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SAO二次創作者と、二次主人公ズの、やりたい放題桃太郎

作者:鳩麦
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第二章 鬼ヶ島

さて、メンバーは小舟で海を越え、ついに鬼ヶ島へと到着します。鬼ヶ島は思っていたより大きいうえに意外に自然が多く、人の住んでいる形跡がありますね

りん「意外と普通だな」
りくや「ですね。てか無人島って様子でも無いな」
りんの言葉に、りくやが続けて言います。

まさき「人の気配もあるな……。少し偵察を行う必要がありそうだ」
浜辺から少し離れた場所に、小屋がありました。どうにも小さな小屋です。
其れを見ながら、りょうが眉をひそめて言いました。


りょう「あれが鬼小屋か?」
りん「……違うと思うが?」
まさき「確かに、規模が小さすぎるな。……だが、情報収集も兼ねて調査してみる価値はあるんじゃないか?」
りょう「ふーむ……たのもー」
ゴンゴンッとりょうは扉を叩きますが、へんじがありません。
しかし中からは間違いなく人の気配がします。

りょう「留守……じゃねーよなぁ?」
まさき「……回りこんで同時に突入したらどうだ?」
小声

りょう「突入か……んじゃ俺横から壁破るわ
りん「壁を切り刻めば良くないか?」
りくや「え、ちょっと」
いきなりの発言にりくやが止めに入りかけますが、全く二人は聞く耳を持ちません。

りょう「あー。成程」
りん「じゃあ、行くぞ。せーのッ」
鋼糸

りくや「えぇぇ!!?」
では二人は鋼糸で一気に壁を……

??「や、やめてください!」
家から泣きそうなこえで女性が飛び出してきました

りょう「お、鬼さんご登場?」
言いながら堰月刀を構えた先で、飛び出した女性……と言うか少女は腰が抜けたようにぺたんと座り込みます。
黒く肩まで伸びた髪が綺麗な少女です。

?「お、お願いします!どうか、私達から家まで奪わないで……お願……」

?「あ……」
りょう「あ」
家が崩れます

まさき「……」
りくや「あ、ちょっ、あっ、あぁぁ!!?」
りん「……で、何者?」
??「お家……みんなの……お家が……」
……静かに少女は泣き出します。

りょう「ちょっ、おいりん、お前のせいな」
りん「黙れリーダー。確かに早まったのは認めるが、許可したのはお前だぞ?」
りょう「そりゃ認めるが提案者はお前だろうが……」
りん「そもそもこんな紛らわしいところに家を建てるのが悪い。俺達の目的は鬼の駆逐だろう?油断していて不意打ちされたらどうするつもりだ?」
りくや「…………」
二人の男がなにやら罪のなすりつけ合いをしています。見苦しいなぁ……とうっすらりくやは思いましたが、黙って居ました。

まさき「まあ待て。りん、お前も今言ったように、俺たちの仕事は鬼の討伐だ。ここで言い争うことじゃない」
りん「別に言い争いをしてるわけじゃないんだがな?」
いずれにしても此処で話しこんでいては埒が明かない為、二人ははなしこむのをやめました。とは言え……

?「うあぁぁぁぁぁぁ……!」
少女は一向に泣き止みません。ので……

りょう「ああ!悪かった!その、この島に鬼が居るって聞いてだな、つい……!」
?「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁん……!」
りょう「おいお前らなんとかしろぉ!」
女性の涙に弱いらしいりょうが回りにHELPを掛けましたが、メンバーは……

リン「……子守は苦手でな」
りくや「って言ったってどうしろって……」
まさき「女性の扱いには慣れてない」
ダメだこいつ等。

……と、さすがにバツが悪くなったらしいりんが進み出て頭を下げました。

リン「すまなかった。やむを得ない事情があったとはいえ家を切り刻んだことは謝る」
りょう「立て直すから!メンバー全員で立て直すからなんとか……!」
それに乗じるようにりょうも何気に必死になって謝ります。
ですが少女の耳にはそれすら届いて居ないらしく、それどころか……

