転生とらぶる
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
スーパーロボット大戦OG外伝
0473話
ローズ……否、ミツコの別宅で以後は協力関係を結んだ翌日、俺の姿はイスルギ重工本社の前にあった。本社前にいる警備員に前日にミツコから渡されたIDを見せて本社の中へと入り、受付へと向かうと地下格納庫へと案内される。
エレベーターのスロットへと案内をしてくれた受付嬢がIDを通し、その途端降りる階を選んでいないというのに地下へと向かう。そのまま1分程が経ち、到着した場所はまさに秘密格納庫と呼んでもいいような場所だった。
「お待ちしてましたわ」
格納庫の奥の方から聞こえてきた声は、ミツコの声だ。昨日とは違う柄だが、やはりチャイナドレスを身に纏ってその脚線美を見せつけている。
「貴方はもういいですわ。上に戻って下さい」
ミツコにそう声を掛けられ、俺をここまで案内してくれた受付嬢はそのまま一礼してエレベーターへと乗り込み上へと戻っていった。
「さて、では早速ですがガン・ルゥとストライクダガーを出して貰えますか?」
エレベーターの扉が閉まった途端にそう告げてくるミツコ。
「構わないが、技術者達はいいのか?」
「何を言ってますの。アクセルに対して不利な事を出来ないようにしたのは貴方じゃないですか」
……なるほど。確かに何も知らない技術者に俺の空間倉庫を見せるというのは情報の漏洩に当たって、鵬法璽の契約に引っ掛かる訳か。
「分かった。どこに出せばいい?」
「こちらです。付いて来て下さい」
そう言って倉庫の中を先に進むミツコの後を追い……やがて主にリオン用なのだろうメンテナンスベッドやクレーンのあるハンガーへと辿り着く。
「では、お願いしますわ」
その声を聞き、脳裏に空間倉庫のリストを展開。まずはガン・ルゥを、そして次にストライクダガーを取り出す。
格納庫の中へと姿を現したその2機の様子に、一瞬だけ驚きの表情を浮かべるミツコ、
まぁ、空間倉庫自体は昨日も見たが、あの時に出したのは鵬法璽、初心者用の魔法教本や魔法発動体と小さい物ばかりだったからな。次に2機の性能やスペックが書かれている、いわゆる取説を取り出してミツコへと手渡す。
「これが……確かにどちらの機体もAMやPTとは全く違う設計思想で作られた物のようですわね。……ただ、性能的にはどちらもリオンには及ばないようですが」
取説を流し読みしながらそう呟くミツコ。
「その辺は昨日も言ってあっただろう。この2機はあくまでもPTやAMと違う設計思想を買って貰う為の機体だ。この機体その物を戦力として使うのはまず無理だぞ」
「ええ、分かってますわ。一応の確認ですわよ」
そう言いつつも、やはり多少は即戦力というのに期待していたのか口を尖らせながら取説をどんどんと捲っていく。恐らくイスルギ重工に吸収されたウォン重工業が作り出したミロンガ、バルトールを取りあえずの連邦軍主力機として、その間にイスルギ重工でリオンに代わる新型量産機を作る……というその新型機に使えるかどうかを考えているのだろう。
まぁ、結局OG外伝の始まりとも言えるバルトール事件が起こってその計画はパーになる訳だが。この際協力関係を結んだんだしイスルギ重工の力を落として貰っても困る。一応忠告はしておくべきか? ……いや、やめておいた方がいいな。何しろマオ社に忍び込むと言うのは今の俺ならそう難しくはないだろう。だが、トロニウム。これを入手するにはヒュッケバインMk-Ⅲから入手しなければならないのだ。そうなると、原作を崩しすぎてしまうとどこで足を掬われるのか分かった物じゃない。
俺の狙いはヒュッケバインMk-Ⅲのうち、リョウトが乗っているタイプLではなくてかつてエルザムがトロンベとして乗っていた方のタイプRだ。そしてこのタイプRは俺の知ってる通りに進んだ場合は25話前後にヒリュウ改やハガネに……いや、待て。ちょっと勘違いをしていたな。確かにゲームの時はテスラ研を修羅兵が襲ったシナリオ後に使えるようになった。それはつまりテスラ研にヒュッケバインMk-ⅢのタイプRが保管されているのか? それとも後で運ばれてくるのだったか? 取りあえずそのどちらかだったと思うから、一度テスラ研に忍び込んで確認しないといけないだろうな。
「どうしましたの? 急に黙り込んで」
内心で考え込んでいたのを不審に思ったのだろう。ミツコがどこか不審そうにそう尋ねてくる。
「いや、何でも無い。どうやってテスラ研に忍び込むかを考えていただけでな」
「テスラ研? マオ社じゃなくて?」
