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カンピオーネ!5人”の”神殺し

作者:芳奈
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ルリム・シャイコースとの戦い Ⅴ

(さて・・・勢い込んで出てきたはいいが・・・)

 そもそも、未だ護堂は、”イイーキルス”への対処方法を見出してはいない。ルリム・シャイコースか”イイーキルス”、どちらか片方だけならば対処出来るが、両方同時に攻撃してくるとなると、途端に難易度は跳ね上がる。

 リップルラップル(いわ)く、『”イイーキルス”が本体。ルリム・シャイコースは雑魚』だそうだが、どちらも高い攻撃力を持っているのだ。”イイーキルス”だけに対処していて、後ろから刺されて死ぬだなんて、そんな間抜けな死に方はしたくない。

 まぁ、戦いながら模索するとして・・・問題は―――

(さて、祐里は逃げたか・・・?)

 意識を集中すると、少し離れた場所を走っている祐里を知覚することが出来た。【炎の王国(フレイム・キングダム)】によって身体能力は上昇している・・・が、元々そっち方面の適正が低いのだろう。精々、男子中学生の運動部員くらいの運動能力を得た程度だった(それでも、元の祐里の運動能力を考えれば十分に上昇しているのだが)。

 それに、運動神経が良くない人間に、今までの身体能力を大きく超えた能力を付与しても、まともに動かせる筈がない。祐里は、壁に衝突したり転んだりしており、瞳に涙を浮かべながら、安全地帯まで走っていた。

 ・・・さて、護堂は、既に【炎の王国(フレイム・キングダム)】がもたらす弊害に気がついていた。

(・・・まだ何か問題がありそうだとは思ってたけど・・・これはあんまりだろう・・・)

 これから起こるであろう厄介事を考え、頭が痛くなる護堂。

 何が問題なのか?・・・それは、祐里の状況を知覚出来ること(・・・・・・・・・・・・・)であった。

 護堂は、彼女を目で見ている訳ではない。それなのに、今どの辺りを走っているのか、どんな表情を浮かべているのか、怪我の有無や、残りの体力などまでが、鮮明に把握できてしまうのだ。

(どんなストーカーだよ!?)

 十km以内なら、どこにいても知覚出来る。正直言って、ストーカーの頂点にも立てるような副作用だった。頭を抱える護堂。

(これがバレれば、エリカや鈴蘭さん達に、なんて言われるか!!!)

 勿論、祐里に対しても罪悪感がつのる。そして、それ以上に、鈴蘭達にどんな弄られ方をするかを考えるだけで、護堂の胃はキリキリと痛むのだ。

(・・・早いうちに、制御法を確立させないと・・・!!!)

 スイッチをON/OFF出来るようにならなければならない、と護堂は決意した。こんなプライバシーの欠片もない能力、そのままには出来ないのだから。確かに、戦闘時には役に立つ能力だろう。現代科学以上の精度で、眷属にした人間の状況が分かるのだから。だが、せめて戦闘時だけの能力にして欲しかった・・・と護堂は切実に思った。

(はぁ・・・考えるのは後、だな・・・)

 色々と考えながらも、ルリム・シャイコースから意識を逸らしていた訳ではない。敵は邪神。どんな手段を用いてくるかは分からないのだ。今こうしている間にも、遠方から”イイーキルス”の光が降り注ぐかも知れない。

「取り敢えず・・・まずは生き残ってからだ!」







「始まった・・・!」

 そこから少し離れた場所では、息を切らした祐里が、民家の屋根の上から戦場を見つめていた。

「勝ってください・・・。護堂さん・・・!」

 祈るように手を合わせる。しかし、そもそもカンピオーネとは神を殺す者たちであり、基本的には神の敵だ。祈ったからといって、加護が期待出来るわけでもないのだが。

 それでも祐里は願わずにはいられなかった。遠方で始まった戦いは、ここからでもハッキリとわかるほどの激しさとなっている。護堂に怪我はないのか、それだけを彼女は考えていた。

「・・・私に、出来る事があれば・・・!」

 護堂の眷属となったが、彼女に戦闘など不可能だ。これでは、ただ助けてもらうだけの役立たずとなってしまう。それが、とても嫌だった。戦闘では足でまといでも、何か他のことが出来ないか、と彼女が考えていた矢先・・・

「・・・え?」

 彼女は、不思議な光景を目撃した―――






『クトゥグア様の気配を感じて急いで来てみれば・・・!まさか、貴様があの方を殺していたとはな!』

 クトゥグアは、炎と氷の邪神たちの頂点だ。護堂が発動した権能、【炎の王国(フレイム・キングダム)】が放った莫大な呪力を感知してきても、全く不思議ではない。おそらく、何らかの繋がりがあるのだろう。
 ルリム・シャイコースは、激怒していた。

(・・・ん?待てよ・・・?)