?「うぅ……ごめんなさいお詩乃ちゃん……姉さんは家すら守れませんでした……」
そう言いながら、ふらふらと海の方へ歩き出しました。

りょう「スタァァァァァァァップ!!!!!(STOP)」
りくや「ちょっとまってぇぇぇ!!?」
りょうとりくやが必死になって引き留め、その間にりんはどうしたものかと思案した所で……

りん「よし、リーダーが子守をしてる間に家でも作るか?」
まさき「確かに、そのほうが早く終わりそうだな」
りん「設計は任せる」
さて、そんなこんなでりん まさき りくや の三人がお詫びに家を作っている間に、りょうは少女の相手をする羽目になりました。

りょう「えーと、それで、先ずはすまなんだ。おれはりょうだ。あんた名前は?何でこんなとこに?」
?「はい……ぐすっ……私は、お幸と言います。この島は、昔からご領主さまから私達の家が管理を任せられている島で、ずっと前から、この島にすんでいます。」
と、その言い方にりょうは少し違和感を覚えます。こんな大きな島に……

りょう「あんた一人でか?」
お幸「いえ。少数の住人と、あと、私には後三人の姉妹がいます」
りょう「三人もか?」
お幸「はい。次女のお詩乃ちゃんと、双子のゆかちゃん、えみちゃんです」
りょう「はぁ……で、その四人で暮らしてんのな」
お幸「はい。あの……お家で……」
そこまで言うと、家が細切れになった事を思い出したらしく、お幸はまた涙目になり……

りょう「だぁぁ!分かった!泣くな!頼むから泣くな!で、けど他の姉妹はどうした?お出掛けか?」
お幸「いえ……みんなは……皆さんが、鬼と呼ばれる人たちに攫われてしまいました……」
りょう「はぁ?」
どうやら人間を指しているらしいその言葉に、りょうは首をかしげます。

りょう「鬼と呼ばれる人たちってなぁ……」
お幸「皆さんが鬼と呼んでいるのは、この島の裏に居るとても大きな規模の海賊団の方々なんです。本来は私達がここを拠点にされる前にあのような方達は追い出さねばならないのですが、突然押し入ってきたあの人たちに、多勢に無勢で……あっと言う間に妹達三人を人質にされたばかりか、私は異常はないと領主さまに報告する事を強要されてしまいました……」
りょう「…………」
お幸「おまけに海賊さん達の後ろには被虐的な方だという武家のどなたかが居ると言う話で……もう、どうすれば良いか……」
言いながら、お幸は俯きます。と、不意にりょうはその足元が濡れている事に気が付きました。家が壊された事によってなのか、それとも今辛い話をしているからなのかはわかりません。しかし……
パンっと膝を叩いて、りょうは立ち上がります。

りょう「成程。話は分かった……そいじゃいっちょあんたの妹さん助けて、馬鹿共潰してくるわ」
お幸「え?」
りょう「なに。ちょっくら行って、帰ってくるだけだ。あんた此処で待ってな」
ぎょっとしたように、お幸は眼を見開き……即座に大きな声を上げました。

お幸「ま、待って下さい!そんな、だって……相手は本当に沢山居て……」
りょう「ん?妹さん助けてーんだろ?」
お幸「そ、それは……でも、私の勝手な都合であなたを……」
どうやら相当な規模の海賊団なのでしょう。りょうを止めるお幸の顔は必死その物です。しかし……そんな彼女に、りょうはニヤリと笑いました。

りょう「はっ。じゃあ俺も勝手にやるさ。言ったろ?鬼退治にこの鬼ヶ島に来たんだよ俺たちゃ」
お幸「え……」
りょう「鬼は人間……ねぇ。上等上等。話聞くにずいぶんいるみてーじゃねえか性根の腐った子鬼がわらわら。百匹だろうが千匹だろうが、退治してお姫さん方連れ戻してやるよ」
手に持った冷裂と言う名の青龍偃月刀を肩に担いで、りょうは言いました。