「ああ。俺としたことがすっかり忘れていたんだが、トロニウム・エンジンを搭載したヒュッケバインMk-ⅢのタイプRがテスラ研に保管されている可能性があるんだよ」
「……へぇ。どうやってその情報を得たのかを聞いてもよろしいかしら? あの部隊についてはケネス少将の件もあって、情報をなかなか入手出来ないんですが。こちらの情報としては、テスラ研とフランスにあるオルレアン研究所が怪しいと絞り込んではいましたが……」
まぁ、ケネスにしてみればミツコは……と言うか、イスルギ重工は目の上のタンコブというか恨み骨髄だからな。何しろイスルギ重工の横流ししたリオンのせいでヴァルシオン改・タイプCFをロレンツォ達DC残党に横から掻っ攫われて、前任者であるグレッグが進めていたATX計画よりも上の手柄を挙げる筈だった目論見をご破算にしたんだからな。
……こう考えてみると、元々の世界も含めて俺とケネスは妙に縁があるんだな。まぁ、それはイスルギ重工とも同様だが。何しろこっちに転移してきた後にアースクレイドルへどうやって行くべきか迷っていた俺をイスルギ重工の裏の存在が見つけ出したのがちょうどその事件の時だったし。
「こっちにも色々と伝手があってな。だが、オルレアン研究所か。そっちの方に関しては全くノーマークだったな。テスラ研に侵入して何も無かった場合はそっちを当たるとしよう」
取りあえずテスラ研のイベントが起きるまでは俺の知ってる歴史通りに進んだ方がいいから、バルトール事件については黙っておいた方がいいんだろうか? ……だがその前に。
「ところでミロンガとか言ったか。いい機体らしいじゃないか」
ポツリと呟いたその言葉に、ガン・ルゥとストライクダガーの取説をパタンと閉じて視線をこちらへと向けてくる。
「まぁ、ヒュッケバインMk-Ⅲの保管場所を突き止めるくらいですもの。ミロンガの件を知っていてもおかしくはありませんわね。それでミロンガをどうしたいのですか?」
「噂を聞く限りじゃ、運動性能が高すぎて普通のパイロットではまともに扱えてないと聞くが……シャドウミラーの実行部隊隊長だった俺に使わせてみる気はないか?」
「貴方に……? いえ、確かにイスルギやウォン重工業のテストパイロットではミロンガの性能を十分に活かす事が出来ないと聞いています。それなら確かに……でも、何で急にそんな事を?」
余程昨日の鵬法璽の件が堪えたのだろう。俺の本音を聞くまでは決して納得しないという顔をしている。まぁ、こんな申し出をしたのはそれ程複雑な裏がある訳じゃないんだがな。
「今回の件に関して言えば、特に裏はないな。単純に俺が使える機体が欲しいだけだ」
「ですが、アクセルには専用機があった筈では?」
「確かに俺の専用機はある。それこそ、誰が見ても一発で俺が乗ってるというのが分かる程に明確な専用機がな」
そう。良くも悪くも前の大戦で俺の機体は目立ちまくってしまった。おまけに地球圏最強の部隊でもあるヒリュウ改とハガネ――いや、最終決戦時はクロガネだったが――相手に殆ど一方的な勝利を何度も得てきた。そんな機体だけに、もし使ったとしたら悪目立ちしすぎるだろう。強敵と戦う時にはグロウセイヴァーを使うしか無いにしても、普段の行動はなるべく秘密理に運ぶのに越した事はない。
……まぁ、どのみちリョウト、ブリット、アヤの3人と接触すればその時点で俺の正体は知られてしまうんだから少しの時間稼ぎにしかならないんだが。
「かと言って、目立たない……つまり普及している機体だと俺の手持ちで使えそうなのはガーリオンか、ガーリオン・カスタムくらいしかない。まさかエルアインスを使う訳にもいかないしな」
エルアインスは俺達シャドウミラーと言う存在のせいで抹殺……いや、黙殺されたに等しいからな。機体性能的に言えばミロンガと同等か、あるいはもっと上だと思うが。
俺の説明を聞き、1分程何かを考えていたミツコがやがて小さく頷き、口を開く。
「いいでしょう。ウォン重工業の方に連絡して1機回して貰います。ただしすぐに用意出来るとは限りません。一応急がせはしますが、数日程掛かる可能性を考えておいて下さい」
「了解だ。……さて、取りあえずここでの用件は済んだか?」
「ええ。では社長室に参りましょうか。そこに彼女を呼んでありますので」
ミツコがそう言い、どこか面白そうな笑顔を浮かべながら俺を先導するようにエレベーターの前へと移動する。先程の受付嬢が乗ってきた物では無く、その隣にあるエレベーターだ。
「こちらは社長室に直通ですのよ」
「なるほど。商売熱心な事で」
この格納庫は、受付嬢がIDカードを使って始めて来れたように機密の高い場所なのだろう。今はガン・ルゥとストライクダガーがあるだけだが、普段は恐らく社外秘のものがここに置かれている訳か。……それこそ、リオンの後継機を開発しているのかもしれない。
