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ドリトル先生学校に行く

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第三幕 トミーの到着その八

「いいと思いますよ」
「それではですね」
「はい、その曲で」
「それでは。しかし日本の携帯の機能は凄いですね」
 今度はこのことについて言及した先生でした、自分の携帯を手にしてそれであれこれと動かして見ながらです。
「ネットにもつながりますか」
「それは普通ですよ」
「携帯ならですか」
「そこから小説サイトにも行けますし」
 それも可能だというのです。
「勿論その他のサイトにも行けます」
「まるで万能ですね」
「ははは、パソコンもそうですけれどね」
「いや凄い、ネットについても殆ど知らないですが」
 それでもだというのです。
「これからそちらも勉強ですね」
「そうなりますね」
「どんどん勉強していくことになりますね」
 先生は准教授に笑顔で言いました。
「日本語のサイトも行けますし」
「他の言葉もですね」
「そうです、フランス語とドイツ語も大丈夫ですし」
「中国語もですね」
「いけますので」
 だから大丈夫だというのです、ただここで。  
 先生はジョークで、です。こうも言いました。
「ただ動物達の言葉のサイトはありませんね」
「そうですね、動物達はサイトをしませんから」
「それで、ですね」
「はい、ないです」
 それはだというのです。
「残念ながら」
「犬のサイトがあれば面白いですが」
「犬自身が運営しているサイトですか」
「そうしたものもあれば面白いですが」
「パソコンの前で犬が座ってキーボードを叩いているのですか」
 准教授は先生とのお話からそうした風景を想像しました。
「確かに面白いですね」
「そうですね、うちのジップもそうしてみれば」
「さっきまで研究室にいたあの犬ですね」
「はい、今は学園の中を散歩していますけれど」
 他の皆と一緒にです、そうしているのです。
「ジップもそうすれば」
「面白いですね」
「はい、そう思います」
「しかし動物の言葉もわかるとは」
 それはだとです、准教授は腕を組んで考える顔になって述べました。
「本当に便利ですね」
「これが中々面白いのです」
 その動物達の言葉がだとです、先生はお話します。
「学問としても」
「そうですか、ではその学問を立ち上げられては」
「言語学の中にですね」
「オウム語学や犬語学を」
 人間の言葉と同じ様にだというのです。
「そうされては」
「面白いですね、確かに」
「今のところそれが出来るのは先生だけです」
 ドリトル先生だけだというのです。
「ですから考えられては」
「はい、そうしてみます」
「しかし先生は」
 ここで、です。准教授はふとこんなことも言いました。
「日本に来られてから随分と変わりましたね」
「そうですね、本当に」
「はい、パソコンに携帯も買って」
「イギリスにおられた頃とはですね」
「本当に違います」
 全くだというのです。 
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