さ「…………」
ボフッ。

りょう「さて、そろそろ戻るか?ん?どした」
お幸「い、いえ!なにも……あの……」
りょう「ん?」
何故か顔を真っ赤にして俯いたお幸は、もごもごと何かを言っており、リョウが首を傾げると、蚊の鳴くような声で言いました。

お幸「……ありがとうございます……」
りょう「はは。礼はいらん。勝手にやることだからな。ま、家の件とどっこいどっこいで……ってなんじゃありゃ」
言いながらりょうとお幸が家の有った場所に戻ると……其処には屋敷が有りました

さ「…………」←目が点
唖然としている二人の前に、メンバーが歩いてきます。

りん「リーダーの話の時間ではこれくらいしか作れなかった。もっと時間があればデス・スターを作れたんだが……」
りょう「あぁ。うん、いや、これで良いだろ。な?」
お幸「へっ!?あ、はいっ!」
りくや「なんか資材多いと思ったけど……なんで屋敷が出来てんの!?」
りん「まさきに聞いてくれ」
まさき「うん?なんだ?」
ゆい「家事ならお任せ下さい!」
どうやら全自動家事ロボット、YUIを作っていたようです。

りょう「うん。つっこまねぇ」
さて、それではりょうはメンバーに先程の話をした所で、聞きます。

りょう「さて、強制はせん。この作戦参加するか、やめとくか」
りん「ここまで来たらやるんじゃないのか?」
まさき「乗りかかった船だ。最後まで付き合うさ」
りくや「分かった。行くよ」
即答したメンバーにりょうはニヤリと笑って言いました。

りょう「ご協力感謝。んじゃ、やるか」
そうして、メンバーは夜になるのを待って海賊さんの陣地に向かうのです……

────

鳩麦「とまぁこんな感じで……」
蕾姫「なんかだんだん桃太郎から外れて来てるぞこれw」
涙カノ「てか既に流れが変わり始めて……」
鳩麦「それ言うなら誰が屋敷作れっつったよwてかどうやって作ったし」
蕾姫「鋼糸で木切って木材にして、」
りくや「運んで」
レオニス「設計しましたw」
連夜「全国の大工さん廃業のお知らせ」

鳩麦「さて、では突入しますが……まぁ作戦はシンプルです。陽動するので、それそれ助けて下さい。誰を、とはあえて言いません。」
蕾姫「陽動はりょうがやるの?」
涙カノ「どうやるんですかね」
レオニス「嫌な予感しかしないんですが」
鳩麦「何で陽動だけで嫌な予感がすんだよw普通だよw」

────

夜の帳に包まれた静寂の中で、一際うるさい島の一角。お幸が住むのとは反対側の、海賊達の砦です。
どんな建築の専門家が居たのか、そこはまるで屋敷のようになっていました。
襲撃が成功したのかどんちゃん騒ぎをする屋敷の正門の内側、門のすぐ近くで酒を飲んでいた数人の男は、門が控えめにトントン。と叩かれたのを目にします。

「んん?」
「なんだぁ?」
ほろ酔い加減で彼らは、門に近付くと、やけにうわずったこえで言います。

「はぁ~い」
「どちらさまぁ、ですかっと。ひっく」
その瞬間

ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァンッッッ!!!

と言う轟音と共に、門が内側へと吹き飛び、男達ごと10m以上の距離を飛んだ後、倒れて止まりました。

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
「たのもー。鬼ヶ島ってのは、此処だよな?」

「……な……な……」
「おーい桃から生まれたおにーさんが退治しにきてやったんだぜ?おら、ぼさっとしてると……」
冷裂構えーの

「死んじまう、ぞっと!」
薙刀 九連撃技 斬傘車

────

鳩麦「こんな感じで」
蕾姫「派手だなw」
涙カノ「派手w」
レオニス「派手ですねw」
連夜「派手だw」
霊獣「派手w」

────

さて、りょうが楽しみ始めたのと同時に皆さんは潜入する訳ですが、牢は三カ所あるそうです。

りん「さてと……じゃあ潜入といきますかね」
りくや「お邪魔しまーすっと」
まさき「さっさと終わらせるか」
散開


……続く
 
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