願いを叶える者(旧リリカルなのは 願いを叶えし者)
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
ゲートオブバビロン?
あれから1週間が経過し、第75層の攻略に挑むことになった。
キリトとアスナは付き合うと言う行動をぶっ飛ばして結婚してた。
二人のログハウスに冷やかしに行ったら小さい女の子がいた。
その子が消えちゃった時の二人の反応がいかにも主人公とヒロインって感じがして
ちょっと感心した。
ーーーーと思いきやイチャイチャし始めたもんだからもう甘いのどうの…………
砂糖吐きたくなってしょうがなかった。
そして現在、ヒースクリフを始めとする多数のギルドが集結し、
ヒースクリフが演説を行っている最中だ。
そんな中、俺とソウヤはと言うと…
「何でお前らがここにいる!」
俺は目の前にいる栗色髪のツインテールの女の子、金髪のツインテールの女の子、茶髪のショートの女の子ににらみを聞かせていた。
「あ、あはは……」
「まあまあ、そんなに怒らんと……」
「お、落ち着いて…」
三人は程よく笑顔がひきつっている。
「それにしても何で背が高くなってるの?」
「これが元々だコノヤロウ……んで、帰り方わかんのか?」
「えっと…分かんない…」
「はぁ、ゼウス様にも困ったもんだねぇ…」
「そうそれ!二人の家にいた人、神様なの!?」
栗色髪のツインテール、高町なのははゼウスの名前に食いついた。
「何で神様が二人の家に居たの?」
金髪のツインテール、フェイト・テスタロッサは俺の裾を引っ張りながら訪ねる。
「蒼也ん、教えて」
茶髪のショート、八神はやてはソウヤに近づいた。
そもそも、向こうの時間では一週間と少ししか経っていないらしい。
その間に銀髪オッドアイの加味蛾銀に付きまとわれたり、頭撫でられたりで被害にあっていたそうだ。
正直御愁傷様としか言いようがないが。
ついに耐えきれなくなった三人は俺の家を訪問し、何故か留守番してくれていたゼウスに会って
ここに連れてきて貰ったらしい……
因みにアリサとすずかは家の用事で夏休み初日から二週間、鳴海を離れているらしい。
「はぁ、取り敢えずお前ら生身なんだからこの家に入って待ってろ。
んでもって外に出るなよ?」
諦めて三人をホームへ案内し、出ないように釘を指す。
「何処かに行くの?」
「ボスさんにちょっかいだしに行くだけだ」
「ボス?」
「コーヒーのメーカーやな」
「メーカーに悪戯しに行くの?ダメだよ?」
「いやいや、この世界はゲームの世界で…ボス倒さないと外に出られないんだよ…」
ソウヤが脱力した感じに言った。
そもそも、コイツらは生身、詰まりこの世界で怪我でもしたら現実と同じ痛みを感じ、即死ならそのまま反映される。
どのプレイヤーよりも危険であると言えるのだ。
ソウヤ説明中……
「なるほどー」
「お前絶対分かってないだろ……」
「そ、そんなことないよ!