 護堂は、恐ろしい程の殺気を放つルリム・シャイコースを警戒しながらも、周囲の地形を『嵐』の風で索敵していた。【ステータス改竄(チート・コード)】は、遠隔で操作しようとすると極端に精度が下がる権能だが、あれほど大きな物を探すくらいのことならば出来るのだ。
 しかし、索敵範囲内のどこにも”イイーキルス”が見つからなかった。てっきりどこかに隠していて、護堂の隙を狙っているのだと思っていたのだが・・・

(さっきの光景を見る限り、”イイーキルス”は自由に出し入れ出来るような代物じゃない)

 もしも自由に出し入れ出来るのならば、護堂の攻撃を食らって距離を取るなどという、危険と隣り合わせの方法を取る必要がない。あれだけ巨大な氷山だ。護堂の攻撃に合わせて目の前に出して盾とするなり、護堂の真上に出現させて押しつぶすなり、そういう使い方が出来るハズである。そして出来た一瞬の隙をついて、あの光を当てればいい。

 しかし、実際に”イイーキルス”が出現したのは、遥か後方。つまり、元々あの場所にあったのを、遠隔で操作したのではないか?しかし今は、護堂が調べた限り周囲数キロメートル内に、”イイーキルス”は存在しない。
 これが、何を意味するのか?

(さっきアイツは、『急いでやってきた』って言った。・・・自分たちのボスであるクトゥグアの力を感知して、”イイーキルス”を待たないで来たんじゃないのか?)

 この怒り具合から見て、後先考えずにやってきた、というのは非常に説得力のある理由であった。

(それなら・・・チャンスは今しかない!)

 だが、判断を誤れば、一気に窮地に立たされる可能性もある。単に、護堂の索敵範囲外から彼を狙っているだけかもしれないのだ。

(・・・考えててもしかたがないか・・・!)

 索敵範囲外から狙われているのなら、いくら警戒しても意味がない。そして、先ほど考えたように、ルリム・シャイコースが”イイーキルス”を待たずにこの戦場に現れたのなら、グズグズしている暇などない。
 結局、護堂に出来るのはただ一つ。

 突き進む、だけである。

 ス~ッ・・・!と一度深呼吸をし・・・

「行くぞ!」

 駆け出した。

(『神速』装填!!!)

 狙うのは一撃必殺。時間をかければかけるほど、護堂は不利になっていく。なればこそ、自身の持つ最強の手札で決着をつけるつもりだった。
 ルリム・シャイコースは闘神ではない。故に、神速を見切る心眼も持っていない。先ほど、神速で逃亡することに成功したことからも、それは明らかである。身体にかかる負担こそ大きいが、『神速』とは、対処できない敵に対して鬼札のような能力なのである。

 神速状態に入った護堂は、何十メートルもの距離を刹那の時間で走破した。案の定、ルリム・シャイコースは追いつけていない。

(これはいける!)

 彼は、敵の背後に走り込み、そこで神速を切った。早すぎて正確な攻撃が出来ない上に、『神速』を装填したままでは、ルリム・シャイコースを殺し切れるほどの攻撃は繰り出せないからである。

 ルリム・シャイコースの背後、一メートル付近で神速を解いた彼は、新たに『製鉄』を装填していた。瞬時に手の中に現れる長剣は、装飾などは皆無な無骨な鉄の剣ではあったが、神を殺すのに十分なほどの威力を秘めていた。
 スピードを殺さないように、振り上げはしない。そもそも、剣術の中で最も威力の出る攻撃は、突き攻撃なのだ。護堂も、祖父のフィールドワークに付き合わされていた時の歴史授業において、そのことを知っていた。剣術などやったことがない護堂は、シンプルで素人でも繰り出しやすい、突き攻撃を選択したのだ。

 ―――だが

『捉えたぞ!神殺し!!!』

「なっ・・・!?」

 タイミングは完璧のはずだった。全体的に動きの遅いこの神では、背後の護堂に気がついても絶対に間に合わないタイミングだったのだ。しかし、護堂の身体は、氷で出来た有刺鉄線のようなものによって捉えられてしまった。数万もの茨で雁字搦めにされた護堂は、身体から血を噴き出し、身動きすることも叶わない。

「ぐ、あああ!?」

『終わりだ!』

 ズズズズズズズズズズズズズ・・・!

 地響きが起こる。同時に、ルリム・シャイコースの真下の地面が、盛り上がっていくではないか!

「な・・・に・・・!?」

 氷の有刺鉄線により身体の至る所に傷を付けられている護堂だが、その痛みも忘れて呆然とした。

 ガラガラガラガラ!!!

