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久遠の神話

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第八十一話 バトルゲームその十二

 そして冷蔵庫には卵もある、これもあるからだった。
「ではですね」
「三人で作りましょう」
「早速」
 こう話してだ、そしてだった。
 三人は早速牛丼と他人丼を作りだした、その中で。
 卵を割りつつだ、豊香は肉を煮る聡美に言った。
「お肉ですけれど」
「はい、薄めと濃いめにですね」
「それぞれ分けてますね」
「他人丼用と牛丼用に」
 それぞれ分けているとだ、聡美も答える。
「そうしています」
「それじゃあ」
「それとアテネ姉様は」
「ええ、私もしてるわ」
 智子は食器を出している、その手際はかなりいい。
「だからすぐにね」
「食べられますね」
「美味しい丼がね」
「御飯はアテネ姉様がお米を研がれて入れられましたけれど」
「餅米も入れたわ」 
 智子はそれも入れたと答えた。
「ちゃんとね」
「餅米をですか」
「あれを入れると御飯に適度な粘りが出来るのよ」
 それでだというのだ。
「餅米を少し入れてね」
「それで粘りを出す」
「そうされてるんですか」
「そう、それにお米の研ぎ方も」
 このことについてもだ、智子は話す。
「ちゃんとしてるわ」
「お米の研ぎ方もですか」
「そちらも」
「ええ、お米にも研ぎ方があるのよ」
 そのことがわかっているからこそだ、智子は二人に確かな声で話せた。
「お水は一度に出さずにジャーも回してお米全体に水がかかる様にしていくのよ」
「そうして研ぐのですか」
「お水を入れて」
「そう、そうしたらヌカ臭さが出ないから」  
 だからいいというのだ。
「そうしてみるといいわ」
「わかりました、それじゃあ」
「私達がお米と研ぐ時はそうしてみます」
「お米は基本中の基本よ」
 和食の中でもだ。これは特になのだ。
「だからね」
「お米もしっかりですか」
「その研ぎ方も」
「勉強していくといいわ」
 こうした話をしてだった、三人の女神達は今は三人で食事を作り団欒の時を楽しんでいた。その牛丼と他人丼は確かに美味かった。


第八十一話   完


                    2013・9・7 
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