍛え上げたものだ。人間であるのに四大と戦って勝つなど……お前ぐらいなものだろうな」


「だろうな。………さて、こんなことをする奴らはやはり…」


ミラが頷く。


「ああ、やつらの仕業だな」


ミラは四大達と話しながら言う。


「私の勘だ。十分だろう?誰でもない、マクスウェルの勘だ」


ミラ、お前の勘は凄すぎる気がするけどな。


「さて、ミラ。四大達よ。おしゃべりはここまでだ。さっさと行こう」


「そうだな。黒匣(ジン)を探すぞ」


俺とミラは歩き始めた。









奥に進んでいくと兵士に出会った。


「貴様ら、何をしている?」


「何故ここにいるんだ!」


2人の兵士は武器を構える。


「大声を出すな。騒ぐなら容赦しない」


「そうそう。騒いだら首と胴体が別れるぜ?」


「不審者どもめ!拘束する!!」


「拘束させてもらうぞ!」


兵士2人はそういいながら、俺とミラに突っ込んでくる。が、


「寝ていろ」


「そんな攻撃が効くか」


俺の斬撃、ミラのイフリートが兵士達を吹き飛ばし、気絶させた。


「静かにしていれば危害を加えなかったのだがな」


「挑んでくるなら仕方ねえよな」


そういい、俺とミラはその場を後にして、奥へ進んでいった。






そして、奥に進んでいくと梯子を見つけ、ミラは先に登ろうとするが、


「チョイ待ち」


「何だ?」


「俺が先に上る」


「何故だ」


「お前……自分が今、人間の姿でしかも、女性の姿をしているんだ。それに、スカートなんだから少しは気にしろよ」


「???」


ミラは俺が何を言っているのかが分かっていないが、仕方ないか。ミラには女性らしさというのがないからな。


「じゃあ、お先に」


そういい、俺は先に梯子を登って行った。










梯子の先には研究所が広がっていた。


ミラも上ってきて言う。


「随分と、大がかりな施設だが、一部屋ずつ探せば必ず見つかる」


「ああ、慎重に且急速に探そう」


一部屋ずつ確認することに。











一部屋ずつ探していき、ロックされている以外の部屋は上の部屋が最後だった。


「ここだな」


「ああ」


部屋の前に立つと、部屋の中から大きな物音がした。


俺とミラは顔を見あい、部屋の中に入っていった。








部屋に入ると座り込んでいるジュードと赤い服の子……アグリアがいた。


「な〜に……落ち着いてんだよ!」


アグリアはそういいながら、入口にいる俺たちに気づき、ジュードも気づいた。


「あの男女(ひとたち)……」


「アハ〜。そっか、侵入者ってあんたたちの方か」


アグリアは剣と杖が合体した武器を構えながら言う。


「つまんないんだ、この子。だから、あんた達から殺したげる」


アグリアは精霊術を唱え始めた。


「逃げて!」


ジュードはそう、俺たちに言うが、


シュドォン!


アグリアよりも遥かに早く精霊術をミラが使い、精霊術はアグリアの顔に直撃し、吹き飛ばす。


俺とミラはガラスケースの中に入っている人を見る。


「その顔、ぐちゃぐちゃにしてやる!」


「それは困る」


ミラは剣を抜く。


「(レオンが綺麗だなと言ってくれたのだ。何故か判らないが嬉しかったのでな。だからかわからないが、顔に傷をつけたくない)」


俺も剣を抜く。


ジュードもそれを見て、拳を構える。


しかし、戦闘はすぐに終わることになった。


ミラはウンディーネを召喚し、大量の水をアグリアに飛ばし、その合間に俺が剣でアグリアの武器を吹き飛ばし、防ぐ手立てがなくなったアグリアは水をモロに喰らった。


【ウオォォォォ!!!】


「こ、これってイフリート?」


「そう、火を司る大精霊だ」


「よ、四大精霊を召喚するなって」








ドシュン!


攻撃を喰らい、アグリアは気絶した。


「す、すごい……」


ジュードはミラと俺を見る。俺達は剣を鞘に納める。


「帰れといったろう。まさか、ここが君の家というわけか?」


ミラは研究室を見ながら言う。


「ううん。違う……。……ごめんなさい」


ジュードが謝る中、ミラは歩き出す。


「あ、あの……」


「これが黒匣(ジン)の影響……?」


ガラスケースの中の人達を見てそう、呟くミラ。


「おそらくな」


俺もケースに近づき、そういう。


「黒匣(ジン)……?」


ジュードは聞こえた言葉を不思議に思いながら繰り返す。


「微精霊たちが消えたのと関係している?」


そう、四大と話すミラの言葉をてっきり自分に聞いているものだと思ったジュードが言う。


「え、わからない……精霊が消えて……?」


それを見いたミラが後ろを振り向き、言う。


「君は早く去るといい。次は助かるという保証はないのだから」


ミラがおういうと、ジュードは空になっているケースに中を見る。


それをよそにミラはアグリアの近くに落ちていたキーを手に取る。


「黒匣(ジン)は……どこか別の場所か」


「ああ、おそらくそのカードキーはさっきの入れなかった場所で使えるだろうな。おそらくそこだな」


俺は先ほどの開かなかった部屋のことをいうと、ミラはカードキーを仕舞った。


そして、その部屋に向かうためにドアへ向かって歩くと、


「ね、ねえ、待って」


ジュードが俺達を呼びとめた。


「……あてがないんだ。教授が一緒なら、ここから出られたかもしれないけど。僕も行っていい?」


そう、ジュードが言うのを聞いて俺とミラはお互いに顔を見あう。


「ふふっ、なるほど、確かに。それなら次も助かるだろう。君は面白いな」


「ああ、ってか。そういう時はもっとはっきりいいなよ」


それを聞いて、ジュードは俺達に手をさしのばした。


「ジュード・マティス。それが僕の名前。君達は?」


「私はミラ。ミラ・マクスウェルだ」


「んで、俺はレオン・ストライフ」


俺達は交互に握手をした。
 
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