『クハ、クハハハハハハハ!貴様が神速を使えることなど、既に承知よ!何の対策もしていないと思っていたか!?』

 地面を割って出てきたのは、大氷山。ゆっくりと浮上した”イイーキルス”に乗るルリム・シャイコース。破壊された大地が崩れる音と共に、邪神の高笑いが響いた。
 そう。先の攻防で、護堂が神速を持っていることを知ったこの邪神は、一計を案じていた。予め、切り札である”イイーキルス”を地面に潜らせ、穴を掘らせながら、この場所まで突き進ませていた。

 クトゥグアの力を感じて怒り狂っていたのは事実だが、何の準備もなしに突っ込むほどに愚かではなかったのだ。護堂は、この邪神の罠にまんまと引っかかったことになる。

 更に、護堂との間や自分の周囲に、目に見えないほどに細い、ミクロサイズの氷の糸を数万にも張り巡らせる。『神速』は、時間の流れを変えるだけで、決して空間転移などという能力ではない。つまり、護堂が移動するためには、自分の足で進まなければならない。

 周囲に張り巡らせた、気がつかないほど細い細い氷の糸は、切れることもなく護堂の身体に巻き付いていく。そして、護堂が神速を切った瞬間、それら全ての糸に呪力を流して急成長させたのだ。
 しかし、護堂がもしも、『神速』を使ったまま攻撃出来るほどに熟練していれば、この作戦は使えなかった。ルリム・シャイコースは、呪力を流す暇もないまま、何も分からずに切り殺されていただろう。
 邪神は、命をチップとした賭けに勝ったのだ。

 キィイイイイイイイイイイイイイ・・・!!!

 ルリム・シャイコースを乗せた”イイーキルス”が、力を収束し始めた。その間にも、”イイーキルス”の高度はどんどん上昇していく。既に、護堂が手出しできる範囲ではなくなってしまった。空でも飛ばない限り、攻撃出来ない。

『万が一、貴様がこの状況でも逃げられる権能を持っていたとしても、既に遅い。念には念を入れて、この周囲一体を全て光で埋め尽くしてやる。』

「・・・!」

(チャージの時間が長いと思ってたら、そういうことかよ!)

 即座に氷漬けにしないのは何故かと思っていたら、そういうことだったらしい。圧倒的に有利な立場にいながら、決して油断しないルリム・シャイコース。あの膨大な呪力を内包した攻撃なら、この周囲一体を覆い尽くすことも可能だろう。そうすれば、神速でも回避出来ない。護堂は焦る。

(一瞬・・・!一瞬でも隙があれば・・・!)

 護堂とて、切り札を持っている。それを使う隙さえあれば、この状況を打破することも出来るのだ。しかし、今少しでも怪しい動きを見せれば、あの邪神は即座に攻撃を開始するだろう。光が護堂の元へ到達する前に、この拘束をどうにかできる手札は、護堂にはない。

(どうすれば・・・!)

 絶体絶命。そんな言葉が彼の脳裏に過ぎったその瞬間だった。

 ―――奇跡は、起きた。

『ぐ、ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!?な、んだコレは・・・!?』

 突如、予想もしない方向から、数百本の真っ赤な糸が飛んできたのである。それは、ルリム・シャイコースに巻き付いたのだ。途轍もない速度で飛来してきた上に、護堂へと全ての集中力を使っていた邪神では、それを防ぐことなど出来なかった。その瞬間、ルリム・シャイコースは苦悶の声を上げ、身をよじったのである。

「な、なんだ?」

 叫んだ護堂の頭に、声が響く!

《護堂さん!長くは持ちません・・・!早く脱出を!》

「祐里・・・!?何してるんだ!?」

《ご説明は後で・・・!お願いします!もう・・・!》

「・・・!分かった!」

 色々と気になることはある。しかし、本当に苦しそうな祐里の懇願を無視してまで尋ねることではない。何よりコレは、千載一遇のチャンスである。今この時を逃せば、勝機はないだろう。

 ―――なにより―――

(祐里が大変な思いをして作ってくれたこのチャンス、生かせなきゃカンピオーネどころか、男ですらねえ!!!)