つまり、外に出なければ良いんだよね?」
焦りながら弁解を図るなのはだが、明らかに理解できていないことをもの語っている。
「そろそろ行こうか?」
「そうだな……んじゃ、言ってくるけど……出るなよ」
「「「は~い♪」」」
こいつら……
ユウジ、ソウヤ移動中
一応到着したのたが、既に討伐出来ているようで全プレイヤーが地べたに疲労困憊ですわりこんでいた。
ーーー瞬間、キリトがヒースクリフに斬りかかった。
「……バレテーラ」
「……団長……どういうことですか?」
信じられない、と言うかのようにプレイヤーの視線が集中する。
「なぜ解ったのか……これは聞かないことにしよう。
だが、やはり君にも褒美は与えなくてはな?」
「…………『も』 ?」
「あぁ、キリト君、君よりも一週間ほど前に私の正体を見破った者達がいてね…」
「誰だ………」
「俺らだよ…キリト」
「ユウジ!?ソウヤ!?」
キリトは俺とソウヤに気が付いて振り替える。
「悪かったな、参加できなくて…
それで?キリトへの褒美は何になるんだ?」
俺はヒースクリフに向き直り、問いかけてみた。
「ふむ、元々私の正体は95層を突破した時点で明かし、100層で君達を待つつもりだった。
だからこうしよう。
キリト君、今ここで私と戦う権利を与えよう。
勿論、君が勝てば即座にゲームはクリアされ、現実の世界へと帰ることが出来る。
どうかな?」
「キリト君ダメだよ!」
「…………………分かった」
「なら、俺とソウヤの権利も着けさせて貰おうかね?」
キリトが立ち上がり、ヒースクリフの前にたった処で話に入った。
「良いだろう。
何を望むのかね?」
「保険だ」
「は?」
保険の言葉に硬直した空気が流れた。
「…僕達は今まで散々言われ続けてきたよね…
チーターだの、茅場の回し者だの…
いい加減楽になりたい訳だよ」
「つまりはだ、保険ってのはキリトを信用していないわけではないが
76層から99層までのボスをひたすら倒す為に勝ち抜きさせろって事だ。
無論、俺ら二人でな。
あぁ、気にしなくても良い、気に入らないやつが無謀と言える条件に突っ込んでいくだけだからな。
厄介払いが出来る上に、気に止める奴だっていない。
尚且つボスを一体位なら倒さずにすむかもしれないんだから…
一石二鳥ってやつだろ?」
俺とソウヤの言葉に回りが静かになり、知り合いにおいては悲しい顔をしている。
「本当にやるのかね?」
「問題ないな…やっt「待てよユウジ!」」
ヒースクリフの最終確認に答えを出そうとしたところで
赤髪のバンダナを着けた男、クラインが俺の名前を呼んだ。
「お前が気にやむのは痛いくらいに承知してる!
でもそんなヤバイことしなくたって……!」
「あー、何か勘違いしてないか?」
「勘違い?何言ってんだよ!死ぬかもしれない…いや、死ぬ確率が非常に高いんだ!
やめろ!死ぬなユウジ!ソウヤ!」
「……はぁ、あのな?誰が死ぬんだよ……
残念な事に俺らはちょっと特殊でね…
例え死んで脳を焼かれても死なないくらいに丈夫なんだよ。
何せ人間止めてるからな」
「だから安心すると良いよ。
なるべく99層に近づけるから。」
ソウヤはこの世界の集結を知っている。
だが、この世界が物語と同じ道へ進むとは限らず、決まってイレギュラーが発生する。
チュートリアルにおける茅場の部外者討伐指令。
各主要キャラの言動変化。
あるはずのないクエスト。
死ぬはずのプレイヤーの生存。
いるはずのないプレイヤー(なのは達を含む)
上げれば切りがないほどにイレギュラーが発生している。
だからこそ、今回のキリトの挑戦が物語通り、勝利に収まるとは言い切れないのだ。
「さて、んじゃ行くわ」
「キリト、勝つって信じてるからな」
「………あぁ!お前らも死ぬなよ!生きて、向こうで会おう!」
"バシュゥ!"
ユウジとソウヤが消えた後、キリトがヒースクリフと相対し合う。
そして……
「おおおおおおおおお!!」
戦いの火蓋は切って落とされた。
「以外と、行ける、もんだね……」
ソウヤが疲れ、息を整えながら呟いた。
「まぁ、こんなもんだろうよ」
ユウジはマテリアルブレードの方翼であるフランヴェルジュを肩に担ぎなから返した。
転移させられた場所はなかなかに広い闘技場。
そこで一体づつPOPするボスを倒して行き、これから戦うボスで99層めになる。
MOBがPOPするのと同じ光が立ち上がり、人の形が浮上する。
その人影は青色のボディスーツをまとい、限りなく強い殺気をこちらに向けている。
それも何処と無く見たことがある感じ。
「お前らはぁ…俺の渇きを満たせるのかぁ?」
青く乱れた挑発に筋肉粒々のムキムキマッチョ。
紫のオーラを体から溢れさせ、トラウマを植え付けるような厳つい顔。
「……バルバトス…ゲーティア……マジで?」
第99層目のボスはバルバトスだった。
「うっそぉ……アイテム使えないじゃん…」
「何か本物より二周りくらい大きく見えるんだけど…気のせいか?」
「本物見たことないから分かんないけど…3m位はあるんじゃないかな?
