浮橋
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オマケ
そういえば・1
「そういえば、僕の父にはこのこと話さないのか」
「え!?無理無理!塔矢先生にこんな話できねェって!」
「でも。サイがもういないって、お父さんも知っておくべきだと思うのだが…」
「それもそうだな…じゃあこうしてみる?saiの正体は難病患者で、だからネット碁しかできなかったけど、ついこの間とうとう他界してしまいましたー。・・・っていうのは?」
「…進藤。君、嘘うまいな」
そういえば・2
「そういえばあの棋譜だが、本にしてみないか?」
「はあ?」
「もちろん売るわけじゃない。ただ、紙に書き殴ったままのあの状態だと、保管がしにくいだろう?業者にたのんで、綴じてもらおう」
「ヤダよ。誰にも見られたくない」
「あっちだって一日何万何千と印刷してるんだ。覚えもしなければ、定期的にデータは消去されるだろう」
「お前やけに詳しいな」
「想像だ」
「…かーっ!最もらしい顔して言うなよな!お前、冗談も冗談と思われない顔してんだから。自覚しろ!」
「覚えとく。で、それじゃあ、例えば僕が編集して、僕の家の印刷機にかけて、僕が綴じれば、君は文句ないんだな?」
「あ、ああ。それならな」
半年後。塔矢から、和本55冊を渡された。ちなみにこれは布教用(ヒカル用)らしい。
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