「さ、行きますわよ」
格納庫に2機だけポツンと置かれたガン・ルゥとストライクダガーの姿へと一瞬だけ視線を向け、ミツコの後を追ってエレベーターへと乗り込むのだった。
「それで、彼女に対して何を提案する気ですの? もしかしてまた昨日と同じような真似を?」
「昨日? あぁ、鵬法璽か。別にそんな真似をするつもりはないさ。スレイは誰かさんと違って腹に一物抱えている感じじゃないしな」
「あらあら、誰かさんって誰の事かしら?」
笑みを浮かべつつ、俺の脇腹を抓ってくるミツコ。
「さて、誰だろうな。……あぁ、それとミロンガの件だが」
「何か?」
「変声機の類を用意してくれ。ハガネやヒリュウ改には俺の声を知ってる奴が大勢いるんでな。イスルギ重工としてもシャドウミラーである俺と繋がっているのはなるべく隠しておきたいだろう?」
「その方がいいでしょうね。分かりました、用意させておきます」
そんな風に会話をしているとやがて最上階にある社長室へとエレベーターが到着する。
「では、ソファにでも座って少し待っていて下さい」
そう言い、執務用の机の上に置いてある通信用のコンピュータを起動するミツコ。
「スレイ・プレスティをここへ。今日本社に来るように昨日言っておいた筈ですわね?」
恐らく秘書か何かにそう言ったのだろう。やがてそれから数分もしないうちに社長室のドアがノックされる。
「どうぞ」
ミツコの声と共に開かれるドア。まず見えたのは30代程に見える中年の男だ。恐らくミツコの秘書か何かなのだろう。そしてその人物の後ろには動きやすい格好をした、青い髪のどことなく目付きが鋭い女。そう、その人物こそ元プロジェクトTDのNo.1。スレイ・プレスティだ。
「私に何か用事があると聞いたが……私はプロジェクトTDの件で忙しいのだから、なるべく早く用事を済ませて貰いたい」
その視線はミツコに向けられており、ソファに座っている俺には気が付いてすらいない。それだけスレイにとってはプロジェクトTDは大事な物なんだろう。まぁ、ブラコン気味のスレイとしては兄の進める計画が何にも勝るのはそうおかしな話でもないが。
そんなスレイの言葉を聞きながら、一緒に入って来た中年の男へとチラリと視線を向けるミツコ。それに気が付いた男は、軽く一礼して社長室を出て行く。
「さて、呼び出しておいてなんですが……実は貴方に用事があるのは私じゃなくて彼だったりしますの」
執務机に据えられた椅子の背もたれに体重を掛けながらこちらへと視線を向けてくるミツコ。その視線に釣られるようにして俺の方へと視線を向け……スレイの表情が驚きに染まる。
「アクセル・アルマー大尉!?」
「久しぶり……と言った方がいいのか?」
シロガネの奪取をする為の作戦で一度だけスレイは俺の指揮下で作戦を共にした事がある。あの作戦から俺の主観時間では既に2年以上が経っているが、この世界にいたスレイにしてみればそう昔の話でもないだろう。
そう言えば、OG外伝の最初にスレイはシロガネを探索するシーンがあった筈だが……もしかしてシロガネはイスルギ重工で確保しているのか? なるほど、確かにイスルギ重工としてはスペースノア級の情報は喉から手が出る程欲しいだろうな。その解析が終わったらこっちに回して貰えるように頼んでみるのもありかもしれない。
……まぁ、それもこれもイスルギ重工がシロガネを確保できていればの話だがな。
「シャドウミラーはアインストとの戦いで行方不明になったと聞いていたが……」
「ご覧の通り俺は無事だよ。と言うか、戦力的に考えれば以前よりもかなり大きくなっている」
信じられない、といった視線を俺へと向けてくるスレイ。まぁ、無理もないが。
「……それで、そのシャドウミラーのアクセル大尉が私に何の用事があって呼び出したのだ?」
さて、俺の次の台詞でスレイはどう反応するやら。上手く事を運べるように話を持っていけるか、だな。
「スレイ・プレスティ。リオンを開発し、プロジェクトTDを立ち上げたフィリオ・プレスティの妹」
「……」
「その妹であるお前に聞きたい。フィリオ・プレスティが不治の病に侵され、余命幾ばくも無いと知っているか?」
俺を怪し気な様子で眺めているスレイへとそう声を掛ける。
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:120
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
撃墜数:411
ページ上へ戻る