「聖なる者も邪悪なる者も我を畏れよ。我は混沌を支配する者。全てを嘲笑い、踏み潰す者也!」

 彼の切り札、『黒の戦士(ブラック・ソルジャー)』モードを使用する。身体の構成を瞬時に解かれ、次の瞬間には、一見すると禍々しいとすら思えてしまう黒の戦士が現れた。

『グ!・・・さ、せ、るかアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!』

 悶え苦しみながらも、護堂の異変に気がついたルリム・シャイコースは、”イイーキルス”の力を開放しようとした。都市全体を覆い尽くすには少し呪力のチャージが足りないが、護堂を放置するのは危険だと、勘が叫んでいるのである。
 照準を合わせるような余裕はなく、所構わず無作為に乱射しようとしたその瞬間―――

「『太陽』・『剛力』装填!!!」

 護堂の声が響いた。






「『太陽』・『剛力』装填!!!」

 護堂は、二つの能力を装填する。『太陽』も『剛力』も強力な能力ではあるが、一つだけではこの茨を瞬時に破壊することは不可能であった。・・・しかし、『黒の戦士(ブラック・ソルジャー)』モードを使用している今ならば。

「お、おおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

 護堂の身体全体から、眩い光が溢れ出た。護堂は、先のクトゥグアにも匹敵するほどの体温となり、その圧倒的な熱で氷の茨だけではなく、周囲の大地までもを蒸発させる。
 ・・・しかし、やはり神の権能で作られた氷だ。いくら熱に弱いとはいえ、大量の呪力が込められたこの茨を一瞬で全て破壊することが出来ない。だが、脆くなった今の状態なら『剛力』で破壊できる!

 バキ、バキバキバキ!!!

 甲高い音が響いた。護堂が、全ての戒めを排除した音である。

《護堂さん!かの神が、攻撃を開始しようとしています!!!》

 安心する暇もなく、祐里から悲鳴のような報告が届く。

「させるかよ!」

 キッ!と上空の敵を睨みつけ、護堂は叫ぶ。

「全削除!『神速』・『嵐』・『雷』装填!!!」

 神速状態に入った護堂だが、それだけでは上空の敵に攻撃することが出来ない。いくら神速発動時はとても身軽になるとは言え、ルリム・シャイコースが小さな点くらいにしか見えないほど高くジャンプ出来るわけではない。だからこそ、彼は『嵐』も用いた。
 
ゴウッッッッッッッッッ!!!

「行くぞオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

 両足の裏から風を出し、空を飛んだ護堂。だが、いくら神速影響下でも、このままでは敵が”イイーキルス”から光を発射するまでには間に合わない。

 ―――だからこその、『雷』だ。

「喰らええええええええええええ!!!」

 護堂の手のひらから発射された雷の槍は、雷速という、生物が反応出来るはずもない速度で飛んだ。当然、闘神ではないルリム・シャイコースが反応出来るわけもない。

 バチバチバチバチバチバチバチバチ!!!

『グ、ガガガガガガガガガガガガガ!?』

 護堂の放つ雷は、それほどの威力があるものではない。しかし、意識を数秒途切れさせるには十分なものだった。
 そして、神速発動状態の護堂には、その数秒があれば十分だ。

「たどり着いたぜ、ルリム・シャイコース!!!」

 ようやく、同じ高度までたどり着いた彼は、『雷』を削除する。

「さっきは、神速を解いたから罠にかけられた。・・・なら、神速を解かずにお前を倒せばいいだけだ!!!」

 そう。彼は気がついたのだ。

 神速発動中は、精密な動きが出来ない。だからこそ、彼はわざわざ神速を解いて攻撃しようとしていた。
 ・・・だが、神速発動中でも当たるくらい、範囲の広い攻撃ならどうなるのか?

「『製鉄』装填・・・!!!」

 彼が『製鉄』の力で生み出したのは、()であった。長さ7メートル以上はある日本刀のような形状をした爪。それを、両手の指全てから(・・・・・・・・)出しているのである!!!

「お、オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

 斬!!!

 恐らく、ルリム・シャイコースには何が起こったのか分からなかっただろう。護堂の攻撃により、細切れと化した彼には。

「・・・『神速』削除・・・。」

 彼が神速を解除すると、世界は元のスピードに戻る。

「・・・ぐ・・・!」

 護堂の身体がジクジクと傷んでいる。どうやら、短時間で神速を使いすぎたようだ。

『なぜだ・・・!何故、俺が負ける・・・!?』

 細切れになり、光の粒子に変換されていきながらも、まだ意識のあるルリム・シャイコース。”イイーキルス”は彼の吹き出す漆黒の血液により、煙を上げて溶け始めている。
 護堂は、この邪神の最後の質問に答えることにした。

「・・・アンタは、人間を舐めすぎだ。あと、必要以上に警戒しすぎた。俺を捕らえた時、すぐに”イイーキルス”の力で俺を殺していれば良かったのに。」

『・・・・・・そうか。』

 それだけ呟くと、あれだけ猛威を振るった邪神は、最初から何もなかったかのように跡形もなく消え去った。
 空を飛ぶ護堂の目に映るのは、キラキラと輝くアーグラだけだった・・・。 
 

 
後書き
お待たせしましたー。あー・・・難産でした。
ルリム・シャイコースが祐里に一体何をされたのかは、次回説明します。
ではー 
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