それにあのでっかい斧…魔斧ディアボロスだったっけ?
食らったら即死だろうね…」
「なぁにを食っちゃべっていやがるぅ……さぁ、俺の渇きを満たせぇ!!」
「うぉ!?来やがった!」
「うっわ…!」
"ガァァン!"
バルバトスはソウヤに斬りかかり、ソウヤは剣で受け止める。
ボゴッと言う音と共に足元が陥没した。
「重っ……どんだけ威力があるのさ!」
渋さが浮き出る声はまさにこいつのキャラづけにもってこいだと思う。
"ビュオン!"フォン!"ヒュン!"カィィン!"
「おまけに身軽そうだし!当たれ!このぉ!」
何度か斬りかかっても軽々と避けられ、止められる。
「おおぉらぁ!」
背後からユウジが飛び出し、縦に一閃。
「ぐふぁっ!?」
バルバトスは体を仰け反らせて距離を取った。
しかし、体力ゲージは一本な上に1ドット程しか減っていない。
「……なぁ、これ可笑しくね?
リアルなら致命傷だぞ?」
「ボス仕様なんだよ……きっと」
バルバトスは隣接し、今度はユウジに斬りかかる。
"ブオン!" "ブンブンブン!" "ベキベキィ!"
横凪ぎ、振り回し、降り下ろし。
最後の降り下ろした斧は地面を砕いて衝撃を生んだ。
「うぉ!?」
少しぶっ飛び、距離が開き、体制を整えながら体力を見る。
1/10程減っている。
「最早何でもありだな……しょうがない、殺るぞ」
「何か字がおかし…くもないのか…オーライ!」
ソウヤが走りだし、遅れてユウジが走り出す。
ソウヤはバルバトスの目の前で停止して振り替える。
ユウジはソウヤの胸辺りの高さまで跳躍し……
「いっけぇぇぇぇぇぇぇ!」
ユウジの足の裏を思いっきり殴り、打ち上げた。
「っしゃあ!これでも食らえ!バルバトス!」
ユウジは空中でアイテムウインドウを開いて剣を具現化する…
ユウジはあらかじめアイテムいっぱいになるまで大量の剣を生産していた。
すばやいタイピングで次々に剣を出現させて、バルバトスの投げる。
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラアアアア!!」
「ぶるぁぁぁぁぁぁ!!」
バルバトスは迫り来る剣郡をその手に持つ斧で打ち払っていく。
「こっちにも居ること忘れないでよね!」
ソウヤもまた、アイテムウインドウをを開いて剣を具現化。
バルバトスに向かって投げまくる。
「おぉぉぉぉぉぉあああぁぁぁぁぁぁ!」
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!」
「ぶるぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
辺り一面、剣が突き刺さり、散らばっている。
「……………………………がふぅ……!」
その中心に位置する男、バルバトス・ゲーティア。
体を無数の剣に貫かれ、最早生きている方がおかしい状態である。
「これぞゲート・オブ・バビロン(物理)……」
「なんだそりゃ?」
バルバトスは足元から徐々にポリゴン化していっている。
そんな中、バルバトスはこちらを顔だけ向け、
「………また……死合うとしよぅ……」
砕け散るように消えていった。
「2度と戦いたくないよ…」
「そだな……」
それから数分後、アナウンスによるゲームクリアの報告がなされ、
俺達は現実の世界へと戻っていった。
因みになのは達はホームの中で遊んでいる途中、ゼウスに呼び戻されたらしい。
ページ上へ戻る