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ドリトル先生学校に行く

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第二幕 子供達もその七

「それに乗って何処にでも行けるよ」
「それはいいね」
「しかもジェット機で結構大きいから」
「皆も乗せて行けるね」
「そう、だから何かあれば僕に行ってね」
 王子は先生に笑顔でお話するのでした。
「何時でも何処でもあっという間に行けるからね」
「その必要がある時はだね」
「是非そうさせてもらうから」
 だからだというのです。
「何時でもね」
「うん、好意に甘えさせてもらうよ」
「それじゃあね」
 こうしたことをお話するのでした、そして。
 王子はまたお茶を飲んでそのうえで先生にこうも言いました。
「日本の紅茶でしかもこれは」
「ティーパックのものだけれどね」
「そうだよね、これがティーパックの紅茶なんだ」
「美味しいね」
「凄くね」
 そのティーパックの紅茶もだというのです。
「お水がいいせいだね」
「沸騰させればそれだけでね」
 まさにそれだけでだというのです。
「飲めるから」
「いいお水だね」
「そのままでも飲めるけれどやっぱりカルキ臭いから」
 水道水をそのまま飲んでもだというのです。
「けれど沸騰させてカルキを抜けば美味しくなるよ」
「紅茶にしなくてもだね」
「日本のお水はそのままでも美味しいよ」
 お茶にしなくてもだというのです。
「やっぱり質がいいんだよ」
「僕の言った通りでしょ、お水のことも」
「確かにね」
「お水をそのまま飲める位にね」
 そこまでいいというのです。
「ヨーロッパじゃ中々こうはいかないんだよね」
「硬水だからね」
「そうそう、それでお茶にすると」
 お水のままでも美味しいけれどだというのです。
「余計に美味しいんだよね」
「これなら幾らでも飲めるよ」
 先生も上機嫌で紅茶を飲んでいきます、そして。
 その紅茶を飲みながらです、ふと困ったお顔になってこうも言いました。
「ただ。最近ね」
「お茶を飲み過ぎてかな」
「何かおトイレが近くなったね」
 そうなってしまったというのです。
「どうもね」
「飲み過ぎだよ、それは」
「やっぱりそうだよね」
「うん、後はね」
「後は?」
「お茶にいつもお砂糖を入れているけれど」
 先生はイギリスにいた時からそうしています、お砂糖をたっぷりと入れているミルクティーが先生の好物です。
「学生さんに言われたんだ、僕はいつも飲んでいるから」
「あまりお砂糖を入れていると」
「そう、糖分の摂り過ぎだってね」
「太るね」
「糖尿病になるって言われたよ」
「じゃあ普段飲む時は控えてね」
 そのお砂糖をだとです、王子も先生にこう言います。
「それでティータイムの時だけにした方がいいよ」
「紅茶にお砂糖を入れて飲むことはだね」
「うん、そうするといいよ」
 こう先生にアドバイスするのでした。
「僕も先生に病気になって欲しくないからね」
「だからだね」
「糖尿病になったら大変じゃない」
「一生の病気だしね」
 先生もお医者さんです、糖尿病の恐ろしさはよく知っています。それで王子にも気をつける顔で答えるのでした。 
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