とある英雄の学園生活
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第21話 入学式 前編
セシリアがイングランドに戻った日から3日が経った。
今日はアリスと俺の小等部入学式が武術武道館でおこなわれる。
前日に学園都市より入学式の案内状と学生手帳が届いた。
アリスは1年Aクラス俺も同じだが、
生徒手帳をみるとアリスは王侯貴族科になっており、俺は普通科になっていた。
アルト王やセリアからは騎士科を勧められたがあえて普通科にしてもらった。
騎士科で学んでもあまり俺には役に立ちそうにない。
なぜなら剣術は自己流でそれなりだし、魔術は炎と氷系は最上級クラスだからだ。
学園都市の時間割は午前4時間の午後2時間の6時間制になっている。
午前中は一般の算数や国語、理科、社会、体育など勉強するのだが午後からは各科で分かれて勉強することになっている。
王侯貴族科なら礼儀作法やダンス、テーブルマナーなどなど、魔術科なら魔術、剣士科なら剣術、など昼から2時間ほど授業が続くのだが普通科は午前中で終わりなのだ。
俺自身はアリスの護衛があるが授業中は教室内に入れないので2時間が自由時間なのだ。
この2時間が俺1人で過ごせる唯一の時間なのだ。
この時間が欲しかったから普通科にしたと言ってもいい!
シヴァは午前中は屋敷で仕事をし昼からメイド科勉強することになっている。
イフリートは……とりあえず俺の腰元に装備となった。
ちなみにイフリートは2種類の剣になれる。(ちなみにシヴァは突剣しか無理)
メインは炎の大剣だが、炎の片手剣にもなれる。
さすがに背中に大剣を背負って学園内を歩くのは気まずい気がするので片手剣で俺の腰への装備となったわけだ。
生徒手帳をパラパラと読んでいると紙切れが挟まっていた。
『入学式終了後武道館に残っていること』
その言葉だけが書いてあり名前も書いていなかった。
ん?誰だ?人を呼び出すのなら名前ぐらい書けって。
手紙の字は綺麗だ。
紙に何かいい匂いがする。
女性!
……もしかして
もしかすると
これは
告白かイベントか!!
いやいやないな。
俺は生まれてこのかたモテたことが無い。
だからこれはイタズラかもしくは親の敵的な呼び出しか?
わからん。
とりあえず入学式が終わったら女の子が来ることを期待しながら武術武道館に残ることにしよう。
入学式まであと1時間を切った。
朝食を終えた俺たちは既に出発できる準備は出来ている。
俺はイングランドの軍礼服を着て
アリスも小等部の制服を着ている。
かなりこった制服で少しゴスロリポイ制服だが首元にある赤いリボンが目立つ可愛らしい制服だ。
可愛いな〜
俺は決してロリコンでは無い。
大事なことなんで言っとくが俺はお姉さまタイプが好みなので、決してロリコンではない。
「そういえばアリスの2人の姉は帰ってこなかったわね」
第4王女、第5王女は、第1王女たちの屋敷に泊まったままこちらには帰ってこなかった。
帰ってこない原因は多分……
気にすることないか、
別に俺が護衛するわけでもないし。
アリスを見ると先程は制服をきて嬉しそうにしていたのだが、姉2人が自分のせいで帰ってこないかもと思っているのか元気がない。
「そのうち帰ってくるんじゃないか、だから気にするな」
アリスを元気づけるため俺は優しく頭をなでた。
屋敷入口から1人の老紳士が入ってきた。
彼はこの屋敷の執事でセバスチャンだ。
誰の専属でもなくこの屋敷の執事なのである程度俺たちもサポートしてくれる。
「イチジョウ大尉、馬車の準備ができました」
「じゃあシヴァ行ってくる」
「はい、いってらっしゃいませ。イフリート、綺羅様やアリス姫に迷惑がかからないように」
「あたいが迷惑かけるわけないだろう」
「「「……」」」
「何よ、綺羅やアリスまで」
「イフリート剣に」
「はいはい……我を求める主人の為、我は最強の剣となろう」
イフリートは人型から魔人剣(炎の片手剣)に変わり俺はその剣を腰の鞘に収めた。
「よし行くぞアリス」
「うん!」
俺たちはセバスチャン御者する馬車で入学式がある武術武道館に向けて出発した。
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